2025年のICRR外部評価委員会を開催

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 東京大学宇宙線研究所の研究活動を外部有識者が評価する「ICRR外部評価委員会」が5月14日から3日間、柏キャンパスの宇宙線研究所で開かれました。同委員会は、宇宙線研究所における研究活動を外部有識者にレビューしてもらい、今後の研究活動に役立てる目的で、1994年から約6年ごとに開催されており、今回で6回目となります。

宇宙線研究所6階の大セミナー室で行われた外部評価委員会
今回の外部評価委員会のメンバー。左から櫻井敬久客員教授、鳥居祥二名誉教授、Olaf Reimer教授、Kumiko Kotera所長、常田佐久委員長、David Reitze教授、井上邦雄教授、山口昌英特定教授、Tony Noble教授。

 今回の外部評価委員会は、千葉工業大学天文学研究センターの常田佐久所長(外部評価委員長)、東北大学ニュートリノ科学研究センターの井上邦雄センター長・教授、パリ天体物理学研究所(IAP)のKumiko Kotera所長(ブリュッセル自由大学教授)、クイーンズ大学マクドナルド研究所所長のTony Noble教授、インスブルック大学のOlaf Reimer教授、カリフォルニア工科大学LIGO研究所所長のDavid Reitze教授、山形大学の櫻井敬久客員教授、早稲田大学の鳥居祥二名誉教授、韓国基礎科学研究院宇宙理論物理学センターの山口昌英センター長(東京科学大学特定教授)の9人で構成されています。

 同委員会による今回のレビューは、①宇宙線研究所の2018-2024年の活動について、国際的な基準に適合し、かつ科学コミュニティへに十分なインパクトを及ぼしているかを外部の視点から確認する。②それぞれの研究活動の成果について調べ、将来の研究サポート体制のあり方について調査する。③実験に使われている個々の技術の競争力や、実験やプロジェクトの実現可能性について調査する。④研究所の運営方針や科学コミュニティにおいて果たす役割について調査する—の4項目に及びます。

 委員会は5月14日から3日間、宇宙線研究所の大セミナー室で開かれ、研究プロジェクトの各代表が研究成果・R&D実績、将来計画に関する発表を行い、質疑応答が行われました。また、大学院生や若手研究者の集団インタビューや、ランチタイムやコーヒーブレイクを利用した評価委員と研究所メンバーの交流も行われました。

 評価結果をまとめた外部評価書は後日、Webサイトで一般公開され、宇宙線研究所の研究活動の発展に役立てられる計画です。