<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.1437:2010年 2月12日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> *******************************< 会 報 >******************************* CRC会員 各位 2010年2月12日 CRC実行委員長 森 正樹    CRC事務局 弘前大学 市村雅一    ichimu [at] cc.hirosaki-u.ac.jp  「平成21年度 第1回 CRC総会 議事要録」を、お送り致します。   重要事項がありますので、お読み下さい。 *********** < 平成21年度 第1回 CRC総会 議事要録 > *********** 日 時:2009年9月12日 17:30〜19:20 場 所:甲南大学物理学会SG会場 出席者:寺沢敏夫, 佐川宏行, 福島正己, 神田展行, 石原安野, 宗像一起,     柴田槇雄, 片寄祐作, 瀧田正人, 川田和正, 大西宗博, 坂田通徳, 黒田和明, 吉田滋, 伊藤好孝, 有働慈治, 小澤俊介, 川中宣太, 塩見昌司, 笠原克昌, 高見一, 増田公明, 小島浩司, 川上三郎, 岬暁夫, 松原豊, 森正樹, 西嶋恭司, 林田直明, 田村忠久, 吉田龍生, 吉越貴紀,さこ隆志, 榎本良治, 中畑雅行, 梶田隆章, 窪秀利, 梶野文義, 梶裕志, 鳥居祥二, 晴山慎, 手嶋政廣, 吉田健二, 間瀬圭一, 村木綏, 大石理子, 森山茂栄, 市村雅一 (以上48名,順不同,敬称略) 1. 議長選出    西嶋恭司氏を選出 2.事務局報告 (1)CRC活動 1)12月20日、2008年度 第6回CRC実行委員会 2) 9月22日、2008年度 第2回CRC総会 3) 4月 7日、CRC会員名簿更新 4) 4月22日、2009年度CRC選挙開票 5) 5月25日、天文天体物理若手夏の学校へ補助 6) 7月27日、平成20年度第2回CRC総会議事要録配信 7) 8月11日、CRC会員名簿更新 8) 9月 4日、CRC速報32号発行郵送 9) 随 時、CRC News No.1311〜No.1370 配信 (資料1参照) (2)新入会員 ○ 阪田 紫帆里(さかた しほり) (天文台・重力波 研究員) 推薦者:川村静児 辰巳大輔 (研究歴) お茶の水女子大修士論文「レーザー干渉計重力波検出器のための量子雑音の研究」。 同大学博士論文「重力波検出器におけるポンデロモーティブスクイージングを利用 した輻射圧雑音除去の研究」。2008年4月から国立天文台・研究員。2009年4月から 2年間、科学研究費補助金(若手研究B・研究代表者)を取得内定。物理学会発表9回 、原著論文25本、国際会議procceding3本(内2本、first author)、招待講演1回。 ○ 上野 昂(うえの こう) (宇宙線研・神岡 D1) 推薦者:中畑雅行、竹内康雄 (研究歴) 2007年4月に東京大学理学系研究科物理学専攻修士課程に入学し(指導教員:中畑) 、この2年間、スーパーカミオカンデ実験(SK)において、「検出器有効体積内 の放射性不純物濃度測定」と「大統一理論モノポール探索」というテーマで研究 を行ってきた。今後もSKにおけるニュートリノ観測を中心として研究をおこなっ ていく予定である。物理学会発表経験あり。 実行委員会で、経歴などを審議した結果、上記2名の入会が承認された。 3.諸報告 (1)宇宙線研究所報告(梶田所長)   ○人事異動(4/1以降、9/12まで)    21.8.1  採用 潮見 幸江  特任研究員(プロジェクト研究員)(重力波)    21.8.31 辞職 竹内 道久  特任研究員(研究所研究員) (理論) 森先生、安田先生、転出後、林田先生定年後の人事は検討中。   ○共同利用・共同研究拠点認定について   宇宙線研究所の申請「宇宙線研究拠点」 は 共同利用・共同研究拠点として    採択された。これに伴い、H22年度より委員会名と構成が少し変更になる。      所長-----運営委員会(研究所の運営全般)             |             |-- 共同利用研究運営委員会             |  (共同利用・共同研究の実施に関すること)             |             |-- 共同利用研究課題採択委員会                (共同利用・共同研究の採択と経費配分案の作成)   ○平成22年度概算要求    「ニュートリノ研究の展開」:地下における宇宙素粒子実験の国際拠点の確立 財務省へ。    重力波(LCGT)は文科省止まりであった。    拠点としての事業費の概算要求の事項は財務省にあがっているものの、経費は    増えてない(微減)。   ○最先端研究開発支援プログラム     宇宙線研究所では重力波で申請。ヒヤリングには選ばれたが、残念ながら最終    選考には残らなかった。   ○TAの特別推進採択  今後5年間特別推進により研究の推進    ○戸塚洋二先生追悼シンポジウム    6月9日(火)に追悼シンポジウムを東大の安田講堂で開催した。平日にもか    かわらず、約200名の方に参加していただいた。 (2)諸機関の報告    CRCニュースで報告済み    RCNP(No.1361)、KEK(No.1369)、STE研(No.1370) (3)若手奨励賞     現在選考中 (4)研究グループ報告(資料2参照)    重力波、TA、チベット、カンガルー、神岡 (5)学術会議報告(森)    物理学委員会で「天文学・宇宙物理学の展望と長期計画」という報告書が作製    され、WEB上で公開されてパブリックコメントが求められている。ぜひ目を    通していただきたい。 4.審議事項 (1)共同利用研究会について    森実行委員長から、実行委員会での議論に基づいて、将来計画の研究会という    よりも、もう少し範囲を広げた研究会・勉強会にしてはどうかという提案がな    された。これに対して以下のような意見が出された。    ・CTAを議論して欲しい。    ・研究会の内容について,会員に直接聞いて欲しい。    ・KamLAND,QUIET,CANDLESなどを招いてはどうか。    ・昔天文関係でやったような,大風呂敷を広げるような研究会をやってはどう     か。    ・ガンマ線天文学を進めるべきだ。日本は乗り遅れている。    ・勉強会にしようという意見には反対。将来計画シンポを是非ともやるべきだ。     日本の宇宙線研究に関して,将来のビジョンが見えない。もっと将来につい     て議論すべきだ。    ・CRCは funding agency ではない。順位付けができるわけでもない。将来     計画シンポをやって,提案された計画の優劣が決定的にわかるなら意味があ     るが,そうではない。       ・科学的な議論を中心にやったほうがよい。もっと院生や若い人が参加して議     論できるような話にしてほしい。    ・評価システムをどう作るかが非常に難しい。しかし,「みんな平等」という     のはいい加減やめたほうが良い。    これらの意見に基づき,近々実行委員会を開いて研究会の方向性を決めること    となった。これについて意見のある人は,実行委員へメールを送ってもらうこ    ととした。研究会開催時期は2月か3月を軸に考えることとなった。 (2)会員から提案された議題について 森実行委員長から,会員の岬氏より予め文書で議題の提案があった旨紹介が    あった。その後岬氏より宇宙線研究の進め方,共同利用研としての宇宙線研    究所の役割,ICRR分室の設置,委員会のありかた,Oral Histrory の記    録作製などについて,提案の概要が説明された。    提案事項が多岐にわたるため,これらについて意見があれば,後日実行委員    へメールを送ってもらうこととなった。 ====================================================================== ● (資料1) CRC Newsメール配信 (3月総会以降 57 件 ) ○ 委員会報告; 5 件 6月15日,阪大RCNP研究計画検討専門委員会議事録(案) 7月27日,平成20年度第2回 CRC総会 議事要録 8月28日,大阪大学核物理研究センター(RCNP)報告 9月10日,第35回,第36回KEK素核研運営委員会メモ 9月10日,名大STE研報告 ○ 公募案内; 12 件 4月01日,東京工業大学大学院理工学研究科特任助教公募 4月04日,Tenure Track position and Postdoctral position for MAGIC and CTA 4月16日,理化学研究所平成22年度基礎科学特別研究員募集 4月18日,平成21年度日本学術振興会賞の推薦の公募 4月27日,東京大学宇宙線研究所特任研究員公募 5月27日,名古屋大学太陽地球環境研究所教員公募 6月02日,第4回日本物理学会若手奨励賞(宇宙線・宇宙物理領域)候補者募集 7月08日,名古屋大学 素粒子実験教授公募 7月10日,東京工業大学特任助教の公募 7月24日,第4回日本物理学会若手奨励賞(宇宙線・宇宙物理領域)候補者募集 -再送- 7月29日,国立天文台重力波プロジェクト助教公募 8月28日,岡山大学・極限量子研究コア人事公募 ○ 研究会案内; 18 件 3月31日,XXIX Physics in Collision 開催のご案内 3月31日,学術会議による「学術の大型研究計画に関する調査 4月01日,SCI-EI-indexed CISP'09-BMEI'09 4月18日,Asian Science Camp 2009 4月20日,Relocation of TAUP 2009 5月09日,シンポジウム「素粒子原子核研究大型プロジェクトの現状と将来」 5月11日,宇宙線・宇宙物理領域と素粒子実験領域の合同セッション 5月14日,SCI-EI-indexed CISP'09-BMEI'09 5月27日,戸塚洋二先生追悼シンポジウムのお知らせ 6月04日,新型光センサーに関する国際ワークショップ 6月07日,「素粒子原子核研究大型プロジェクトの現状と将来」の Web page 6月08日,2009年度 第39回 天文天体物理若手夏の学校 6月16日,12th Vienna Conference on Instrumentation 2010 7月24日,研究会「電離及びシンチレーション検出器の基礎物理と暗黒物質探索 への応用」 8月20日,DPG School Astroparticle Physics 2009 8月29日,第39回天文天体物理若手夏の学校開催報告 9月01日,第2回『アインシュタインの物理』でリンクする研究・教育拠点研究会 9月04日,VII TOURS SYMPOSIUM ON NUCLEAR PHYSICS and ASTROPHYSICS ○ その他; 24 件 4月02日,CRC選挙の推薦と投票の呼びかけ(1) 4月06日,物理学会大会プログラムの登壇者表記について 4月06日,CRC選挙の推薦と投票の呼びかけ(2) 4月07日,「CRC会員名簿」更新のお知らせ 4月08日,CRC選挙の推薦と投票の呼びかけ(3) 4月09日,日本物理学会2009年秋季大会セッション提案受付 4月13日,CRC選挙の推薦と投票の呼びかけ(4) 4月13日,戸塚洋二先生追悼シンポジウムのお知らせ 4月13日,Earthquake in Abruzzo, Italy 4月15日,至急CRC選挙の投票を 4月15日,「宇宙素粒子物理学」出版 4月15日,「宇宙素粒子物理学」出版 訂正 4月28日,2009年度CRC選挙開票結果報告 4月28日,(訂正)2009年度CRC選挙開票結果報告 5月26日,物理学会大会プログラムの登壇者表記について 6月26日,共同利用・共同研究拠点の認定について 8月11日,「CRC会員名簿」更新のお知らせ 8月13日,訃報:宮城教育大学名誉教授 太田忠之先生御逝去 8月14日,故太田忠之先生の葬儀日程 8月17日,物理学会秋季大会託児室設置のお知らせ 8月25日,物理学会秋季大会「PTPとJPSJの統合問題について」 8月28日,宇宙線・宇宙物理領域懇談会のご案内 8月28日,CRC総会のご案内 8月28日,訃報: Gianni Navarra博士ご逝去 ● (資料2)研究グループ報告 ○重力波  LCGTの実現に向けたR&D研究は順調に進んでいる。特に,低温干渉計  CLIOは最終目標を果たすために低温化作業に入った。しかしながら,LCGTの  平成22年度概算要求は,文科省止まりで財務省には提出されず,また,最先端  開発研究プログラムには採択されなかった(8月)。このようにLCGTの予算  化には困難さが付きまとうが,態勢を立て直して,来年再度チャレンジすべく準  備を進めている。 ○TA  TAは2008年3月に完成して順調に統計を積み上げている。今年度に残され  たハードウェアは,大気透明度モニターの充実と電子線ビームによる較正である  。09年7月の宇宙線国際会議では,採取したデータの質にかかわる報告を行っ  た。日本グループのデータ解析体制を強化し,来年には成果の一部を発表したい  。09年から5年間の運用費が特別推進で認められた。皆様のご支援に答えるべ  く,最善を尽くします。 ○チベット  ・Milagroが発表している宇宙線恒星時異方性振幅の年変化はTibet-__では観測   されなかった。  ・Tibet-__(及びその他の宇宙線実験)で観測されているKneeが通常の    exponential cut-off modelの複数源の重ね合わせで予想されるモデルよりも   尖っていることを指摘し,近傍超新星残骸で加速されている成分がある可能性   を議論した。最近ATIC・PAMELA等の電子等観測で指摘されている近傍超新星 残骸での加速との連想で面白そうである。  ・前回のCRC総会から2009年度現在まで,国際会議での発表14件,査読論文2編。 ○カンガルー  今年度はFermi衛星との連携観測を集中的に行い,また秋からはLMCの観測を行う。 小型鏡の反射率の劣化のため,新型の金属鏡のR&Dを行っている。これがうまく いけば来年度から少しずつ鏡を交換していく。来年度以降の活動方針を以下の様 に設定した。  1)T3,4は鏡を補修し2台の望遠鏡によるステレオ観測を継続する。  2)T2には,高エネルギー(10TeV以上)を目指した改良(視野の拡大など)を行う。  3)将来計画はCTAで一本化し,デザイン・スタディに励む。 以上を目指すために各種の科研費等の申請を行う予定。 CTAデザイン・スタディに関してはJAPAN-CTAグループを結成,MOUを結び正式に CTAに参加している。CANGAROO以外のメンバーも増えつつある。CTAは現在各コン ポーネントのR&Dを終え,プロトタイプ望遠鏡制作のためのプロポーサルを書く 段階にきている。数年後には日本からも予算申請を行いたい。 ○神岡 2008年9月に新電子回路/新オンラインシステムがインストールされた Super-Kamiokande(SK)は,新システムのもとで順調に稼働している。 今までに取得したデータを用いた大気ニュートリノ,太陽ニュートリノ振動解析 も進んでいる。将来,SKの水にガドリニウムを0.2%溶かして,中性子の同定を おこなうという構想があり,その試験を行うための100トンクラスの実験装置を 建設する予定である。 地下実験室Cには,XMASS実験用の環境放射線遮蔽用水タンク,キセノンバッファ ータンク,蒸留装置,エレクトロニクスハットなど,実験用設備が着々と設置さ れている。PMT関連部品,キセノン容器などの製作も進んでおり,年末頃までには 装置を完成させる予定である。 地下実験室Dでは,大阪大学のCANDLES実験の組み上げが進んでおり,近々液体 シンチレータも入れられる予定である。 ======================================