宇宙線研究所 観測的宇宙論グループの播金優一助教が、2025年度の「NCU-DELTA Young Astronomer Lectureship Award」を受賞しました。この賞は、台湾の国立中央大学(NCU)天文学研究所およびデルタ電子財団によって設立されたもので、天文学または天体物理学の分野で卓越した貢献をした45歳未満の若手研究者に授与されます。東京大学からは播金助教が初めての受賞者となります。

播金助教は、銀河形成、超大質量ブラックホール、宇宙の大規模構造、観測的宇宙論などを専門としており、初期宇宙の観測分野において数多くの優れた成果を挙げてきました。今回の受賞では、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使った宇宙初期の銀河や巨大ブラックホールの発見をはじめ、すばる望遠鏡のデータを用いた、現在見られる銀河団の雛形とされる最遠方の原始銀河団の発見、数百万個の高赤方偏移銀河の統計的サーベイ、ALMA望遠鏡を用いた星間媒質中の酸素や炭素などの元素観測といった、初期銀河の進化過程を深く探求する一連の研究が高く評価されました。

NCU学長Shu-San Hsiauさんと播金優一助教
また、播金助教は2026年3月に台湾を訪れ、NCUとデルタ電子財団で行われた授賞式に出席するとともに3箇所で記念講演を行いました。播金助教はジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の第1期〜第5期観測計画におけるリーダーの一人として、宇宙最初期の銀河の探索と、その物理的性質の解明に取り組んでいます。今回の訪台では、この史上最大の宇宙望遠鏡を活用し、初期銀河や超大質量ブラックホールの謎を解き明かす最新の手法について講演し、現地の研究者や学生と交流を深めました。

講演会の様子
受賞に際し、播金助教は「この度はこのような栄誉ある賞をいただき大変光栄に思います。本受賞のきっかけを作ってくださった大内教授や、一緒に楽しく研究してくれている観測的宇宙論グループの皆様、日頃からお世話になっております宇宙線研究所の皆様に心より感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします」とコメントしています。

台湾の高校生の質問に答える播金助教