藤井俊博 (ICRR)
" 極高エネルギー宇宙線観測の今後の展望とFAST計画 "
宇宙空間で最も高いエネルギーを持つ極高エネルギー宇宙線の起源解明を目指し、 北半球ではテレスコープアレイ実験、南半球ではピエールオージェ観測所が定常観測を続けている。 現在、テレスコープアレイ実験では有効検出面積を4倍にする拡張計画(TAx4)が動き始め、 ピエールオージェ観測所では、テレスコープアレイ実験で使用されているプラスチックシンチレーターを 増設するアップグレード(AugerPrime)が進んでおり、起源解明へのさらなる進展が期待される。 本講演では私個人が携わった観測および解析を中心に報告し、今後の展望について議論する。 さらには、現状より一桁高い感度を達成するための次世代の宇宙線観測実験である Fluorescence detector Array of Single-pixel Telescopes(FAST)計画の概要と、 新型大気蛍光望遠鏡の開発状況について報告する。