********< 2003年度第2回CRC実行委員会 議事要録 >************* 日 時:6月27日17時〜18時 場 所:宇宙線研究所6階大セミナー室 出席者:鳥居祥二(委員長)、村木 綏、谷森 達、福島正己、木舟 正、    鈴木洋一郎、梶野文義、吉田 滋、瀧田正人(以上実行委員) 議題    宇宙線将来計画シンポジウムのまとめと今後の方針 今回のシンポを踏まえて自由討論を行い、以下のような意見がだされた。 これらの意見をもとに、今後も継続して議論を深め、将来計画案として まとめる努力を行なう必要があるという方針が承認された。 ・今回のシンポについては、新TA計画が承認されたと仮定して、その後の 宇宙線分野の戦略と、今後の国立大学、特に宇宙線研究所を中心とした 法人化後の将来計画をどのように推進していくかを探るため、宇宙線分 野における将来計画の実情を知るという目的で開催した。 ・将来計画の一つの柱であるTAは、採択の可能性が高いと判断される (後に採択が決定した)。CRCは今後もサポートしていく。 ・重力波は、予算規模が180億円をこす巨大プロジェクトであるので、 法人化以後の大型実験装置に対する財政措置の方法がいまだ明確に示さ れていない現在、宇宙線研がこのようなプロジェクトを主導的に担える かどうか不明である。今後、大型予算の実現の方法について注視してゆ く必要がある。 ・大計画である重力波と並行して、中小の計画も将来計画として検討する 必要がある。 このシンポジウムで紹介されたプロジェクトを中心にし て、CRCとして将来計画を選択する段階に来ていると考えられる。 ・新たな将来計画の選定のために、このシンポジウムの座長まとめなどを もとにして、日本における宇宙線研究の「ロードマップ」を作成する必 要があると考えられる。 このためには、このシンポジウムで紹介された計画を含め将来計画とし てふさわしいものを検討するため再度シンポジウムを開催する必要があ る。なお、宇宙線研究所の中期計画との関連についても検討が必要である。 ・チベットやカンガルーグループなど、1,2年内に科学研究費が終了す る宇宙線研のプロジェクトについては、重要な共同利用のプロジェクト でもあるので、早急に将来の方向性を検討する必要がある。このための 一案として、科学研究費の特定領域にこれらのプロジェクトと新規プロ ジェクトをふくむ宇宙線分野を広くカバーした領域研究を、CRCが中 心になって提案することも考えられる。 ・東大の法人化により付置研である宇宙線研の共同利用システムにはどの ような影響がでるのかについて、検討しておく必要がある。 ・これまで宇宙線研究分野ではあまり検討されてこなかった、スペースを 利用した観測課題は今後重要性を増すと考えられる。現在は、ちょうど 3機関が統合して「航空宇宙研究開発新機構(JAXA)」が発足する時 期でもあるので、重要な研究テーマがあれば、積極的に宇宙線分野の計 画を実現していく必要がある。 ・今回のシンポジウムは、将来計画検討の第一歩であるので、特別に発表 内容をWEB上で公開するほどの必要性はないと判断できる。