2026年6月4日、富山大学と宇宙線研究所は、ハイパーカミオカンデ実験の建設・運転および共同研究によってもたらされる科学的・教育的効果の重要性を認識し、緊密な連携を図るための覚書を締結しました。これに合わせて調印式も開催されました。
調印式は記者会見形式で実施され、冒頭、宇宙線研究所の荻尾彰一所長が挨拶しました。荻尾所長は、「今回の覚書は、ハイパーカミオカンデの建設・運転ならびに共同研究を通じて得られる科学的および教育的効果の重要性を踏まえ,両機関が緊密に連携を行うことを目的とするものです。世界的に注目を集めるハイパーカミオカンデ計画に、両機関が連携して参画することで、若手研究者や学生が最先端の研究環境に触れる機会を創出し、国際的に活躍できる人材の育成につなげたい」と述べました。

宇宙線研究所 荻尾彰一所長
続いて、富山大学の齋藤滋学長が挨拶し、「今回の覚書締結により、本学が世界最先端の大型研究計画に参画し、地域の研究拠点としての役割を担うことは大変意義深いものです。本学は、ハイパーカミオカンデの光電子増倍管や関連部材の組み立て・準備に関する研究・開発環境を提供し、国内外の研究者や学生の活動を支援してまいります。この連携は、研究の推進にとどまらず、次世代を担う若い研究者や大学院生にとって、世界水準の研究現場に触れる貴重な教育機会になると期待しています」と述べ、覚書締結の意義を説明しました。

富山大学 齋藤滋学長
その後、荻尾所長よりハイパーカミオカンデの実験概要について説明があり、続いて富山大学 学術研究部理学系の中野佑樹助教が、富山大学の協力内容を紹介しました。中野助教は、ハイパーカミオカンデの外水槽に設置される光センサー3,600本を2026年7月から富山大学に搬入し、ハイパーカミオカンデ実験に参加する国内外の研究者とともに性能評価および組み立てを行う予定であり、現在イギリスの共同研究者とその準備を進めていると説明しました。

中野助教(右)

左から、宇宙線研究所 森山茂栄教授、神岡宇宙素粒子研究施設長 塩澤眞人教授、荻尾彰一所長、富山大学 齋藤滋学長、酒井秀紀 研究担当理事、松田恒平 理学部長、中野佑樹助教