﨏 隆志

高エネルギー宇宙線研究部門

プロフィール

﨏 隆志

SAKO, Takashi

﨏 隆志

准教授

研究テーマ「空気シャワー観測による宇宙線起源の探索」

 加速器をはるかに超えるエネルギーを持つ超高エネルギー宇宙線が観測されています。超新星爆発や超巨大ブラックホールなどの極限的天体が候補ですが、その起源はいまだ不明です。銀河系内外には、それぞれ10の15乗eVと10の20乗eVの宇宙線起源があるはずで、これらの正体を明らかにする研究をすすめています。
 銀河系内の起源天体は10の14乗eVのガンマ線を放射します。銀河中心方向が観測可能な南米ボリビアの高山に空気シャワー観測装置ALPACAを建設し、広視野でガンマ線を観測する実験を推進しています。10の20乗eVの宇宙線は宇宙磁場中をほぼ直進します。到来頻度の低い宇宙線の空気シャワーを米国ユタ州の大面積装置Telescope Arrayで観測し、その到来方向の集中を探索します。研究は、佐川教授、瀧田教授と協力してすすめています。
 空気シャワー観測結果の理解には、宇宙線と大気の高エネルギー反応の理解が必要です。LHC等の加速器実験(写真)データの解析と空気シャワーシミュレーションコードの開発を通して、高エネルギー物理学と宇宙物理学をつなぐ研究もすすめています。
 ミニALPACAの建設が始まり、拡張Telescope Arrayの新しいデータがで始めた面白いタイミングです。宇宙、素粒子、フィールドワーク、シミュレーションの多様な興味を持って研究をしましょう。

テレスコープアレイ実験
ALPACA 実験
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LHC加速器に設置された高エネルギー反応検証実験装置