東京大学宇宙線研究所長 梶田隆章教授 2015年ノーベル物理学賞受賞

経過

受賞発表から現在まで

2015年10月6日のノーベル物理学賞受賞の発表からの出来事を、日を追ってご紹介いたします。随時更新してまいります。

2月4日 − 越谷市名誉市民になりました

梶田教授は4日、越谷市名誉市民の称号を授与されました。越谷市民ホールで開かれた贈呈式では名誉市民の顕彰や記念品が贈られ、梶田教授は「何らかの形で越谷市の発展に協力したい」と話しました。贈呈式の後「ニュートリノのなぞに挑む」と題して記念講演し、約1600人の市民が参加しました。

1月29日 − 記念祝賀会を開催

ノーベル物理学賞受賞記念祝賀会が29日、帝国ホテル東京の富士の間で開かれました。鏡割りでは、梶田教授ご夫妻や五神真総長、2008年ノーベル物理学賞受賞の小林誠先生、自然科学研究機構の佐藤勝彦機構長など、豪華なメンバーが登壇。揃いの法被を羽織り、掛け声に合わせて樽に木づちを振り下ろし、富山の銘酒をみんなでいただきました。

1月29日 − 記念植樹式を開催

梶田教授のノーベル賞受賞を記念した植樹式が29日、宇宙線研究所の隣の広場で開かれました。植えられた木は高さ3mほどのカイノキ。孔子と縁が深く、学問の聖木とされていることから、この木が選ばれました。梶田教授はスコップを手に取って木の根元に優しく土をかけ、「この木の成長に負けないように研究活動に励み、学問と東京大学の発展のために貢献していきたい」と話しました。

1月25日 − 岐阜県民栄誉大賞を受賞
1月18日 − 安田講堂で記念講演会を開催

梶田教授は18日、本郷キャンパスの安田講堂で開かれたノーベル物理学賞受賞記念学術講演会に参加しました。この日は朝から雪が積もる寒い日でしたが、教職員や学生など600人が参加。講演に先立ち、五神真総長から史上5人目となる東京大学特別栄誉教授の称号が与えられました。1998年の梶田教授の学会発表で真っ先に立ち上がって感動の拍手を送ったというカブリ数物連携宇宙研究機構の村山斉機構長の講演の後、梶田教授が登壇。「ニュートリノ振動の可能性の一端をつかんだ際には大きな興奮を感じた」と研究人生を振り返りました。

1月17日 − 富山県特別栄誉賞を受賞

梶田教授は17日、富山県特別栄誉賞を受賞しました。富山国際会議場で15時より開かれた贈呈式では特別栄誉賞や副賞が贈られ、梶田教授は「科学や研究の魅力を若い人たちに伝えることで、富山に協力していきたい」と語りました。式の後には「ニュートリノの質量の発見」と題して講演し、約800人の県民が熱心に聴き入っていました。

1月13日 − 東松山市名誉市民になりました
1月12日 − 埼玉県民栄誉章を受章

梶田教授は12日、埼玉県知事公館で埼玉県民栄誉章を受章しました。贈呈式に先立ち、母校の埼玉大学の弓道部員から、入場したときに花束を受け取りました。贈呈式ではメダルや賞状、記念品が贈られ、上田埼玉県知事と本木埼玉県議会議長からの祝辞がありました。梶田教授は「生まれてからこれまで人生のうち8割が埼玉県民です。受章は大変光栄で、これからは埼玉県のため、若い方たちのために、学術などの面で貢献していきたい」と語りました。

12月18日 − 共同利用研究者によるノーベル物理学賞受賞祝賀会

恒例の共同利用研究成果発表会に合わせ、宇宙線研究所共同利用研究者による梶田教授のノーベル物理学賞受賞の祝賀会が開催されました。ゲストとしてノーベル賞授賞式に参加した中畑神岡宇宙素粒子研究施設長によるノーベルウィークの報告や、梶田教授の学生によるギターの演奏などの余興もあり、終始笑いにつつまれ和やかな雰囲気で進行しました。

12月16日 − 柏市市民特別功労賞を受賞

梶田教授は、16日午前10時半に柏の葉カンファレンスセンター前の広場に設置された会場に到着し、柏市市民特別功労賞を受賞しました。会場では十余二小学校の児童や市民らに迎えられました。受賞に際し、梶田教授は柏キャンパスが市民の方々に支えられて少しずつ発展してきていると述べ、今後も学術・文化という観点から貢献しながら市民の方々と一緒に全体としてよりよい柏市をつくっていきたいなどと語りました。

12月15日 − 受賞後初めての柏出勤

ノーベル賞の授賞式を終えて帰国後、初めて宇宙線研究所の出勤とあり、大勢の宇宙線研究所教職員や学生、柏キャンパスの構成員が集まり祝福されました。梶田教授は「みなさまに支えられ受賞することができました。これからもキャンパスの発展のためみなさんと一緒に頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。」と挨拶をしました。

12月4日 − 12月14日 ノーベルウィーク

ノーベルウィークについてはこちらに掲載更新してまいります。

11月30日 − スェーデン大使公邸での祝賀会に参加
11月14日 − スーパーカミオカンデ・コラボレーションによるノーベル物理学賞受賞祝賀会

ノーベル物理学賞受賞発表後初めて開催されたスーパーカミオカンデのコラボレーション国際会議の3日目に、梶田教授の受賞祝賀会が行われました。ブレークスルー賞受賞の直後ともあり、コラボレーションにとって祝事が重なり、関係者約300名が参加する盛会となりました。梶田教授はスピーチで「受賞はスーパーカミオカンデ全体の成果である」などと述べました。コラボレーションによる心温まるお祝いの催しに、梶田教授と奥様のひときわ嬉しそうな笑顔が印象的でした。

11月12日 − 埼玉新聞社文化賞受賞
11月8日 − 基礎物理学ブレークスルー賞を受賞
11月6日 − 重力波望遠鏡KAGRA第1期実験施設完成記念見学会・式典

梶田教授が代表をつとめる重力波望遠鏡KAGRAの第1期実験施設完成が間近に迫り、五神東京大学総長と施設を見学しました。その後の記者会見では、重力波の世界初検出と、重力波天文学の創成にかける夢を語りました。

11月5日 − 受賞後初の神岡施設

梶田教授はノーベル賞受賞初めてスーパーカミオカンデの本拠地である神岡宇宙素粒子研究施設を訪れました。花束を贈呈された梶田所長は、「こんなにもたくさんの人に出迎えてもらえるとは夢にも思わず、本当に嬉しく思います」と朗らかな笑顔を見せました。会見中も中畑施設長との楽しそうな会話が印象的でした。

11月4日 − 文化功労者顕彰式出席
11月3日 − 文化勲章受章
11月2日 − 北日本新聞文化賞受賞
10月31日 − 埼玉大学ホームカミングデイ

梶田教授の母校である埼玉大学のホームカミングデイに参加し、大学というのは学問の入り口であり、 その時代を埼玉大学で過ごしたことに感謝を申し上げたい。 本日、埼玉大学フェローの称号をいただき、身に余る光栄であります。」と喜びを語りました。弓道部の主将より花束の贈呈もありました。

提供:埼玉大学

10月24日 − 市民との交流会を開催

東京大学柏キャンパスでは、一般公開の二日目の24日(土)に梶田教授による市民との交流会を開催しました。短い公募期間にもかかわらずたくさんの方にご応募いただき、抽選で選ばれた110名の方が参加しました。市民の方から生活のことや研究生活のことなどを訊ねられ、にこやかに答える先生が印象的でした。

10月17日 − 東京大学ホームカミングデイ

東京大学本郷キャンパス安田講堂にて行われた第14回東京大学ホームカミングデイでは、冒頭に梶田教授が紹介されました。来場者に向けた挨拶では、 「スーパーカミオカンデは地下1000メートル、直径40メートル、高さ40メートルの巨大な水槽を作り、そこに1万本以上の光センサーをとりつけ、超純水を満たす複雑な観測装置です。研究者が頑張ってもできるわけではなく、東京大学の総合力があったからこそ実現できたものです。」と述べました。

提供:東京大学卒業生室

10月13日 − 発表後初めての宇宙線研究所

スペインから帰国後、空港から直接、宇宙線研究所に向かいました。受賞発表後初めての研究所となり、宇宙線研究所前では、柏キャンパスの大勢の教職員や学生に迎えられました。

10月9日 − 国際宇宙ガンマ線望遠鏡CTAの大口径望遠鏡1号基着工式にて挨拶

朝早くから夜遅くまで続いた取材対応のため、梶田教授は宇宙線研究所に戻る機会もなく、そのまま当初予定していた国際宇宙ガンマ線望遠鏡(CTA)の大口径望遠鏡1号基着工式に参加するため、スペインのカナリー諸島に向かいました。写真は、現地でのスピーチの様子。


Credits: Daniel López/IAC

10月6日 − 発表後の記者会見

梶田教授は、東京大学の本郷キャンパスで出席していた会議の終了後に、受賞の知らせを受けました。その夜8時45分から、本郷キャンパスの安田講堂にて記者会見を開き、受賞の喜びを語りました。


提供:東京大学