テレスコープアレイ実験グループの木戸英治特任助教、藤田慧太郎特任研究員らが、同実験で観測された史上最大級のエネルギーを持つアマテラス粒子について報告した記事が9月5日発刊の「日本物理学会誌」79巻9号に掲載されました。
アマテラス粒子は、2021年3月27日、米国ユタ州の砂漠に設置されたテレスコープアレイ実験の地表粒子検出器で観測されたもので、244エクサ電子ボルトという観測史上最大規模のエネルギーを持つ宇宙線です。100EeVを超えるエネルギーを持つ超高エネルギー宇宙線は、地球で最も大きい粒子加速器で到達できるエネルギーより7桁も大きく、宇宙で最も高いエネルギーを持つ粒子であることから、東京大学や大阪公立大学など7機関が2023年11月にプレス発表を行いました。
今回の原稿は同誌「最新の研究から」に5ページに渡り掲載され、大阪公立大学の藤井俊博准教授と、宇宙線研究所の木戸英治特任助教、藤田慧太郎特任研究員、理化学研究所の樋口諒研究員が共著で執筆。1平方キロメートルあたり300年にたった一粒しか到来しないという極高エネルギー宇宙線観測の現状や、テレスコープアレイ実験の概要、アマテラス粒子が観測された時の状況、さらに発生源についての考察など現段階でわかっていることなどを図表付きで解説しています。
詳しくは日本物理学会のWebサイトへ。