プロフィール

KAWATA, Kazumasa
川田 和正
准教授
研究テーマ
1. 極限的エネルギーを持つ宇宙線の起源解明
2. 最高エネルギーガンマ線天文学の開拓
3. 宇宙線を用いた太陽磁場の診断と宇宙天気予測への挑戦」
宇宙線物理学を中心とした超高エネルギー現象の研究に幅広く取り組んでいます。メインの研究テーマは、超高エネルギー宇宙線やガンマ線の観測を通じて、宇宙線の発生源、加速機構や伝搬過程を明らかにすることです。
米国ユタ州で行われているテレスコープアレイ実験では、観測データを用いて極限的エネルギーを持つ宇宙線の到来方向と、活動銀河核、スターバースト銀河、銀河団といった宇宙に存在する激動天体との関連を調べています。 また、チベット高原に設置されたTibet ASγ実験のコアメンバーとして、人類未到の最高エネルギー領域におけるガンマ線天文学の開拓に貢献してきました。そして、間もなく南米ボリビアで進行中のALPACA(アルパカ)実験が始動し、南天領域の最高エネルギーガンマ線天文学が始まります。加えて、野辺山45m電波望遠鏡を用いてガンマ線天体周辺の星間分子雲の構造を調べ、銀河系内の超新星残骸、パルサー星雲や星形成領域などのガンマ線放射機構の仕組みの解明に取り組んでいます。さらに、ユニークな研究テーマとして、宇宙線中に現れる「太陽の影」を用いた手法により、太陽近傍の磁場構造を解析や、宇宙天気予測の精度向上にも挑戦しています。
これらの多様な研究テーマは、研究所内の複数のグループと連携しながら進めており、データ解析、シミュレーション、ハードウェア開発などの様々なアプローチにより取り組むことが可能です。宇宙の極限エネルギー現象を共に探究しましょう!
テレスコープアレイ実験
チベット実験
ALPACA実験
