**************< 第33回素核研(KEK)運営協議会報告 >******************* (文責  村木 綏) 日 時 H15年1月21日 11:00〜17:00 ○山田素核研所長報告  *予算の内示:物価指数に比例した減額もあり、総額は5%減。     PSは、J-Parc財源のための自助努力の意味で8億円減、J-PARC建設費   は18億円増。人員はJ-PARC(統合計画)関係で純増2名。  *諸会議の報告: 12月25日機構の運協で統合計画完成後の運営について 議論したが結論には到達せず、引き続き検討することとした。  *人事: 次期大強度陽子加速器プロジェクト推進部長に永宮氏を再任。       加速器、共通施設長に神谷、近藤氏をそれぞれ再任。  *L C : linear colliderのroad map reportが完成に近づいている。 その披露のため2月12日にACFAセミナーを筑波で開く。 JLCのJを改めることにし、ACFAに広げて検討中だが、まだ決ま っていない。  *法人化:文科省は法制局と細部にわたり検討中。1月24日に大学共同利用 機関所長懇談会で最新情報が示されるのではないか。理事の数は 5人程度になる。法人は大学共同利用機関ではなく、大学共同機関 たる研究所を設置するとの考えが出てきたようだ。その際加速器 施設と共通施設はどうなるかが不明。(共通系、加速器委員から、 加速器も共通施設も共同利用研究のためにやってきたのに、加速 器と共通施設は共同利用ではないと定義されるのは困る。共同利 用サービスは KEK全体でやっているのだから、何とか修正できな いかとの要望が出た。) ○中村主幹報告  *PSを使ったK2Kの実験は12月22日から再開した。ビームに同期してイベント が神岡で見えた。 ○高崎氏報告  *Belleのビームパイプに 11月に発生したリークを修理し、1月10日に運転を 再開した。 B中間子がパイ中間子対に崩壊するモードでのCPの破れの 解析が終わり論文を投稿する。 ○永宮氏報告  *J-PARCの工事は順調に進んでいる。50GeVは60%の契約が完了し、Linacは90% 完了している。B工区で埋蔵文化財が見つかった(塩田跡)。詳細調査 が必要となった。 付近でさらに試掘を行う。場合によっては、H16年度 にも本格調査があるので工事が若干遅れるかも。Letter of Intentに対し て30件申請があった。原子核素粒子実験施設委員会で検討する。LOIは 2年経ったら、再公募する予定である。 ○審議事項  (1)第86回PS-PACの審査結果を承認した。  (2)J-PARCのbeamの出る、2年前までPSbeamは出す。    しかしその後のビームを出してほしいという要求があれば、それはPACの 議論となる(中村)。  (3)J-PARCの原子核素粒子実験施設委員会の委員を素粒子分野と原子核分野を 配慮して選出した。    山中 卓、大島隆義、梶田隆章、延与秀人、今井憲一の各氏。その他に プロジェクトチームから小林 隆、吉村浩司、永江和人、田中万博の各 氏が選ばれている。国外から3名より構成される。任期2年。  (4)物理第2研究系(理論)助教授として西村 淳氏を推薦することを決めた。  (5)次期主幹候補として次の各氏を決めた。人選に先立って、小林 誠次期所 長予定者から、法人化後の研究系の再編について、J-Parc完成後の形態 も含め可能な試案の概略が述べられた。   第1研究系(Bellに関する):山内正則   第2 〃 (国際共同研究・理論関係):近藤敬比古   第3 〃  (PS関係):中村健蔵(再任)   第4 〃  (原子核):野村 亨(再任)   最後に山田所長から、最終回に当たって、今期運協委員の助言と協力に対して 謝辞が述べられた。また素核研の発展に多大な努力をされた山田所長、岩田副所 長に大きな拍手が送られた。 (PS:宇宙線代表として何期も運協委員をやらせていただいた村木は、ここで 交代します。)