高エネルギー天体グループの草深陽さん(D3)が、2025年度第2回宇宙線研究者会議(CRC)タウンミーティングで博士論文発表・優秀発表賞を受賞

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 高エネルギー天体グループの草深陽さん(D3)が、3月16日から17日まで、名古屋大学坂田・平田ホールで開催されていた、2025年度第2回宇宙線研究者会議(CRC)タウンミーティングで博士論文発表・優秀発表賞を受賞しました。

 CRCタウンミーティングは、宇宙線研究に関心のある研究者が集まり、現在検討中の将来計画についての検討を行い、研究者のコンセンサスを形成するために開催されております。名古屋大学坂田・平田ホールが会場となった今年は、博士論文発表には5名がエントリーし、草深さんが優秀発表賞を受賞しました。

優秀発表賞を受賞した草深陽さん(宇宙線研究所の前で撮影)

 草深さんは「相対論的ジェットの運動がガンマ線バースト残光放射に及ぼす影響の数値的及び解析的研究」というタイトルの博士論文を発表。ガンマ線バースト残光放射というのは、ブラックホールから相対論的な速度で噴出するジェットが周囲の物質に衝突することで高エネルギーの光を放つ天体現象です。1997年に初検出されて以降多くの理論モデルが提唱されてきておりますが、未だ観測データを満足に再現するモデルは構築されておりません。この研究では、数値シミュレーションを駆使してガンマ線バースト残光放射の新たな解析的モデルを構築することを試みました。従来のモデルでは相対論的ジェットの厚みを無視する近似が多く採用されておりましたが、現実的な厚みを導入することで、初期残光の多様性を再現することに成功しました。

 草深さんは「この度の受賞大変光栄に思います。ガンマ線バースト残光放射の標準理論モデルを改良することで、多様な初期残光の振る舞いを説明できるようにしたというのがこの研究の成果になります。標準モデルで説明のつかない多くの観測データが増えていく中で、今後の理論研究の新たな方向性を提示できたのではないかと考えております。」とコメントしています。

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