宇宙線国際会議など

7月26日から8月3日まで、名古屋大学で第38回宇宙線国際会議が開催され、私も実行委員の一人として大忙しの今年度前半でした。2年に一度の会議なので、38回ということは76年も開催しているわけです。実際、第一回は1947年で戦後すぐにはじまった歴史ある会議です。日本では過去に京都(1961年)、京都(1979年)、つくば(2003年)で開催されており、今回は20年ぶり4回目の開催でした。もともとは大阪で開催予定でしたが、コロナ禍となり、「本当に人がこれるの?会場キャンセルになったらキャンセル料どうするの?」ということで、開催1年半前に、急遽大学キャンパスでの開催に変更になったのです。「できるだけ対面でやりたい、でも突然オンラインになるかも。みんなオンラインに慣れちゃってこないのでは?」と悩みながらのハイブリッドの準備。そんな中エネルギー危機でみなさん予算不足で日本までこれないかも、と…

 

コロナ前は800人くらいの参加だったので、今回は600人現地、600人オンラインって感じかな、と予想して準備していたところ、結局、史上最大の現地1100人、オンライン300人の大盛況の会議となりました。会場の割り当て、バンケット会場の選定、昼食会場の手配、アルバイトの雇用と配置、と最後の3カ月は大騒ぎ。真夏の名古屋ということで、参加者が熱中症にならないよう、毎日、ペットボトルの水の注文と配送でもおおわらわ。でも、なんとか大きな問題なく成功裏に会期を終えることができました。完全ハイブリッド開催ということで、会場とオンライン状況のモニタが必要で、私は一度も会場に足を運ぶことなく期間中ずっと委員会室のすみでPC達と向かい合っていたのでした(写真)。残念。それでも、バンケットやコーヒーブレークのすきに、久しぶりに会う海外の友人たちと話すことができました。


写真は、全然国際感を感じない裏方の写真ばかりですね。ClosingセッションもZoomで参加。

 

研究発表は「Mega ALPACA計画」と「COSMOS X」のポスター発表をして、どちらも最終日のまとめ講演(ラポーター講演)で紹介されましたよ。TAグループはTAx4の最初のエネルギースペクトルを発表、ALPACAグループはALPAQUITA地上検出器の初期結果としてきれいな月の影を報告しました。LHCfグループも、初の超前方イータ中間子の生成断面積を報告。研究の紹介もしないと。

 

 

 

次回はもうひとつの大忙し「乗鞍観測所70周年記念式典」を

2023年09月22日