KAGRAが学認のIdP of the Year 2021を受賞

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 大型低温重力波望遠鏡KAGRAはこのほど、学術情報を提供する機関・出版社等と、それを利用する全国の大学・研究機関などからなる学術認証フェデレーション「学認(GakuNin)」が選定する”IdP of the Year 2021”を受賞しました。2021年度で最も顕著な取り組みがあったIdP(Identity Provider)設置機関に贈られるもので、国際連携を指向するプロジェクトによる先駆的な挑戦と学認への貢献が高く評価されたということです。

IdP of the Year 2021に認定されたことを示す記念の盾。背景はKAGRAの展示模型

 KAGRAでは、観測データを多国籍のプロジェクトメンバーと共有するため、宇宙線研究所を運用組織とするIdPを取得して学認に参加。世界中の国や地域で個々に運用される学術認証フェデレーションの垣根を越え、サービスを利用/提供するeduGAINに参加するLIGOグループとの連携強化のため、受け手側のセキュリティ対策が整っていることを宣言するSIRTFI (Security Incident Response Trust Framework for Federated Identity)への対応、Wikiなどコラボレーションツールをスムーズに利用するための情報共有の仕組みREFEDS R&S (Research and Scholarship)へ対応を積極的に行いました。さらに、「学認にもeduGAINにも参加していない組織の研究者に対してどのようにIDを提供・管理するか、など次世代認証連携にも通じる先駆的な取り組みがなされている」と高く評価されています。

 KAGRAの受賞は、今年5月30日から6月2日までオンラインで開催された「NII学術情報基盤オープンフォーラム2022」の最終日に発表され、高橋弘毅・重力波観測研究施設客員教授(東京都市大学教授)が表彰を受けました。KAGRA IdPの管理運用については、本学情報基盤センターの佐藤周行准教授から長年にわたり協力を頂いています。佐藤先生には改めて深く感謝致します。

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