波と粒子の統一 (量子力学)
量子力学によると、光は粒子であり、また波でもあるということは他の場所でも述べたが、光ばかりでなく、世界を構成するあらゆる物が粒子であるとともに、波の性質を備えていると考える。しかし、素粒子が多数集合した目に見える物体は、波の性質を顕著には示さない。また、海などの波はここで問題にしている波とは異なる。ここでの波とは確率の波である。一般に、粒子がある時刻にある場所に存在する確率は波のような関数で表わされる。例えば、電子のビームも干渉を起こす。壁の二つの穴の背後で電子の位置を何回も測定すると、干渉縞のような分布をする。一つの電子の確率波は二つの穴を同時に通り、その背後で干渉を起こす。(量子力学の解説書にはこのような例が必ず載っている。)そして、光と同様に波長(または振動数)はエネルギーが高いほど短い(大きい)。