宇宙線研究所共同利用小研究会
「相対論的ジェットの根元と粒子加速」

2016年2月15日(月)-16日(火) @ 東京大学宇宙線研究所(柏) 6階大セミナー室

Invited Speakers

活動銀河核などからの相対論的ジェット形成機構は宇宙物理学における 最大の未解決問題である。ジェットのエネルギー源として、 降着物質の重力エネルギーとブラックホールの回転エネルギーが提案されてきたが、 近年の一般相対論的磁気流体シミュレーションの発展により、 回転エネルギー説が最も盛んに議論されている。 最近のVLBIなどによる電波観測は活動銀河核の中心に迫り、 ジェットの根元で強い磁場がある兆候を示しており、 これは磁場によるブラックホールの回転エネルギーの引き抜きを支持しているように見える。 その一方で、可視光からX線、ガンマ線にいたるブレーザーの多波長観測の制限から、 放射領域では磁場エネルギーよりも電子のエネルギーの方が卓越していることが 従来から知られており、この事実はジェットの根元の観測と円滑には結びつかない。 放射領域のスケールや、非熱的粒子の加速機構に対する描像も観測の進展とともに変化している。 この小研究会の目的は、上記のような理論・観測の進展を共有し、 今後のジェット研究の指針を得ることにある。 じっくりとセミナー形式で徹底的な議論を行う予定である。


Program

2/15(月)

12:00 - 13:30 昼食

16:00 - 16:30 休憩

18:30 - 懇親会

2/16(火)

12:00 - 13:30 昼食

世話人:宇宙線研究所 浅野勝晃、田中周太、寺澤敏夫