〈知的興奮カフェ〉研究者の生き様をたどる!

 知的興奮カフェ……。なにそれ、聞いたことないよ。ただのサイエンスカフェじゃありません。 知的興奮するのは参加者のみなさんでもありますが、むしろ研究者が知的興奮した瞬間を熱をもって語る、感情をむきだしにした「生き様」を語る、そんな企画です。

 あのアイディアがひらめいた瞬間、あの観測データが得られた瞬間、強い知的興奮、そんな研究者を支える縁の下の力もち、技術職員の思い。あの日の少年少女はなにに憧れてこの世界に飛びこんだのか。

 スピーカーの1人目は、藤井俊博・特別研究員です。極高エネルギー宇宙線が大気中で作る空気シャワーからの紫外発光を、大気蛍光望遠鏡を使って観測しています。さらに、新たな観測手法の開発研究を、世界中の研究者と協力して進めています。長年を費やして計画し、設計し、建設した装置が動き出しデータを得られた瞬間、どんな感情が沸き起こったのでしょうか。

 スピーカーの2人目は、岡崎奈緒・技術職員です。スーパーカミオカンデの高電圧電源を制御・監視するプログラムの開発や、建設中の高エネルギーガンマ線望遠鏡CTAの資材調達をしています。専門的な知識や技術を通じて研究を支えています。大きな成果を出すためには、技術職員の腕にかかっているといっても過言ではない、縁の下の力持ちです。

 スピーカーの3人目は、衣川智弥・特任研究員です。 2015年9月14日、世界で初めて重力波が直接観測されました。その発振源は、太陽の約30倍の2つのブラックホールがお互いの重力の影響を受けあって回転する「連星ブラックホール」だと考えられています。その重さのブラックホールはそれまで見つかっていませんでしたが、衣川氏は存在を理論的に予言していました。さらに、それらは宇宙初期のビッグバンの後にできた最初の星「初代星」の”化石”かもしれません。