【実施レポート】春の合同一般講演会にICRRの竹田敦准教授、Kavli IPMUの伊藤由佳理教授が登壇 約950人が視聴

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 宇宙線研究所(ICRR)とカブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)が主催する春の合同一般講演会(柏市教育委員会共催、柏市後援)が4月20日、柏市の柏の葉カンファレスセンターで開催され、YouTube中継とアーカイブ配信も含め約950人が、2人の講演やクロストークに耳を傾けました。

 合同一般講演会は、研究成果を地元の皆様に知ってもらう目的で、宇宙線研究所が柏キャンパスに移転した2000年ごろから毎年開かれてきました。2009年度からは、Kavli IPMUと合同の一般講演会に模様替えして年2回のペースで開催、今回が30回目となります。春の講演会は宇宙線研究所の企画で、柏市内で開催してきましたが、2020年からはCOVID-19の感染拡大を受け、YouTubeだけの開催となりました。しかし、2021年春には3年ぶりにアミュゼ柏でのハイブリッド開催が実現。2022年春からは柏の葉カンファレスセンターに場所を移し、YouTube中継及びアーカイブ配信を加えたハイブリッド開催を続けています。

 今回のテーマは「ハイパーカミオカンデ実験と特異点」で、宇宙線研究所の竹田敦准教授が「ハイパーカミオカンデ計画ではじまる宇宙・素粒子物理学の新展開」、Kavli IPMUの伊藤由佳理教授が「特異点に秘められた謎–幾何学と代数学の遭遇」と題し、それぞれ講演。休憩を挟んで2人の対談と、会場やオンラインでの質疑応答も行われました。

荻尾所長「宇宙物理学と数学の世界に触れ、そして楽しんで・・・

冒頭にあいさつする宇宙線研究所の荻尾彰一所長

 最初に登場した荻尾彰一所長は「今年も三井不動産の特別協力を頂き、柏の葉カンファレスセンターのこの大きな会場を使って実施できることになり、しかも定員を上限の400人まで増やすことができました。オンラインも含めて1100人以上の方にご登録いただき、こうして多くの方々に、私たちの取り組みを知ってもらえる機会を持てること、大変うれしく思います。本日のテーマの一つであるハイパーカミオカンデ実験は、ニュートリノ振動の発見など多くの成果をあげたスーパーカミオカンデ実験に続く、約10倍の容量を持つ次世代の実験装置で、竹田先生はその建設の最前線を担い、2027年に予定される実験開始を目指し、活躍されています。もう一つのテーマは代数幾何学の特異点で、特異点解消という幾何学と、特異点を作るときに使った群という代数学が対応する、不思議な現象について教えていただけるということです。本日はお二人の講演をじっくりと聞いていただき、宇宙物理学と数学の世界に触れ、そして楽しんでください」とあいさつしました。

Talk 1 宇宙線研究所・竹田敦准教授
ハイパーカミオカンデ計画ではじまる宇宙・素粒子物理学の新展開」

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物質のある宇宙がどうしてできたのか? 物質はどのように進化したか?

柏の葉カンファレスセンターで講演を行う宇宙線研究所の竹田敦准教授

 竹田准教授はまず、「物質のある宇宙がどうしてできたのか?」と「物質はどのように進化してきたのか?」という二つの「問い」を掲げ、「あらゆる物質は、素粒子からできていますが、素粒子には『粒子』とそれと対になる『反粒子』があり、粒子と反粒子は出会うと光が放出されて消滅してしまうことがわかっています。ビックバンにより宇宙創成期に粒子と反粒子は同数生成されたと考えられていますが、現在、私たちが見ているのは物質のある宇宙だけです。これは物質と反物質の性質が完全に対称ではなく違いがあると考えると、物質だけの宇宙を説明することが可能で、この違いをニュートリノを使って調べようとしています」と、最初の「問い」をニュートリノに結びつけました。

 また、「宇宙誕生後すぐに水素、ヘリウムなどの軽い元素が生成されましたが、それより重い元素は、星が形成された後、星の内部で鉄までの重い元素が作られ、さらに、大質量星が一生の最後に引き起こす超新星爆発や、中性子星同士の合体でさらに重い元素が合成されることがわかってきました。つまり、超新星爆発の機構を解明することで物質進化の歴史が分かります。そのためには超新星爆発で放出されるニュートリノの観測が重要な鍵となります」と述べ、二つ目の「問い」についてもニュートリノの重要性を強調しました。

たくさんあるが、他の物質とほとんど反応せず、検出が難しい 

 続いて竹田准教授は、ニュートリノについて現在わかっていることを解説。ニュートリノは素粒子の仲間で、電子と同じレプトンに属し、電子ニュートリノ(νe)、ミューニュートリノ(νμ)、タウニュートリノ(ντ)の3種類があること。オーストリアの物理学者パウリが1930年、ベータ崩壊で放出される「電気を持たない中性の粒子」としてこの粒子の存在を予測し、イタリアの物理学者フェルミが名付け親となったこと。他の物質とほとんど反応しないために検出が難しく、20年以上経って初めて確認されたこと、などを説明しました。さらに、竹田准教授は「人体には体重の0.2%程度カリウムが含まれていて、それがベータ崩壊する時にニュートリノが出てくるので、体重50キロの人は、ニュートリノ・反ニュートリノを1秒あたり3000個も出しています。太陽で起きている核融合反応でもニュートリノがたくさん発生していて、地球にニュートリノが1平方センチあたり毎秒660億個も到達しています。そのほかにも、宇宙線が大気に衝突して生じる大気ニュートリノや、地球の岩石からもニュートリノが出てきます」と、私たちの身の回りにふんだんにあることを示し、「それでもニュートリノは、物質と反応する確率が非常に低いため、検出がとても難しいです。毎日ニュートリノの観測を行っているスーパーカミオカンデでも1日あたり観測されるニュートリノはおよそ10個程度しかありません」と述べました。

 また、スーパーカミオカンデで1998年、上空から来た大気ニュートリノと地球の裏側から来た大気ニュートリノを丹念に数えることで、ニュートリノが飛行中に種類が入れ替わるニュートリノ振動が発見されたことに触れ、「ニュートリノ振動は、それまで素粒子標準理論でゼロとされていたニュートリノの質量が、ゼロではないことから起きる現象です。この発見により、卓越教授(宇宙線研究所)の梶田隆章博士が2015年のノーベル物理学賞を受賞しました」と宇宙線研究所の成果を紹介しました。

太陽、大気、地上から来るたくさんのニュートリノの数を推定したスライド

集大成のハイパーカミオカンデ実験 2027年の実験開始に向け準備進む

 竹田准教授は、2027年から観測を開始するハイパーカミオカンデ実験が、これらの二つの「問い」に、ニュートリノを切り口にして挑む壮大なプロジェクトで、超新星爆発からのニュートリノを観測してマルチメッセンジャー天文学を創始したカミオカンデ、さらにニュートリノの質量を発見したスーパーカミオカンデに続く一連の流れの集大成となると主張。「ハイパーカミオカンデコラボレーションは、22カ国、102機関、約600人が参加する国際共同研究で、とくに海外からの参加が大変多く、増え続けています」と物理学者のコミュニティにおける関心の高さにも言及しました。

 さらに、物質優勢の宇宙に関する「問い」については、茨城県東海村のJ-PARCから岐阜県飛騨市のハイパーカミオカンデに向け、ミュー型ニュートリノのビームを飛ばし、それが電子型ニュートリノに振動する確率を求め、その違いを精密に測定することに触れ、「電磁ホーンの電荷を反転させるだけでニュートリノビームの種類を変えることができ、それぞれ期間を決めてそれぞれのモードの振動確率を求めます。すでにスーパーカミオカンデの実験で、ニュートリノと反ニュートリノに振動確率の違いがある兆候が95%で見えていますが、ハイパーカミオカンデによって観測事象数を一桁以上増やし、物理学の世界で『発見』にあたる99.99995%まで精度をあげる予定です」。また、人類が唯一、超新星爆発からのニュートリノ観測に成功した1987A(カミオカンデの成果)では、ニュートリノから1時間強遅れて可視光が観測され、星の中心から表面まで衝撃波が伝わる時間から、ニュートリノと光の速さの違いや、爆発直前の星の直径が太陽の約50倍の青色巨星だったことがわかったとし、「宇宙には1020 個の星があり、そのうちの0.1%にあたる1017 個は超新星を起こしてきた大質量星です。これらから生まれた超新星背景ニュートリノの観測から超新星爆発の全貌がつかめる可能性があります」と展望し、さらに「2015年に重力波が初観測されてから、マルチメッセンジャー天文学は新しい領域に入りました。電磁波、ニュートリノ、重力波による観測を合わせることで超新星爆発のメカニズムの理解が大きく進み、物質進化についての知見が得られると考えられます」と、二つ目の「問い」にも解決が期待される見通しについて語りました。

 岐阜県飛騨市の神岡鉱山で進むハイパーカミオカンデの建設も、本体空洞のドーム部分や詳細設計が完成し、モックアップ試験や品質チェックなど着々と準備が進んでいることを明らかにし、「もともとは、陽子崩壊を探索するために計画されたカミオカンデが、それまでニュートリノについて知られていなかった性質を解き明かし、素粒子標準理論を書き換え、マルチメッセンジャー天文学の先駆けとなりました。まだ知られていない未知の現象・謎が出てくることも期待されます。ハイパーカミオカンデの成長を暖かく見守ってください」と結びました。

ハイパーカミオカンデ実験に使う機器の開発と品質チェックの様子を示すスライド

Talk 2 Kavli IPMU・伊藤由佳理教授 特異点に秘められた謎–幾何学と代数学の遭遇

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周りと様子が異なる「特異点」 医療・工学分野でも役立つ特異点解消

柏の葉カンファレスセンターで講演するKavli IPMUの伊藤由佳理教授

 続いて登壇した伊藤由佳理教授はまず、数学の持つ二つの顔として「道具としての数学」「考え方としての数学」を挙げました。前者がコンピュータなどの計算、データの整理・活用など正確で強力な道具として物理や工学の世界で役立っているのに対し、後者は日常の世界の一つの性質に注目し、高次元・抽象化された論理であり、「日常的にはほとんど役に立ちません」とコメント。それでもインターネットでの検索や、データサイエンス、AI(人工知能)、折り紙、編み物、ビーズ細工など、数学が知らず知らずのうちに日常生活に溶け込んでいる現状を説明しました。

 伊藤教授は、講演のテーマである特異点について、わかりやすい説明として「周りと様子が異なる点」と示し、折り紙の角や折り目、ビックバン、ブラックホール、MRIやCTの画像に映し出された腫瘍などを挙げ、遊園地のジェットコースターやビーズコースターには「特異点があるとスムーズに移動できないので、特異点はありません」。二次元の代数多様体の特異点の定義として、xy平面上の曲線f(x, y)=0において、f(a, b)=0、δf/δx(a, b)=δf/δy(a, b)=0を満たす点(a, b)と与え、その事例として、f(x,y)=x3-y2=0とf(x,y)=x2+x3-y2=0の二つを挙げました。「この2変数を複素数に置き換えると、4変数の式になり、3次元の球面(p2+q2+r2+s2=d : dは1より小さな定数)で切り取ると、切り口に結び目が現れます」として、f(x,y)=x3-y2=0の原点に現れる結び目の導き方を、手書きのスライドで示しました。さらに二次元の複素曲面 f(x,y,z)=x2+y2+z2=0の原点が、砂時計の中心のくびれた部分のような特異点になることを示し、この特異点をブローアップ(爆発)によって解消する方法をイメージで説明。「特異点を解消すると、ビーズコースターをスムーズにできるなど良いことがあります。実際にロボットの腕が滑らかに動かないとき、特異点をなくして自由に動くようにすることもできて、工学の分野で実際に役立っています」と語りました。

「標数0以外の特異点解消」・・・まだ解かれておらず、若者にチャンス

 また、代数多様体を分類する際に特異点解消を考えることがあり、これまでに数学界のノーベル賞とも称されるフィールズ賞を受賞した日本人3人、小平邦彦氏(1964年)、広中平祐氏(1970年)、森重文氏(1990年)は、いずれもこの分野の研究で受賞したことを明らかにしました。伊藤教授は「小平先生、森先生は、それぞれ『2次元代数多様体の分類』『3次元代数多様体の分類』の成果で受賞しました。n次元の代数多様体が分類できることはすでに他の研究者によって解かれてしまったので、残念ながらこの先はありませんが、広中先生の『標数0の特異点解消の存在』というテーマは標数0以外では解かれていないので、フィールズ賞が対象とする4年に一度、40歳以下の若いみなさんにはチャンスがありますので、ぜひ狙ってください」と語りました。

特異点の解消についての成果。日本人のフィールズ賞受賞がこの分野に集中している

 続いて、伊藤教授が自身で取り組む特異点解消のマッカイ対応について解説。代数学の「群」の定義を述べた後、巡回群の例や、正多面体の合同変換群が正四面体、立方体・正八面体、正十二面体・正二十面体の三つしかないことに触れ、群の行列表現を学習。その上で4次の巡回群Gで影響を受けない不変式(4次の巡回群Gのマッカイ対応)を考えると、X2+Y2+Z4=0となり、特異点解消により3本の曲線が出てくること。さらに、n次の巡回群のマッカイ対応による不変式が、X2+Y2+Zn=0となり、特異点解消によりn-1本の曲線が出てきて、「群論の言葉を使うと、これがn-1個の非自明な既約表現と対応すると言えて、これがマッカイ対応として知られていることです」と伊藤教授。

特異点解消のマッカイ対応 将来はブラックホールの中身がわかる?!

 伊藤教授は、これを3次元に拡張し、図形を使って特異点解消の様子を調べており、同様の性質が3次元の世界でも言えることがわかっていると簡単に報告。さらに、「3次元のところは物理と関係があって、超弦理論では宇宙は10次元で、時空が4次元に加え、カラビ・ヤウ多様体が6次元あるとされています。これと関連する計算で特異点が出てきて、数学的にも意味のある性質が導き出されることもあります」と話し、カラビ・ヤウ多様体やそれらがたくさん集まったマルチバース(複数の宇宙の集まり)のイラストを披露。宇宙の始まりの瞬間も特異点といえ、「特異点の研究を使ってブラックホールの中の様子がわかる日が来るかも知れません」と締め括りました。

物理学の理論に現れる特異点としてブラックホールやビックバンを挙げる

竹田准教授の講演に熱心に耳を傾ける参加者たち

Cross Talk (クロストーク) お互いに質問を交換、視聴者からの質問に多く回答

 休憩を挟んで行われたクロストークは、竹田准教授と伊藤教授が質問し合う対談から始まりました。

竹田准教授「研究者同志のコミュニケーション COVID-19の前からテレビ会議を利用」

伊藤教授「修士のときには超弦理論の不変量が数学的にどういう意味を持つのかを証明」

  最初の質問は「特異点解消を研究テーマに選ばれたきっかけはなんですか?」(竹田准教授)で、伊藤教授は「特異点がある曲線を複素数にすると面白い現象が出てくると言うのを、大学生のころに雑誌の記事で読み、興味を持ったのがきっかけです。研究を進めているうちに代数、幾何、表現論などさまざまな分野が重なり、修士の頃には超弦理論で出てくる不変量が数学的にどういうものなのかを証明をしたりしました」と答えました。伊藤教授からは「ニュートリノの名前の由来はなんですか?」との質問が出て、竹田准教授は「パウリが最初に提唱したとき、電荷がなくて、本当に小さなものと言う意味で呼んでおり、英語の中性を意味するニュートラルを、イタリア語風に“ino”を付けてニュートリノと名付けました。パウリ自身も理論的には考えるけれども観測は難しいだろうとコメントしていたようです」。

 続いて、竹田准教授からの「特異点の研究は、ブラックホールの研究にも役立ちそうですか?」という質問に対し、伊藤教授は「先ほど説明した特異点を持つ曲線の周りの様子は、特異点ごとに違うことがわかったと思うのですが、みなさんがブラックホールの写真だと言っているのは、ブラックホールの周囲がドーナツのように光っている様子です。その周りがどうなっているかが分かれば、中の時空の歪みがどうなっているかなどもわかるかも知れません。どのブラックホールも同じなのかしらと思っています」と回答。また、「反粒子の『反』とは何でしょうか?」と言う伊藤教授からの質問に、竹田准教授は「もともとは粒子にはペアがあって、それが反粒子です。反粒子は粒子と電荷が逆ですが、他の性質は全く同じです。電子の反粒子は反電子、これは陽電子と呼んでいますが、電荷が電子と逆のプラスで、重さなどの性質は電子と同じです」。

クロストークで熱く議論を交わす二人の研究者

 竹田准教授からの三つ目の質問「身近にある特異点理論にはどんなものがありますか?」に対して、伊藤教授は「MRI、CTは実際は目に見えない世界を、画像の形で見ています。滑らかでない場所、尖っているところに当たると信号がうまく戻ってこないので、そこに腫瘍があるとわかります。また、ロボットの腕が途中で止まって動かない時には、それを方程式、関数で表現すると特異点のある式が出てくるので、特異点解消をしてあげると腕が自由に動くようになります。実はデータサイエンスでも特異点解消が使われていて、ロボットの腕と同じ理屈ですが、繰り返しの操作が途中で止まってしまうような場合、これも式で表すと特異点が出てきます。これを数学的に解消してあげると言うようなことも実際に行われているんですよ」と回答。伊藤教授の「世界中の大勢の共同研究者と、どうやってコミュニケーションを取るのですか?」という質問に対しては、「非常に難しいけれど大切なことです。私たちのように大きな実験グループではCOVID-19の前から、テレビ会議を利用しています。電子メールやSlackもありますが、基本的には対面で議論をしたいので、私が神岡に来たばかりの2004年のころ、テレビ会議システムの端末のある会議室に皆が集まり、海外など遠隔に繋いでいました。時間調整は難しくて、ハイパーカミオカンデ実験の場合はヨーロッパのコラボレーターが多いので、どうしても日本の深夜時間帯が多くなってしまいます」(竹田准教授)と回答しました。

83件の質問からピックアップして時間の限り回答

 会場の参加者からはいつもと同じく、付箋に質問を記入し、休憩時間にホワイトボードに貼り付ける方法、オンライン視聴中の参加者からはWebアプリのSli.doに質問を書き込む方法を併用し、参加者からの質疑応答に臨みました。会場からは44件、オンライン視聴者からは39件と計83件の質問が寄せられ、講師の2人がピックアップして回答する形で進めました。

会場から付箋で寄せられた質問を選ぶ

     「(特異点解消の理論で)高次元のイメージがつかめないのですが、どのように考えたら良いでしょうか?」「物質がどうやって進化してきたのかと言う問いと、この研究とのつながりについて詳しく教えてください?」「今回のテーマである特異点と宇宙の関連に興味があるのですが、数学と物理のどちらに進むべきでしょうか?」「発生したニュートリノはどのように消滅しますか? もし消滅しなければ増えていくことになりますが、宇宙全体のエネルギーは増えていくのでしょうか?」「幾何学の最小単位は四角形ですか? 三角形ですか?」「ハイパーカミオカンデが地下にあるのはミューオンを防ぐためとのことでしたが、ミューオンがあると具体的にどこがまずいのでしょうか?」「数学とは人間が理解可能であるべきという制約内のものなのか、はたまた他の知的生命体が存在したとしても共通のものになるのか。どのように考えますか?」「竹田先生と伊藤先生に質問です。今日の講演は事前練習は行いましたか?」「ガンマ線バーストとか、中性子連星合体とか、ブラックホール合体など他の天体現象でニュートリノは放出されないのでしょうか?」「スーパーカミオカンデ、ハイパーカミオカンデは元日の地震で影響はなかったでしょうか?」「どうして特異点ができるのですか?」「カミオカンデ、スーパーカミオカンデ、ハイパーカミオカンデと大きくなっていきますが、ハイパーカミオカンデならではの困難な問題(施設、構造物、技術的なもの、測定・解析に関するもの)はありますか?」「1日をどのように過ごしていますか? 高校生の時はどのような生活をしていたのでしょうか?」など様々な質問に、二人は一つ一つ丁寧に回答していました。

講演の後の時間に自由質問

講演会場の外で参加者からの質問に答える竹田准教授
個別の質問にも丁寧に対応する伊藤教授

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