<<<<<<<<<<<<<< CRC News 2018年 4月 16日 >>>>>>>>>>>>>> CRC会員 各位               CRC事務局 *************************** CRCの皆様 日頃より、国際宇宙ステーション (ISS) 搭載全天X線監視装置 MAXI (Monitor of All-sky X-ray Image) の運用に関しまして、様々なご支援をいただき、厚く 御礼申し上げます。MAXIの運用延長が向こう3年間認められましたので、ご報告 させていただきます。 MAXI は2009年8月より全天のX線天体のモニタを行っており、定常運用2年、 後期運用(1)3年+(2)3年を経て、まだまだ健在です。認可されていた運用期間が 2017年度までだったことから、MAXIサイエンスチームは、運用延長を JAXA に 申請しておりました。2017年11月20日にJAXA宇宙科学研究所の宇宙理学委員会の 評価委員会にて科学評価が行われ、その答申を含めて2018年3月28日に、 JAXA有人宇宙技術部門にて経営評価を含む審査が実施されました。 その結果、年度ごとの測定器の健全性や国際協力の情勢確認のチェックは行う ものの、2018年4月より2021年3月まで3年間のMAXIの運用延長が認められました。 これもひとえに皆様のご支援のお蔭と、ここに厚く御礼申し上げます。 観測データは MAXI HP (http://maxi.riken.jp) にて、最速4時間で公開しております。 過去8年超の観測における任意の天域・任意の時間の、画像・光度曲線・スペクトルを 抽出できるオンデマンドシステムも動いておりますので、どうぞご利用ください。 また、解析の元となるイベントファイルはJAXA宇宙科学研究所のDARTSにて アーカイブ化され、解析ツールと共に公開されています。 (http://darts.isas.jaxa.jp/astro/maxi) [http://www.darts.isas.jaxa.jp/astro/maxi/20090818_maxi_2.jpg] Welcome to DARTS/MAXI - DARTS at ISAS/JAXA darts.isas.jaxa.jp The Data ARchive and Transmission System (DARTS) is developed and maintained by PLAIN center, ISAS, JAXA. ここ半年は特に、X線新天体の出現が相い次いでおり、MAXIが発信するATelが トランジェント界を賑やかせております。MAXI J1535-571(2017/9/2発見, BH)、 Swift J0243.6-6124(2017/9/29, Be X線パルサー)、MAXI J1630-276(2017/11/18, NS-LMXB?)、Swift J1658.2-4242(2018/2/16, BH)、MAXI J1813-095(2018/2/20, BH)、 MAXI J1820+070(2018/3/11, BH)。 中性子星合体重力波イベント GW170817 は運悪くMAXIが発生直後に観測できない領域 (全天中の15%)で起きましたが、今秋にも始まる次期重力波観測 O3 では 中性子星合体の観測機会が大きく増える見込みです。 超高エネルギーニュートリノとのコインシデンスも、今のところMAXIは 上限値のみですが、新鮮なターゲットです。また、Swift衛星だけでなく、 MAXIと同じく ISS に搭載されております米国の狭視野X線装置 NICER (https://www.nasa.gov/nicer) との連携も進めております。 [http://www.nasa.gov/sites/default/files/files/nasa_insignia_300.jpg] NICER | NASA www.nasa.gov NASA.gov brings you the latest images, videos and news from America's space agency. Get the latest updates on NASA missions, watch NASA TV live, and learn about our quest to reveal the unknown and benefit all humankind. 理化学研究所では組織変更に伴い、これまでのグローバル研究クラスタに代わり、 2018年4月より、開拓研究本部・玉川高エネルギー宇宙物理研究室が運用支援を 行います。これまで通り三原を中心として、大学等と一緒にMAXIの科学運用を 担う体制を維持するとともに、理研における責任は、牧島一夫チームリーダー (2018年3月末にて理研を退職)より玉川徹主任研究員へと引き継がれました。 今後も引き続きMAXIの利用ならびに応援を、よろしくお願いいたします。 理化学研究所  三原建弘、玉川 徹 +MAXIサイエンスチーム (代理投稿 東工大 河合誠之) *********************************************************************