<<<<<<<<<<<<<<<<<<<  CRC News No.1178:2008年 5月13日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

CRC会員 各位
                                                 CRC事務局  宇宙線研支部

****************< RCNP研究計画検討専門委員会議事録(案) >****************

皆様、

平成20年4月16日に開催されました大阪大学核物理研究センター研究計画検討
専門委員会の議事録(案)をお送り致します。

なお、議事録(案)は正式承認前の案であることを申し添えておきます。

研究計画検討専門委員会
委員長 酒見泰寛
幹事   味村周平、村上哲也

(過去の議事録は以下のURLより閲読できます。
http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/Divisions/plan/p-pac/giji_index.html)

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大阪大学核物理研究センター研究計画検討専門委員会議事録(案)

日 時:2008年4月16日(水)11:00−17:00
場 所:核物理研究センター本館2階会議室

新旧メンバー合同会議

出席者:
  新・継続委員:
    酒見(東北大CYRIC、委員長)、青井(理研仁科セ)、味村(RCNP、幹事)、
    市川(京大理)、緒方(九大理)、荻尾(大阪市大理)、小田原(阪大理)、
    慈道(京大基研)、民井(RCNP)、比連崎(奈良女大)、福田(RCNP)、保坂(RCNP)、
    村上(京大理、幹事)、與曽井(RCNP)
  旧委員:
    秋宗(甲南大)、飯嶋(名大)、延與(京大基研)、菅沼(京大理)、野海(RCNP)、
    横山(金沢大)
  センター長:岸本(RCNP)
  研究企画室:畑中(RCNP)
  研計委要請:伏見(徳島大)、矢向(東大)

欠席者:
  新・継続委員:若狭(九大)、坂口(宮崎大)、肥山(奈良女大)、末木(筑波大)
  旧委員:下浦(東大CNS)、松原(名大)、藤原(RCNP)、

配布資料:
  0.議事次第
  1.委員名簿
  2.B-PAC資料
  3.Q-PAC資料
  4.H19年度一般実験費執行報告
  5.プロジェクト申請「RI Beam at RCNP」
  6.研究会申請(7件)
  7.前回議事録(案)

[1] 委員の確認・紹介と委員長・幹事の選出
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  各委員の紹介の後、互選により、委員長および幹事が以下のように選出された。
    委員長:酒見泰寛氏(東北大CYRIC)
    RCNP外幹事:村上哲也氏(京大理)
    RCNP内幹事:味村周平氏(RCNP)

[2] 報告事項
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1. RCNP各部報告(大塔コスモ施設) (伏見 徳島大)
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  徳島大の伏見氏より、大塔コスモ施設のこれまでの研究活動とこれからの計画に
  ついて報告がなされた。
  ・ELEGANT V, ELEGANT VI, MOONについて実験内容とともにこれまでの成果につ
    いて紹介があった。
  ・徳島大主導で、次世代暗黒物質探索実験としてPICO-LON計画について説明があっ
    た。

2. サイクロトロン加速器の現状報告 (畑中)
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RCNPの畑中氏より、サイクロトロン加速器の現状に関して報告があった。
・1/5〜2/15の期間、重イオンビーム実験、半導体照射、核化学の各実験及び教
育用に供した。
・その後、3/31まで冬期メンテナンスが行われたこと報告があった。メンテナン
ス項目は以下の通りである。
- 入射系ビームラインの光学系の最適化
- Li重イオンビーム用オーブンの開発
- FT入射の開発
- 電源更新
- KBrを用いたAVFビームヴューアーの開発
・4/1より4Heビームを用いた実験に供される。
・今後ユーザーからの要求により順次重イオンビームの開発を行っていく。

3. 一般報告 (センター長:岸本)
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岸本センター長より、以下のような報告があった。
・「宇宙核物理学研究部門」の助教として王惠仁(Ong Hooi Jin)氏が1/1付けで着
任した。発足記念の講演会・パーティが1/9に行われ盛況であった。
・特任研究員3名採用した。内2名は新規で、1名は継続。
・概算要求に関してこれまでの経緯が説明され、今年度は理学部と共同で要求す
ることが報告された。
・学術研究協定について中国、韓国、ロシアとの間で締結されたこと報告された。

4. B-PAC報告 (B-PAC幹事:民井)
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B-PAC幹事民井氏より、3/17に行われたB-PACの報告があった。8件、合計ビームタ
イム82日の課題申請があり、7件を採択、1件を発表者が出席できなかったため次回
審議とした。採択したビームタイムは、68.5日、採択予算は1845.5万円である。
テレビ会議システムを利用した申請課題の説明を認めるようB-PAC委員会から提案
された。協議することになった。

5. Q-PAC報告 (Q-PAC幹事:與曽井)
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Q-PAC幹事與曽井氏より、3/19に行われたQ-PACの報告があった。3件の既採択課題の
レビューについて報告があった。
LEPSビームラインでの実験状況について報告があった。
新規の課題申請がなかったことが報告された。公募実験の応募件数が減少している
ことについての議論が紹介された。

6. 平成19年度一般実験費執行報告 (民井)
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平成19年度の一般実験費の執行状況の内訳に関して、執行責任者民井氏より報告が
あった。
4000万円の当初予算でほぼ予算額通り執行した。100万円程度の赤字が発生したが、
RCNP内で手当した。
液体ヘリウムに関し、一般実験費から300万円固定額を負担している旨説明があっ
た。

7. プロジェクト報告 (矢向)
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東大の矢向氏により、プロジェクト「(n,p)反応による二重β崩壊核の中間状態の
研究」について報告があった。
・二重β崩壊実験データを理解する上で、(n,p), (p,n)反応実験による核遷移行列
要素の決定が重要であること説明された。
・本プロジェクトで(n,p)反応実験のデータから新たに高励起状態に遷移強度があ
ることを初めて明らかにした。
・二重β崩壊への適用には更に解析・議論が必要。

8. プロジェクト申請 (研計委前幹事: 與曽井)
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プロジェクト「RI Beam at RCNP」(代表者:谷畑、王、松多、福田)の申請の報
告があった。説明発表及び採択審議は次回研計委を予定する。


[2] 協議事項
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1.B-PAC委員、Q-PAC委員の選出
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本年度のB-PAC/Q-PACのP-PAC内の委員として、下記のメンバーを選出した。
・B-PAC委員(P-PAC内)
青井考(理研仁科セ)、緒方一介(九大理)、肥山詠美子(理研仁科セ)、
福田光宏(RCNP)、若狭智嗣(九大理)
・Q-PAC委員(P-PAC内)
味村周平(RCNP)、慈道大介(京大基研)、保坂淳(RCNP)

残るB-PAC委員5人とQ-PAC委員3人の研計委委員長・センター長推薦委員について
は、研計委後に下記の委員が推薦された。
・B-PAC委員(委員長・センター長推薦)
大西明(京大基研)
萩野浩一(東北大)
嶋達志(RCNP)
P. von Neumann-Cosel(Darmstadt)
Gianluca Colo(Milano)
・Q-PAC委員(委員長・センター長推薦)
佐藤透(阪大)
清水肇(東北大LNS)
永江知文(京大)

2.B-PACにおけるTV会議システムの利用について
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・B-PACからの提案について民井氏より説明があった。
・理研での導入状況について紹介があった。
・代理人発表もしくは代理人の同席、TV会議システムの利用理由など考慮し、
B-PAC幹事の判断で導入を試みることになった。

3.H20年度(前期)研究会申請課題採択
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4/11締め切りの平成20年度(前期)の研究会募集に7件の申請があった。内4件は
前期開催、3件は後期開催である。協議の結果、下記6件、220万円を採択すること
になった。

・「RCNPにおける不安定核の研究 〜 RCNPビームラインの可能性を探る 〜」
連絡責任者:王 惠仁(RCNP)
開催場所:RCNP
スタイル:国内ワークショップ、50人程度

・「ミューオン科学と加速器研究」
連絡責任者:佐藤朗(阪大)
開催場所:RCNP
スタイル:国際ワークショップ、国外4人、国内30人程度

・「Challenge to new exotic hadrons」
連絡責任者:原田正康(名大)
開催場所:RCNP
スタイル:国内ワークショップ、国内30人程度

・「停止・低速不安定核ビームを用いた核分光研究」(後期)
連絡責任者:下田正(阪大)
開催場所:大阪大学理学研究科
スタイル:国内ワークショップ、国内50人程度

・「第6回重いクオーコニウムに関する国際ワークショップ(QWG6)」(後期)
連絡責任者:宮林謙吉(奈良女大)
開催場所:奈良女子大
スタイル:国際ワークショップ、国外70人、国内50人程度

・「少数粒子系物理の現状と今後の展望」(後期)
連絡責任者:肥山詠美子(理研仁科セ)
開催場所:RCNP
スタイル:国内ワークショップ、国内60人程度

- 後期も含めて申請可能であるが、何らかのルールが必要。
- RCNP宿舎が改装工事のため後期は使用不可能である。次回公募するときアナウ
ンスが必要。

4.前回議事録承認
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2007年12月26日開催の研計委の議事録案を承認した。

5.次回の研計委開催日程に関して
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次回の研計委は8月12日(火)に開催することにした。

6.将来計画について
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・民井氏より、12/14-15に開催されたRCNP研究会「核子と中間子の多体問題の統
一的描像に向けて」に続いて、物理学会においてシンポジウム「パイ中間子の役
割から見える原子核の新しい描像」が実験・理論合同で開催されたことが報告さ
れた。
・秋宗前委員長より引き継ぎの言葉に代え、将来計画に関して議論を積み重ねて
いく難しさがあるが、今後も継続して議論を続ける重要性についてコメントがあっ
た。
・センター内将来計画検討WG(土岐、岡村、民井、保坂)は現在センター長交代
もあり、現在の活動は停滞中である。次回以降に中間報告をしてはどうか。委員
長・幹事と相談して報告の依頼を行う。
・昨年度行われた研究会と同様に今年度も開催してはどうか。
・委員会での報告、研究会などを通して今後も議論を継続していくことを確認し
た。

以上。
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