〈うちゅうカフェ〉わたしの研究について!

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〈うちゅうカフェ〉わたしの研究について!

 宇宙・素粒子の研究に取り組む若手が登場します。若手支援基金からの援助により研究を進めるICRRフェローらが、自らの研究の魅力や人生の選択について語ります。
 超新星爆発の中で何が起きているのかなどを探る高エネルギー天体の研究、宇宙や天文に関わる理論研究、さまざまなニュートリノの反応などを観測するスーパーカミオカンデ実験まで、バラエティに富んだ研究内容と、若手研究者の興味などについて知ることができます。

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特任研究員(ICRRフェロー) 川島朋尚(かわしま・ともひさ)さん

 スピーカーの1人目は、川島朋尚・特任研究員(ICRRフェロー)です。川島さんは栃木県矢板市の出身です。千葉大学大学院理学研究科で博士(理学)を取得後、カリフォリニア大学サンタバーバラ校、上海天文台、国立天文台を経て2020年より現職に就きました。研究分野はブラックホールや中性子星に関連した高エネルギー天体現象の理論・数値シミュレーションです。最近は主にブラックホール時空構造やブラックホールへ落下するガスのダイナミクス・高速噴出流の駆動メカニズムの謎に迫るべく、Event Horizon Telescopeにより観測されるブラックホール・シャドウの電波イメージや電波からガンマ線におよぶ多波長での見え方についての研究を進めています。
 趣味はバスケットボールとサッカーです。

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特任研究員(ICRRフェロー) 藤田智弘(ふじた・ともひろ)さん

 スピーカーの2人目は、藤田智弘・特任研究員(ICRRフェロー)です。藤田さんは、福岡県福岡市出身。東京大学理学系研究科物理学専攻にて2015年に博士号を取得後、研究員として米国スタンフォード大学、京都大学、スイス連邦ジュネーブ大学等を経て、2020年より現職。幼少の頃に母に連れられて行ったプラネタリウムから天文に興味を持ち、高校2年生の夏休みに国立天文台の「君が天文学者になる3日間」プログラムで研究者の生活を体験して以来、プロの研究者になるのが夢だったそうです。現在の専門は宇宙の始まりを記述するインフレーション理論、宇宙にある磁場の起源、初期宇宙から飛んでくる原始重力波などです。理論が専門ですが、実験物理学者と協力して暗黒物質を探索する実験も行っています。特技は茶道で、海外でお点前を披露したこともあるそうです。
 趣味は海外旅行、山登り。これまで33カ国を巡り、次に登りたい山は槍ヶ岳。

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特任研究員 中村輝石(なかむら・きせき)さん

 スピーカーの3人目は、中村輝石・特任研究員です。中村さんは茨城県つくば市の出身。略歴は以下の通りです。
 ・2009-2014:方向に感度を持つ暗黒物質探索実験 NEWAGE実験
 ・2014: 学位取得 京都大学大学院 物理学・宇宙物理学専攻 宇宙線研究室
 ・2014-2020:高圧キセノンガス検出器を用いた0νββ探索 AXEL実験
 ・2020-:大型水チェレンコフ検出器を用いた核子崩壊探索 SK,SK-Gd,HK
 今夏には、人里離れた地下1000mで、特別に選ばれた非常に綺麗な白い粉を、全身防護服で取り扱う作業をしてました。(SKにGdを溶かす作業)
 趣味は自転車で、自転車が万能だと固く信じていましたが、今年度から神岡に行くことになり諦めて免許を取りました。今は若葉マークを付けて毎日、自動車で通勤。毎回コミケに参加するのが楽しみ(今年はコロナでなくなってしまいましたが)。学部のときはロボコンサークルでモノづくりしてました。いまでも後輩のロボコンの応援に行くといい刺激をもらえます。