TAx4の建設中もTAにおける宇宙線データの収集および解析は継続。TAx4の一環としてのTAの最新の主な結果(2020年5月31日時点)
エネルギースペクトル (Back to top)
- TAエネルギースペクトル PoS(ICRC2019)298(11年間のSDデータ)
- TA: E>〜1018eV
- Ankle at 1018.69±0.01eV
- Suppression at 1019.81±0.03eV (統計的な有意度:8.4σ)
- エネルギースペクトルの赤緯依存性 PoS(ICRC2019)298(11年間のSDデータ)
- Suppression at 1019.64±0.04eV (-16.0°<赤緯δ<24.8°); 1019.84±0.02eV (24.8°<赤緯δ<90°)
- 上記のエネルギー差のlocal significanceは4.7σ。4.7σが偶然起こるglobal significanceは4.7σ。
質量組成 (Back to top)
- TAの質量組成 Astrophys. J., 858:76 (2018)(8.5年間のハイブリッドデータ)
- 大気最大発達深さ(Xmax)の研究: Xmaxの平均、Xmaxの幅、Xmaxの分布のデータと1成分モデルとの比較(p-value)、Xmaxの平均 vs. Xmaxの幅
- TAの質量組成 PoS(ICRC2019)280(10年間のハイブリッドデータ)
- TAデータのXmax分布と4成分モデル(ハドロン相互作用モデルはQGSJET II-04)との比較
- best fit: proton:57%, helium:18%, nitrogen:17%, iron:8% (1018.2eV < E < 1019.1eV)
- TAの質量組成 Physical Review D 99, 022002 (2019)(9年間のTA SDデータ)
- 平均のatomic mass <ln A> = 2.0±0.1(stat.)±0.44(syst.) (E > 1018eV)
- 定性的にhybrid Xmaxで求めたatomic massとconsistent
異方性 (Back to top)
- 宇宙線のエネルギーと到来方向の相関関係の超銀河構造 PoS(ICRC2019)343(7, 10年間のSDデータ)
- 宇宙線は宇宙磁場のregular magnetic fieldとrandom magnetic fieldによって、以下が期待される。
- 高エネルギー宇宙線ほど宇宙線源に近く、同じ方向に集中する(deflectionが小さい)
- 低エネルギー宇宙線ほど宇宙線源から離れて、進行方向に対して拡がりをもつ(deflectionが大きい)
- この特徴を使ってエネルギーと角度の相関を求めたところ、超銀河面と4σ程度の相関がみられた
- TAのホットスポット PoS(ICRC2019)310(11年間のSDデータ)
- 168事象(E>57EeV)
- 最大のpretrial significance=5.1σ(25°の半径の円でoversamplingの場合)
- 上記のpretrial significance以上が現れる偶然の確率=2.5×10-3 (2.9σ)
- TAのhot/cold spot Astrophys J. 862:91 (2018)(7年間のSDデータ)
- 1019.2eV以上で、エネルギースペクトルの異方性を調べたところ、(赤経9時16分、赤緯45°)で、最大のlocal significance (6.17σ)を得た。(28.43°の半径の円でoversamplingの場合)
- 円内のスペクトルは円外と比較して、1019.75eV以下でdeficitで、1019.75eV以上でexcessを示した。
- 上記以上のlocal significanceを偶然得る確率は9×10-5 (3.74σglobal)
- 点源探索 (TA 10年間のSDデータ) in TA Anisotropy Summary (UHECR2018) EPJ Web of Conf. 210, 01004 (2019)
- TAの視野内に100EeV以上のdoublet (Δθ<√2°)が2例
- 2つ以上のdoubletが偶然現れる確率=3×10-3 (2.8σ)
超高エネルギーガンマ線、ニュートリノ探索 (Back to top)
- 超高エネルギーガンマ線探索
- diffuse photon fluxの制限 Astropart. Phys. 110 (2019) 8-14 (9年間のSDデータ)
- 1018eV、1018.5eV、1019eV、1019.5eV、1020eV以上でdiffuse photon探索を行ったが、有意なevidenceは見つからず
- 超高エネルギーガンマ線点源探索 MNRAS 492, 3984-3993, 2019 (9年間のSDデータ)
- 1018eV、1018.5eV、1019eV、1019.5eV、1020eV以上でガンマ線の点源探索を行ったが、有意なevidenceは見つからず
- 1018.5eV以上では初めての結果
- 超高エネルギーニュートリノ探索