129.1億光年の彼方、宇宙の「夜明け」にきらめく銀河を発見

プレスリリース

【概要】

東京大学宇宙線研究所の大内正己准教授と東京大学理学系研究科の小野宜昭さんらの研究チームは、ビッグバン後わずか7.5億年の生まれて間もない宇宙に、きわめて活発に星を生み出す銀河GN-108036を発見しました。分光観測からGN-108036は、赤方偏移で7.2、私たちからの距離が129.1億光年だと判明しました。この距離は、観測で検出された非対称な形をした「ライマンα輝線」により正確に求められたものです。疑いの余地なく距離が分かった銀河では、GN-108036がこれまで発見された中で最も遠い銀河です。
さらに、すばる望遠鏡などによる赤外線での観測データによりGN-108036で活発な星形成を行っていることが分かりました。この銀河では毎年太陽100個分のガスから星が生まれており、同時代の宇宙にある他の銀河とは比べものにならないほどです。GN-108036をさらに詳しく調査することで銀河の誕生から成長の謎に迫れると研究チームは期待しています。

なお、この研究成果は米国の天体物理学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル」の 2012年1月10日号に掲載が予定されています。

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