【オンライン一般公開2020】
<うちゅうラボ①>大型霧箱で宇宙線を探す!
約400人が視聴し、川田助教、塩見・日本大学准教授が全ての質問に回答

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 地球に降り注ぐ高エネルギーの小さな粒「宇宙線」を見える化する霧箱実験。いつもの柏キャンパス一般公開では、一般の方々に小さなプラスチック容器の霧箱を作成し、実演してもらっていますが、オンライン開催となった今年は、「戸田式卓上型霧箱B-112」(横幅38㌢、奥行き43㌢、高さ17㌢)を日本大学生産工学部の塩見昌司准教授の研究室からお借りし、GoProで撮影した映像をYouTubeで生中継しました。

 中継日の17日は午前10時から午後5時まで、霧箱内の縁部分に無水アルコールを満たし、底部からドライアイスで冷却。そこに宇宙線などの放射線が飛ぶと、過飽和状態のアルコール分子が電離し、そこに引き寄せられた周囲のアルコールが液体に戻り、飛行機雲のように飛跡が浮かび上がる様子が多く観察されました。宇宙線以外にも、アルファ線源のユークセン石を中央に置いたり、ランタンの芯(トリウム化合物が含まれる)に触れた空気を吹き込むことにより、多くの飛跡が走る様子が見られました。

宇宙線などの飛跡が霧になって現れた霧箱の様子と、それを見守る塩見准教授

 中継では1時間に1回のペースで特別セッションを開催し、宇宙線研究所で学ぶ博士課程の大学院生(加藤勢さん、樋口諒さん)が、宇宙線とは何か? 霧箱でなぜ宇宙線が見えるのか? などについて解説。さらに、Tibet実験、ALPACA実験に参加する川田正和助教と塩見准教授が、視聴者から質問サイトに寄せられた質問に回答しました。

 視聴者からは、「飛跡の太さや長さ、形状から粒子の種類がわかるとのことですが、なぜ特定できるのですか?」「ブラックホールの合体の時には霧箱か他の装置で粒子は観察されたでしょうか?」「霧箱でガンマ線やニュートリノが検出できないのはなぜですか?」「粒子が太陽起源、超新星爆発起源、星の合体起源であることはどのように見分けるのでしょうか。ビッグバン初期に発した粒子などは捉えられますか?」などの質問が集まり、全てに回答しました。

質問サイトに書き込まれた質問に回答する川田助教

 本中継は10月31日までのアーカイブ配信も含め、約400人に視聴いただきました。大変ありがとうございました。