観測的宇宙論グループの大内教授 2019年の高被引用論文著者に選ばれる

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 論文検索サイトのWeb of Scienceなどを展開するクラリベイト・アナリティクス社が発表した「Highly Cited Researchers 2019 (2019年の高被引用論文著者) 」に、宇宙線研究所から観測的宇宙論グループの大内正己教授が初めて選ばれ、その表彰式が1月9日に行われました。

クラリベイト・アナリティクス社の渡辺事業部長(左)から表彰状を授与される大内教授(中央)

 同社では科学を21分野に分け、それぞれの分野で高い被引用論文を発表した研究者を表彰しており、2019年は世界中で6249人(60カ国)を選出。このうち日本から100人(東京大学からは13人)が選出され、大内教授は天文学を含む宇宙科学分野でただ一人の受賞となりました。同社のまとめによると、大内教授は2008年から2018年までの11年間に114本の論文を執筆し、これまでの引用数は6693件。宇宙科学分野のトップ1%に13本が入っているということです。

 授賞式は教授職を兼務する国立天文台で行われ、同社の渡辺麻子・学術情報事業部長が大内教授に表彰状を授与。同席した研究連携主幹の齋藤正雄教授と記念撮影を行いました(写真)。

 表彰を受けた大内教授は「引用数が世界のトップ1%に入る論文を見ると、一つ、二つを除いてはすべて、すばる望遠鏡、アルマ望遠鏡を使った研究です。国立天文台や宇宙線研の皆さんの支えがあってこその成果であり、大変感謝しています。今後も引き続き研究に精進していくとともに、次世代の研究者を支えて、来年以降は私ばかりではなく、新たな研究者の表彰者が出るよう努力していきたいと思います」と抱負を述べました。

受賞を受け、今後の抱負を語る大内教授