宇宙線研究所で研究生活を送る大学院生が、お互いの研究内容を知り、交流を深めるための修士・博士研究発表会が2月21日、開催されました。修士・博士論文が完成を迎えるこの時期に毎年開かれており、今回で14回目となります。会場は柏キャンパス内の柏図書館メディアホールで、オンサイトとZoomによるオンラインのハイブリッド開催となりました。

発表会の冒頭、荻尾彰一所長が「本日は大学院生の皆さんが、修士課程、博士課程で研究してきた内容を発表し、研究者たちと意見交換する重要な機会です。宇宙線研究所の研究は基礎研究であり、すぐに社会の役に立つ分野ではありませんが、将来的に予想外の発見や革新的な技術につながる可能性があり、これまでもそうだったと思います。このような大きな価値のある基礎研究を続けていくためには、研究の面白さや素晴らしさを広く社会に伝えて、感動を共有していくことが重要です。そのためには研究者は自らの研究分野だけでなく、他の研究分野にも興味を持って、お互いの研究を尊重し合う文化を醸成していくことが重要だと思います。これにより、研究所全体、大学全体、日本全体、世界全体の研究レベルが向上し、多様で創造的な研究が生まれると私は信じています。そのような観点から、ぜひ本日は盛り上げ、楽しんで、有意義な一日にして頂ければと思います。本日は基礎的な部分からお話し頂けると思いますので、私も勉強させて頂きます」などとあいさつしました。

続いて、指導教員らが会場とオンラインで見守る中、修士課程の学生9人と博士課程の学生10人の計19人が、日本語と英語のどちらかを選んで口頭発表(博士課程の学生7人が英語を選択)を行い、修士課程の学生5人と博士課程の学生7人の計14人がポスターセッションに挑みました。それぞれの発表ごとに質問が出され、学生、教員も含めて議論が行われました。
発表会のプログラムはこちらからどうぞ。
研究成果のプレゼンテーションが行われた柏図書館のメディアホール
柏図書館内で開かれたポスターセッションのようす
発表およびポスターセッションが全て終了した後には、指導教員らによる審査が行われ、修士から1人、博士から2人、ポスターから1人、荻尾所長から所長賞が授与されました。



