神岡宇宙素粒子研究施設

概要

 神岡鉱山内に設置された世界最大の水チェレンコフ検出器スーパーカミオカンデを用いて、ニュートリノや陽子崩壊に関する研究を行っています。1998年には大気ニュートリノ振動を発見してニュートリノ質量の存在を明らかにしました。この成果により2015年には梶田隆章教授がノーベル物理学賞を受賞されました。2001年にはカナダSNO実験と共に太陽ニュートリノ振動を発見、2004年には茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構から打ち込まれた人工ニュートリノを用いてニュートリノ振動を確認しました。また、2009年には、茨城県東海村にある大強度陽子加速器(J-PARC)で生成された人工ニュートリノをスーパーカミオカンデに打ち込み、さらに精密にニュートリノ研究を行うT2K実験が始まり、2011年にミューニュートリノが電子ニュートリノへ変化した兆候を世界に先駆けてとらえました。
 同じ坑内では共同利用研究として、カルシウム48を用いた二重ベータ崩壊探索実験(CANDLES実験)、方向に感度を持つ暗黒物質探索実験(NEWAGE実験)、ダークマター探索実験XENONnTの研究開発や将来のダークマター検出器開発研究、100mレーザー干渉計による重力波及び地球物理の研究もおこなわれています。付近には専任スタッフや共同利用研究者のための研究棟、宿泊施設等があり、24時間体制で研究を行っています。

基本情報

住所 〒506-1205 岐阜県飛騨市神岡町東茂住456
TEL 0578-85-2116
FAX 0578-85-9640
土地 95,523 ㎡ (借入93,118 ㎡)
建物 2,195 ㎡(借入140 ㎡)
海抜 350 m

アクセス

富山駅〈JR高山本線・50分〉猪谷駅〈バス・10分〉
茂住バス停〈徒歩・1分〉

神岡宇宙素粒子研究施設