2024年1月1日能登半島地震によるKAGRAの被災状況について

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 大型低温重力波望遠鏡KAGRAは、2023年5月にLIGO-Virgo-KAGRAの第4期観測運転(O4)に参加し、予定通り1ヶ月間の観測運転を行なったのち観測運転を終了し、感度向上作業を行なっていましたが、2024年1月1日に発生した能登半島地震により、鏡を吊るす懸架装置の一部に損傷を受けました。
 東京大学宇宙線研究所は、KAGRAの被災状況について更に調査を進めましたが、その結果被災の範囲がさらに拡大することが分かりました。
 具体的には、KAGRAには、主に4種類、総数20基の鏡を吊るす防振懸架装置がありますが、そのうち、少なくとも9基に、手動で調整しなければならない不具合や、いくつかの部品の脱落が確認されました。
 以上により、今年3月に予定していたLIGO-Virgo-KAGRAの第4期観測運転後半(O4b)への参加が遅れることは確実な状況となりました。観測運転への参加までどの程度の期間が必要かはまだ判明していませんが、O4bが終了する2025年1月までには参加したいと考えています。
 被災の詳細については以下をご覧ください。

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