年に一度の更新

2022年度はコロナからの回復で大忙しでした。ダイジェストで一年を振り返り、2023年度の活動話もしましょう。

6月にはひさしぶりにテレスコープアレイの現地シフトが始まりました。大気蛍光望遠鏡の鏡も砂埃をかぶってしまうので、まずは鏡洗浄から開始です。研究室の学生とPDも参加してユタで作業+観測を行いました。

6月にはさらにボリビアでALPAQUITA地上検出器の設置が再開しました。全97台のシンチレーション検出器を配置して、観測小屋までのケーブル敷設が完了です。さこも短期間ですがひさしぶりに現地作業をおこないました。

7月はICHEP国際会議でALPACAの現状を報告しました。残念ながら現地には行けずオンライン参加でしたが、「もうすぐ観測がはじまります」という発表ができました。

8月はテレスコープアレイメンバーが集中的に観測サイトを訪問し、不調な地上検出器の一斉補修をおこないました。検出器の稼働台数が一気に向上です。

8月のALPACA隊は検出器に光電子増倍管を設置し、ついに空気シャワーデータの収集を開始しました。この後100日程度のデータで期待通りの月の影の検出に成功するなど、順調にデータ取得を続けています。

さらに8月、さこは国内の乗鞍宇宙線観測所を訪問し、観測を終了した検出器からシンチレータを取り出す作業をおこないました。シンチレータは業者で加工したのち、ALPACA地上検出器の拡張に利用します。

9月、LHCのRUN3でLHCf実験があらたなデータ取得に成功しました。データ収集速度とトリガー方法を改善することで、これまでよりも多くのデータ取得に成功しています(これは名古屋大学が中心です。)

9月久しぶりの対面の学会が岡山理科大学で開催されました。

10月、イタリアで開催されたUHECR国際会議に現地出席しました。日本からもPD、大学院生が発表しました。

11月、短期でボリビアを訪問し、今後の地下ミュー粒子検出器の契約や建設等の段取りを確認しました。サンアンドレス大学の学長、副学長も訪問し、全面的なバックアップも約束してもらいました。

11月、TAチームはユタでTALE infillの設置を行いました。ヘリコプターを使っての作業です。

12月、日本の野沢温泉でテレスコープアレイグループの全体会議を実施しました。まだ人数は少ないものの、アメリカ、韓国からも共同研究者が参加しました。

1月、M2の高橋さんが無事修士論文合格です。おめでとうございます。そして進学もおめでとう。

2月、柏サイエンスキャンプで大学1,2年生が参加し、ミニ空気シャワーアレイで宇宙線観測を体験しました。

3月、ひさしぶりに対面のスプリングスクールが開催されました。全国の大学3年生がミニ空気シャワーアレイで上向きシャワーを探索しました。候補事象の正体は?

4月、TA/ALPACAともに新しいM1を迎えてにぎやかに活動しています。

 

今年は7月26日から8月3日まで名古屋大学で宇宙線国際会議が開催されます。年度明けからはこれに忙殺されてます。夏になったら、また落ち着いて近況報告しましょう。9月には乗鞍観測所70周年記念式典。

 

2023年05月15日