東京大学宇宙線研究所と東京都市大学 学術連携協定を締結

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 東京大学宇宙線研究所と東京都市大学は10月27日、大型低温重力波望遠鏡KAGRAにおける教育及び研究協力などを柱とする学術連携に関する協定に調印しました。

 同協定は、KAGRAのデータ解析に携わる髙橋弘毅氏が9月、東京都市大学教育開発機構の教授に就任したことをきっかけに具体化したものです。覚書では、(1)KAGRAにおける教育・研究協力に加え、(2)教員・研究者及び学生の交流、(3)教育・研究等の相互協力、(4)学術に関する情報交換などで、両組織が連携を図ることを規定しています。

学術連携協定の調印後、記念撮影する関係者たち。左奥から野中謙一郎・東京都市大学総合研究所所長、丸泉琢也・東京都市大学副学長、大橋正健・東京大学宇宙線研究所重力波観測研究施設長、田越秀行・東京大学宇宙線研究所教授、内山隆・東京大学宇宙線研究所准教授、左前から三木千壽・東京都市大学学長、梶田隆章・東京大学宇宙線研究所所長。

 調印式は同日、東京都市大学世田谷キャンパス1号館で行われ、梶田隆章所長と三木千壽・東京都市大学学長が、それぞれ覚書に署名し、記念撮影などが行われました。

 調印を終えた梶田所長は「重力波のサイエンスというのは、重力波の施設があればそれでいいというわけではなくて、重力波を核にして様々な宇宙観測が必要で、非常に裾野の広い科学分野です。東京都市大学の皆様と今後、研究協力を一緒に進めていければと思っていますので、よろしくお願い致します」と挨拶。三木学長も「協定を締結できて嬉しく思っています。新たに発足させる宇宙科学研究センターを中心に、宇宙に関する研究を大学内にも広め、将来、この分野で興味を持って技術開発にあたる人間が出てくればありがたいと思います」などとコメントしました。

 梶田所長はこの後、約70人の教職員・学生を前に「KAGRAと重力波天文学」と題する講演を行い、大橋正健・重力波観測研究施設長とともに、パネルディスカッション「宇宙をテーマとした研究・教育の学際性」に参加しました。

東京都市大学の大講義室で講演する梶田所長
パネルディスカッションで挨拶する大橋施設長(左から二人目)