高エネルギー天体グループについて

 「高エネルギー天体」グループは、宇宙線研究所に平成21年12月に新設された新しいグループで、主として理論的手法により、宇宙線粒子の起源となるさまざまな高エネルギー天体現象の謎に迫ることを目的としています。対象とする宇宙線粒子のエネルギーは、10電子ボルト未満から1020電子ボルト超まで、十数桁以上に渡ります。
  宇宙にはほとんど光速で飛び回っている相対論的な粒子が存在しています。それらの一部は宇宙線として観測されることもあれば、X線やガンマ線を放つことで、間接的にその存在が知られているものもあります。相対論的粒子は高エネルギー天体現象に伴い、生成されていると考えられていますが、その詳細はまだわかっていません。さまざまな謎に満ちた高エネルギー天体現象の解明に寄与しようとするのが我々の研究グループの主な活動となっています。
 相対論的粒子源として知られる高エネルギー天体の例  
(画像は国立天文台提供・「すばる」望遠鏡による観測)
かに星雲(1054年に爆発した超新星残骸)   星形成銀河M82