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佐川 宏行

SAGAWA Hiroyuki

宇宙実験:TA(テレスコープアレイ)

image 最高エネルギー宇宙線による宇宙極高現象の探索

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(図)TAの大気蛍光望遠鏡で撮像した空気シャワー、(左下)地表粒子検出器、 (右下)大気蛍光望遠鏡ステーション、(背景)空気シャワーのシミュレーション

10の20乗電子ボルト付近あるいはそれを超えるエネルギーをもつ宇宙線の観測によって、そのエネルギー、到来方向、組成を決定し、 最高エネルギー宇宙線の起源およびそれに関わる宇宙極高現象の物理の研究を行います。

日米韓露ベルギー5カ国の国際共同研究により、米国ユタ州にシンチレーターによる507台の地表粒子検出器を配置し700平方キロメートルをカバーし、それを見込むように3箇所に大気蛍光望遠鏡を設置したテレスコープアレイ実験装置で、銀河系外から宇宙空間を伝播して地球に入射した極高エネルギー宇宙線が大気中で引き起こした巨大空気シャワーを検出します。

TAを継続しつつ将来計画として、超巨大領域の宇宙線観測(JEM-EUSO:宇宙からの空気シャワー観測、巨大地上検出器の開発、電波による空気シャワー観測開発試験)および低エネルギー(10の16乗電子ボルト程度)への拡張によって銀河宇宙線から銀河系外宇宙線へ移り変わるエネルギー領域での研究も行おうとしています。

皆さんもこの最先端研究に参加してみましょう。

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瀧田 正人

TAKITA Masato

宇宙実験:チベットAS γ

image 高エネルギー粒子線天体物理学/宇宙線天文学

当研究室では、「高エネルギー粒子線天体物理学/天文学」を専門分野としていますが、そのなかでも、1 TeV (10**12 eV)を超える超高エネルギー宇宙線・ガンマ線に注目した研究を行なっています。観測方法はチベット高原に設置した世界最高精度を誇る空気シャワー観測装置です。

宇宙からは、人間の作る加速器では到達できないような高エネルギーの粒子が到来しています。1912年の宇宙線発見以来100年が経ちましたが、未だにその加速器は特定されていません。しかし、超新星爆発の際の衝撃波は 10**16 eV 程度まで粒子を加速可能であることが理論から分かっており、超新星爆発がその起源天体として最も有望視されています。観測されている宇宙線が、超新星残骸で加速されたものかを検証する一つの方法に、100TeV領域のガンマ線放射天体を観測する方法があげられます。

それは、10**15-10**16eVまで加速された宇宙線が超新星残骸中で中性π中間子を生成する反応を起こし、その崩壊ガンマ線が銀河磁場に曲げられることなく地球に到達するからです。100TeV領域ガンマ線天文学自身も未開拓であり、大変魅力的なフロンティアです。また、宇宙線が超新星残骸で加速されたかどうかを検証するもう一つの方法として、核種別のエネルギー限界 (加速限界) を測定することが挙げられます。超新星残骸で加速されていると加速限界エネルギーは原子核の電荷Zに比例するからです。我々はこのアプローチからも宇宙線の起源の解明にトライしています。

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手嶋 政廣

TESHIMA Masahiro

宇宙実験:CTA(チェレンコフ・テレスコープ・アレイ)

image 高エネルギーガンマ線天文学・宇宙素粒子物理

高エネルギー宇宙ガンマ線(100GeV - 10TeV) による宇宙の研究は、地上チェレンコフ望遠鏡 HESS, MAGIC, VERITAS により、150を超える様々な高エネルギー天体が銀河系内、系外に観測され、過去10年間に大きく進展した 新しい天文学の一分野です。

この分野を飛躍的に発展させるため、日米欧を中心とする国際共同研究により従来の装置の10倍の高感度と高精度を達成する究極的といえる高エネルギーガンマ線天文台・チェレンコフ望遠鏡アレイ(CTA)建設へむけて、準備研究をすすめています。

当研究室では、MAGIC 望遠鏡(右図)によるガンマ線天文学・宇宙素粒子物理の研究、また CTA 23m 大口径望遠鏡の装置開発研究を進めています。具体的な研究内容としては以下のようになります。

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観測中の 17m 口径MAGICチェレンコフ望遠鏡がレーザー較正(能動的ミラー制御)をしている様子

1) 超新星残骸、活動銀河核(超巨大ブラックホール)、ガンマ線バースト等の高エネルギー天体の研究
2) 高エネルギー天体での粒子加速メカニズム、ガンマ線放射メカニズム、宇宙線起源の研究
3) ガンマ線吸収から光・赤外背景放射のエネルギー密度の測定、宇宙における星・銀河の形成史の研究
4) 宇宙を満たす暗黒物質の対消滅からのガンマ線探索
5) 究極の物理理論である量子重力理論の検証(相対論の精密検証)

チェレンコフ望遠鏡による高エネルギー宇宙ガンマ線の研究は近年大きく発展した新しい分野で、毎月のように新たな発見が報告されています。あなたも最先端研究に参加してみませんか、きっと新しい発見、驚き、興奮がまっています。

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吉越 貴紀

YOSHIKOSHI Takanori

宇宙実験:CTA(チェレンコフ・テレスコープ・アレイ)/ R&D

image 超高エネルギーガンマ線天体物理学、宇宙線物理学

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人工加速器では到達し得ない超高エネルギーの粒子(超高エネルギー宇宙線)を生成する、宇宙の特異な環境における物理を研究している。超高エネルギーガンマ線はこのような環境またはその近傍で生成され、宇宙空間の磁場の影響を受けずに飛来するため、観測的研究における重要な探針である。近年、大気チェレンコフ望遠鏡を用いた超高エネルギーガンマ線の地上観測技術が急速に発達し、超新星残骸、パルサー風星雲、活動銀河核等が超高エネルギーガンマ線天体として同定された。しかし、超高エネルギー宇宙線のエネルギースペクトルはこれらの天体の寄与で説明がついておらず、謎が多い。研究室では、大気チェレンコフ望遠鏡を用いた超高エネルギーガンマ線天体の観測的研究を通して超高エネルギー宇宙の謎に迫る。また、観測技術の向上を目的とした大気チェレンコフ望遠鏡の開発研究(図は宇宙線研明野観測所に設置されたR & D用大気チェレンコフ望遠鏡)、コンピューターシミュレーションを用いたデータ解析技術の開発も行っている。大気チェレンコフ望遠鏡による観測は晴天率が高く光害が少ない砂漠地帯で行われるため、国際共同研究として行うことが必須である。その中でグローバルかつタフな人材の育成を行う。