スペイン・カンフランク研究所とICRRも協定に署名 ハイパーカミオカンデ実験

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 2027年の実験開始を目指すハイパーカミオカンデ実験について、東京大学と高エネルギー加速器研究機構(KEK)、スペイン科学イノベーション省が8月下旬までに覚書を締結したことに合わせ、カンフランク研究所と宇宙線研究所がこのほど、具体的な実施計画などを含む協定を交わしました。

協定に署名する宇宙線研究所の中畑雅行所長(左)とカンフランク研究所のCarlos Pena Garay所長 (右)

 スペイン側でハイパーカミオカンデ建設にかかる予算が2021年に350万ユーロ、2022年に380万ユーロ措置されたことを受けて、協定は20インチの光電子増倍管専用の防爆ケースの設計や提供、換気システム、地磁気補償システム、電子回路の設計など、スペイン側のハイパーカミオカンデ建設に対する貢献について具体的に資材リストを添付しつつ明記しています。協定の締結はリモートで行われ、宇宙線研究所の中畑雅行所長と、カンフランク研究所のCarlos Pena Garay所長がそれぞれ、署名しました。

 これらの予算には、新型コロナウィルス感染症からの経済復興などを目的としたEUからの財政支援「復興レジリエンス・ファシリティー」(Recovery and Resilience Facility: RRF)が使われています。

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