【イベントレポートを掲載】多摩六都科学館と共催のサイエンスカフェ「ブラックホールの光と影 〜マルチメッセンジャーで探る極限天体~」

 多摩六都科学館と共催するサイエンスカフェ「ブラックホールの光と影 〜マルチメッセンジャーで探る極限天体~」が2023年1月22日、多摩六都科学館で開催され(オンライン視聴への参加申し込みも可能)、高エネルギー天体グループの川島朋尚特任研究員(ICRRフェロー)が登壇しました。ブラックホールシャドウの撮像に初めて成功したイベントホライズンテレスコープの成果やその解釈に加え、新たな予言に欠かせない理論シミュレーション、さらには、ガンマ線やニュートリノなど、電波以外の方法でブラックホールを観測した時にはどのように見えるかなどについても解説しています。

イベントレポートを作成しています。閲覧はこちらからどうぞ!!

多摩六都科学館のサイト

多摩六都科学館と共催のサイエンスカフェで講演する川島特任研究員
史上初の天の川銀河中心のブラックホールの画像。これは、私たちが住む天の川銀河の中心にある巨大ブラックホール、いて座A*の姿を初めて捉えた画像です。この天体がブラックホールであるということを初めて視覚的に直接示す証拠です。地球上の8つの電波望遠鏡を繋ぎ合わせて地球サイズの仮想的な望遠鏡を作るイベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)によって撮影されました。望遠鏡の名前は、光すらも脱出することのできないブラックホールの境界である「イベント・ホライズン(事象の地平面)」にちなんで名付けられました。ブラックホールは光を放たない完全に漆黒の天体であり、そのものを見ることはできません。しかし周囲で光り輝くガスによって、明るいリング状の構造に縁取られた中心の暗い領域(「シャドウ」と呼ばれます)としてその存在がはっきりと映しだされます。今回新たに取得された画像は、太陽の400万倍の質量を持つブラックホールが作り出す強力な重力によって曲げられた光を捉えたものです。いて座A*のブラックホールの画像はEHTの2017年の観測データから得られたさまざまな画像の平均です。(クレジット:EHT Collaboration)

関連サイトは以下の通りです。

【プレスリリース・2022年5月12日】天の川銀河中心のブラックホールの撮影に初めて成功    詳しくはこちら

【プレスリリース・2021年4月14日】多波長同時観測でさぐるM87巨大ブラックホールの活動性と周辺構造-地上・宇宙の望遠鏡が一致団結-    詳しくはこちら