「やっぱり物理が好き!」に武蔵野美術大学の宮原准教授

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 女子学生のためのイベント「やっぱり物理が好き! 〜物理に進んだ女子学生・院生のキャリア〜」が11月7日、ZOOM会議によるオンラインで開催され、全国から18人が参加しました。

 本イベントは、物理学を専攻する女子学生や大学院生の割合が、日本では特に低いことから、これから物理を学ぼうという女子学生や、物理分野に進学した学部生・大学院生を支援する目的で、柏キャンパスのカブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)、物性研究所、宇宙線研究所が合同で企画しています。5回目となる今回は、物理学科の出身で大学や企業で活躍する講師4人を招いて開催し、かつて宇宙線研究所の特任助教を勤めた武蔵野美術大学の宮原ひろ子准教授が登壇しました。

ZOOM会議に参加した武蔵野美術大学の宮原ひろ子准教授

 宮原准教授は「美大で物理 ! 〜一般教養の教員というキャリア」と題して講演。「宇宙線が地球の気候変動に影響する」という仮説を自身の研究テーマの軸に据え、名古屋大学の宇宙線研究室から国内外でポスドクを経験し、宇宙線研の特任助教、武蔵野美術大に至るまでを振り返りました。

 そのうえで、現在の一般教養の教員という立場について、「周りが異分野で視野が広がるほか、研究テーマも自由に設定でき、また、ライフイベントとの両立もしやすいです。ただ、研究スペースの確保が難しいなどの面もあります。論文の購読も自身で行う必要がありますので、科研費の獲得は必須ですね」とコメント。また、結婚・子育て事情については、「学振RPD(特別研究員-RPD)という制度があって、専任の職に就く前のキャリアステージでも、出産や子育て後に研究を再開できるような仕組みがあります」などと話しました。

イベント全体について詳しくはこちらのページへ。