大学院で研究に参加を希望する方は、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻 宇宙・宇宙素粒子実験(A8)サブコースを選択して受験してください。研究は、荻尾教授、瀧田教授と協力して進めているので、希望の研究テーマに合わせて複数の研究室を希望することをおすすめします。また、東京大学以外の多くの大学とも共同研究を進めているので、他大学でも一緒に研究することができます。
例年、5月後半に物理学専攻の大学院説明会が開催されます。ぜひ、ご参加ください。
宇宙線研究所独自のオンライン説明会も例年6月に開催します。ゆっくりと話をしたい方はこちらへの参加がおすすめです。事前予約が必要なので、宇宙線研究所のホームページから予約して参加してください(定員はないです)。
説明会の日時については、下記のリンクから最新の情報を入手してください。説明会に参加できない方の個別の訪問も歓迎しています。訪問を希望される方は sako[AT]icrr.u-tokyo.ac.jpにご連絡ください。([AT]を@に変換してください))
他大学から博士課程に編入を希望する方は修士課程と同時期の出願が必要です。入試説明会の時期にご相談ください。
大学院では、宇宙線空気シャワー観測をすすめるテレスコープアレイ実験グループかALPACA実験グループに所属して、実験・観測・データ解析等の研究をすすめてもらいます。研究の進展に応じて、高エネルギー反応を調べる加速器実験(LHCf、RHICf)と空気シャワー実験をリンクするするような研究や、空気シャワーシミュレーションをもちいた研究もおこないます。
観測実験を中心に研究をすすめているので、できるだけ実験装置に触れ、できれば開発や改良に加わってもらいます。研究のフェーズによっては、シミュレーションによる装置のデザインが中心になることもあります。これまでの経験は問いませんが、もの作りを楽しめることが大切です。
(コロナ禍にあって、海外拠点を訪問できない日々が続いています。TA実験では現地の研究者や技術者と協力してリモートでできる観測やモニタ作業を分担しています。もちろん、これまでに蓄積されたデータの解析もすすめています。ALPACAはシミュレーションによる装置の最適化、解析方法の開発をすすめたり、将来の性能向上にむけた装置の基礎開発をすすめています。)
TA、ALPACAともに、新しい観測データがとれる面白いタイミングです。初めはデータをみながらの装置の改善(バグだし)が主な作業になるでしょう。装置を安定に動かしながら、次第に科学解析にすすむことになります。
TA実験はメンバーが100人をこす国際共同実験です。共同研究者同士の会議や、観測装置のメンテナンス、観測シフト等で頻繁に海外に出張することになります。海外での活動に積極的に参加してください。
ALPACA実験は小規模な国際共同研究です。装置の建設やメンテナンスのためにボリビアに滞在する必要があります。観測施設は標高4700mで、独特の文化圏の国なので、現地作業への参加は個々に相談しながらすすめます。
宇宙線の研究は宇宙物理と密接につながっています。一方、宇宙線の反応は高エネルギー物理学でもあり、空気シャワーの発達は地球物理とも関係します。「宇宙線」をキーワードに広い視野で研究をすすめてください。