概要
天体ニュートリノの分野で著しい成果をあげている IceCube ですが、昨年には放射天体の特定を示唆するニュートリノ事象が観測されました。重力波に引き続き高エネルギー天体ニュートリノでもマルチメッセンジャー天文学の可能性が期待される出来事です。この話題について千葉大学の吉田滋さんにお話いただきます。もう1件 IceCubeトークをお願いしています。6.3 PeVを中心にエネルギーが数PeV領域のニュートリノ反応は、anti nu_e e^- -> W チャンネルによるGlashow resonance によりenhanceされ観測事象数の増加が予想されます。この解析について同じく千葉大の Lu さんにお話いただきます。
午後はCPに関するトークをまとめたセッションにしました。ご存知のように、T2Kの結果からレプトンCPの対称性が大きく破れていることを示唆する結果が出され注目されています。最近の結果と展望についてKEKの坂下さんにお話いただきます。続いてCPに関する理論の講演を2件お願いしました。最初にCPの破れを予言する理論の現状について新潟大学の谷本さんに、続いてレプトンCPの破れからクォークCPや宇宙のバリオン非対称とどう繋がるのかを広島大学の清水さんに話していただきます。また東大宇宙線研の田中さんに、次世代ハイパーカミオカンデ計画に関する最近の進展や関連する話題(T2HKKや近距離検出器)を話していただきます。
講演は主に日本語ですが、一部英語もあります。
また公募講演の時間も設けました。申し込みを受け付けます。話題をお持ちの方は世話人
rccn(at)icrr.u-tokyo.ac.jp(”(at)”は@に置き換えてください)までご連絡ください。
(締切り2月12日)
本研究会は科研費新学術領域「ニュートリノフロンティアの融合と進化」と共催です。
世話人
奥村公宏(東大宇宙線研)、梶田隆章(東大宇宙線研)、佐藤透(大阪大学)、
谷本盛光(新潟大学)、安田修(首都大学東京)
日時 2018年2月24日(土)
場所 東京大学宇宙線研究所6階大講義室 (東京大学柏キャンパス)
Website https://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/indico/event/124/
プログラム
High Energy Neutrino Astronomy with IceCube and the neutrino-diven multi-messenger observation 吉田滋 (千葉大)
Discovery of a Multi-PeV energy shower initiated by an anti-electron neutrino via the Glashow resonance Lu Lu (千葉大)
T2K実験でのCPの破れ探索の最近の結果と展望 坂下健(KEK)
CP theory I 谷本盛光(新潟大)
CP theory II 清水勇介(広島大)
Hyper-K計画の現状と展望 田中秀和(東大宇宙線研)
(トーク公募)
柏キャンパスへのアクセス
/access/
若干ですが旅費の補助も申し受けます。申し込みは
http://www-rccn.icrr.u-tokyo.ac.jp/nu-meeting/ryohi_annai_h29.pdf
をご覧ください。