*****************< 素核宇分科会の領域化に関して >************************ CRC会員の皆様 今年度より、物理学会領域代表委員会 宇宙線分科代表を引き継いだ鳥居です。 かねてより議論がありました、物理学会の素核宇分野の領域化について以下のような 依頼が物理学会から来ています。領域化の狙いは、プログラム編成を機動的におこな うということにあるようですが、特に物性分野における最近の学問内容の流動化に対 応しています。ご存知のように、物性分野ではすでに領域化が行われ、物理学会のプ ログラムも領域#というような表示で組まれています。素核宇の分野も領域化して、 プログラムの扱いを一元化したいということのようです。これには、またシンポや、 特別講演、招待講演についても同じような意図があります。先の、物性分科会プログ ラム委員会に出席した経験では、他の分科も含めてこのような一般講演以外の講演を 議論しています。 とりあえずは、以下の文書をお読みいただいてご意見をお寄せください。6月4日に 物性分科プログラム委員会があって、その場で意見を聞きたいとの連絡もありました が、それは不可能なので、さらに内容の確認を行う予定です。いずれにしても、来年 の秋までには、何らかの結論が必要です。 ◆ ご意見、ご質問は鳥居( torii [at] phu2.n.kanagawa-u.ac.jp )までお寄せください。 ----------------------------------------------------------------------- 素粒子理論,素粒子実験,理論核物理,実験核物理,宇宙線分科会の領域化検討の お願い. 大会担当理事  谷村吉隆  物理学の学際化、多様化を始め,電子化、国際化等にともない、物理学会の大会の あり方も近年劇的に変化しております。大会の魅力を増すため、また円滑に運営する ために、理事会では大会に関するさまざまな事柄を検討してきましたが、その1つの として素核宇分科会の領域化について検討を始めるべきだという合意が出来ました.  ここではその趣旨を説明し、領域移行についての検討をはじめる事をお願いする次 第です。 なおこのメールは6月4日の委員会参加者の以下の方々,   宇宙線 鳥居 祥二 ,        素 論 二宮 正夫 ,      素 実 住吉 孝行 ,      理 核 大塚 孝治 ,       実 核 酒井 英行  代理 下浦 亨 および,上記分野の物理学会理事,会長,副会長に送っております. 領域の定義:  領域とは学術的に関連の深い分科会の集合からなる組織で、大会や秋季大会のプロ グラム編成の便宜を目的として構成されます.構成上は既存の分科会を緩くまとめる 上部組織的な色彩を持ちます。 領域の目的:  領域は分科会や領域間の学際的交流を促進させ、大会全体の問題を議論する場を作 り,分野の近い分科会に企画を説明する場を設けることにより透明性を増し,また規 模を生かした独立性の高い企画を行うことを目的とします。 領域代表と役目  領域化した場合,その領域のインフォーマルミーティングを開き,代表者(領域代 表)を定めて頂きたいと思います。代表は,物性領域の代表,物理学会理事,大会担 当の委員,副会長(場合によっては会長も)などと構成する委員会(以後,プログラ ム委員会と呼ぶことにします)に参加し,分科会から出された招待講演やシンポジュ ウムの内容の説明・審査,合同シンポジュウムのアレンジなど分科会間,領域間の交 流促進,大会全体の問題の討議(新領域の「物理と社会」の審査や電子化などの検 討),決定事項を当該領域の会員に報告することなどが職務となります。またイン フォーマルミーティング等で集約した会員の要望等をプログラム委員会等を通じて報 告・反映させるように努力して頂きたいと思います。 招待講演等の承認の権限は最終的に理事会が持ってますが(現在でもそうです),領 域内で公正に議論された結果は,プログラム編成上問題のない限り尊重されます。  素核宇が領域に移行することにより,物性領域との合同シンポジュウムも開きやす くなります。また「物理と社会」の提案の審査や大会の電子化の問題等,大会参加者 全員で議論する問題も,領域と分科会が混ざった現在の形では変則的なものにならざ るを得ません.ゆえに,検討をお願いする次第です。領域移行検討の議論は各分科会 のメーリングリスト,インフォーマルミーティングでオープンに行ってください。次 回のプログラム委員会(6月4日)では,素核宇の分科会代表の方に出席をお願いし てますが,前もって所属分科会の大会参加者の意向を可能な限り聞いて頂ければと思 います。  領域化を検討するにはしばらく議論が必要かと思われますが,大会全体の問題 (「物理と社会」の審査など)を,素核宇の分科会だけ物性分野と異なる変則的な状 況になってますので,出来るだけ早期に,遅くとも来年の春か秋ぐらいに結論を出し ていただければ助かります.最終決定は理事会をもって行われます。 以下では,核物理や素粒子で議論しているうちに出た要望や質問に対して,大会担当 理事の私見としてお答えします. (決定はプログラム委員会や理事会を経るので,私の私見がどれだけ反映されるかわ かりません。また,私の任期は2004年8月末までであることもお断りしておきま す) ・物性領域との関係:素核宇の分科会のあり方は,物性関連の分科会と異なっている 事情を考え,物性とは別のルールを検討してもよいと思います。(物性分野の領域移 行の理由や実施方法等についての一番基本的かつ広く配布された文書は、年会・分科 会検討WGの報告書(第53回年回プログラム冒頭ページ、会誌1998年3月号付録です。 PDF化して添付しましたのでご覧ください。) しかしながら,大会全体の問題を議 論する場を作る事も素核宇に領域移行をお願いする趣旨でもあるので,組織構成等, 可能な限り物性領域と同じルールにして頂ければと思います。 ・規模:目的として分科会間の交流があるので,領域は分科会単独ではなく,関連分 科会が集まった形の方が望ましいと思います.規模については,下限は年会の発表件 数(コミュニティーの数ではありません)で150件程度以上を目安にしてくださ い。上限については,分科会間の交流の効率を主眼に自由に検討して頂いてかまわな いと思います。 ・領域名は分科会より対象を広げた名称が望ましいと思います。(固有の領域名につ いても要望があれば検討いたします) ・領域化しても分科会の世話人の数は保存されます。これに領域代表が1名加わりま す。 ・責任や権限の所在をはっきりさせるため,領域代表は1名にしてください。私見で すが,領域内で独自に副代表を設けてもらってもいいかと思います。(さらに希望が あれば副代表がプログラム委員会にオブザーバー的に参加することも検討しますが, 二人送る必要があるほどの委員会でもないこともお断りしておきます.) ・領域内での分科会の新設・廃止は領域内での合意により可能です。その場合でも世 話人の枠については当面は現状のままです。 ・領域の新設,廃止,組み換え等については,領域に関係した会員や分科会、領域代 表等の要望を大会担当理事が受けて,プログラム委員会で検討を行い理事会で決定し ます。