プログラム・講師
13:30 〜 13:40 | 「はじめに」 梶田 隆章(宇宙線研究所所長・カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員) |
13:40 〜 14:30 | 「ショッキング・ユニバース〜衝撃波に満ちた宇宙」 寺澤 敏夫(宇宙線研究所副所長・教授) |
14:40 〜 15:30 | 「宇宙のかたち〜数学からのチャレンジ」 河野 俊丈(東京大学大学院数理科学研究科教授・ カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員) |

講師:寺澤 敏夫(てらさわ・としお)東京大学大学院理学系研究科博士課程終了。理学博士。東京大学助手、京都大学助教授、東京大学教授、東京工業大学教授を経て、2009年より東京大学宇宙線研究所教授、現副所長。 |
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大気中をマッハ1以上の超音速で飛行するロケットなどの前面には衝撃波が形成されることはよく知られています。一方、太陽フレア、超新星、ガンマ線バーストといった宇宙における爆発現象からの爆風は、秒速数千キロメートルから数万キロメートル、ときには秒速30万キロメートルという光速に近い速度に達します。これらの爆風の速度はマッハ100をはるかに超えており、強い衝撃波が形成されます。この講演では、最近の研究で明らかにされてきた宇宙での衝撃波の役割について、特に宇宙線などの高エネルギー粒子がつくられる過程に重点をおいてお話ししたいと思います。

講師:河野 俊丈(こうの・としたけ)東京大学大学院理学系研究科数学専攻修了。理学博士。
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私たちのすんでいる空間は、平面のように平坦に広がっているのでしょうか。それとも、地球の表面のように曲がっているのでしょうか。19世紀の数学者リーマンは、空間の中で長さと角度を測ることによって、空間の曲がり具合を記述する新しい幾何学をつくりました。これはアインシュタインの一般相対性理論にも大きな影響を与えました。最近の数学の研究により、一様に広がった空間が全体としてどのようなかたちをしているかということについて、飛躍的に理解が進みました。数学を用いて、観測データとあうような、「宇宙のかたち」のモデルを提起することについてお話しします。