東京大学柏キャンパス一般公開2025

【2025年10月25日(土)】うちゅうカフェ「わたしの研究について!」

オープンキャンパス

【2025年10月25日(土)】うちゅうカフェ「わたしの研究について!」

 うちゅうカフェには毎回、宇宙・素粒子の研究に取り組む若手研究者が登場します。皆様の寄付で支えられている若手支援基金をもとに募集・採用され、研究を進めるICRRフェローなどの若手研究員が中心です。
 今回は、東京大学柏キャンパスを拠点に研究を進める理論グループの渡慶次孝気さんと、重力波グループの窪田圭一郎さんの二人に登場してもらい、研究者を志した学生時代から現在の研究に至るまでと、普段の生活や趣味などについて自由に語ってもらいます。

参加方法について

宇宙線研究所6階の大セミナー室で開催されます。こちらは整理券などは必要ありませんので、1階で受付をしましたら、6階に上がり、ご自由にお部屋にお入りください。

【2025年10月25日(土)】うちゅうカフェ「わたしの研究について!」

特任研究員 渡慶次孝気さん

 スピーカーの1人目は、渡慶次孝気さんです。
 埼玉県出身の渡慶次さんは,東京大学理学部物理学科から同大学院理学系研究科に進学し,2024年3月に博士(理学)の学位を取得しました。
 私たちの宇宙を彩る星や銀河といった大規模構造は,宇宙が生まれた直後,急激な加速膨張(宇宙のインフレーション)を経験した際に仕込まれた宇宙論的ゆらぎが起源と考えられています。渡慶次さんは大学院から現在まで,このインフレーションに関係する物理を主な研究対象としてきました。
 修士課程では,原始ブラックホールと呼ばれる特殊なブラックホールを研究対象としました。これは,インフレーション中にゆらぎが増幅された場合に形成すると考えられている仮説上の天体で,暗黒物質や大質量ブラックホールの候補天体でもあります。博士課程に進学してからは,時代をややさかのぼりインフレーション中の「まれ」な事象に関する研究を行ない,単純な理論模型が観測をうまく説明する理由をみいだすことに成功しました。
 学位取得後は,東京大学宇宙線研究所・理論グループの特任研究員として,ゆらぎの確率的性質に重きを置いた研究に取り組んでいます。単純な問題設定でありながらも統計物理など周辺分野と連関し,数理的にも興味深い研究を目指しています。
 趣味は林道巡り・ボウリングなど。苦手なことはオンライン予約です。

【2025年10月25日(土)】うちゅうカフェ「わたしの研究について!」

特任研究員 窪田 圭一郎さん

 スピーカーの2人目は、窪田 圭一郎さんです。
 窪田さんは静岡県出身です。2020年に京都大学大学院に進学し、そこから重力波関連の研究をしてます。
 大学院時代は重力波の伝播に着目して研究をしてきました。特に重力理論の修正や重力波の持つ偏極が伝播に及ぼす影響を調べていました。その結果をまとめて2025年に理学博士の学位を取得しました。
 その後、宇宙線研究所に特任研究員として着任し、重力波の理論的側面に興味を持って研究をしています。特に最近はブラックホール近傍の強重力場の物理を色濃く反映していると思われるリングダウン重力波に着目しています。
 趣味は昔テニスをやっていましたが、最近はできていないです、とのことです。