CRC会員へ                             CRC実行委員長  事務局から流されました「CRC News No.460号」について補足説明します。 CRCはISAS(宇宙科学研)の理学委員会に組織として過去35年間強くコミッ トしてこなかったように思います。 私見を述べることを許していただけるなら 、日本のロケットの搭載能力には限界があり、ISASで採択されたテーマは、 軽い衛星で、かつよいサイエンスができるテーマに限定されてきたと思います。  日本でX線天文学が栄えたのは、小田、早川、田中という優れた指導者が出現し たためであることは言うまでもありませんが、軽いX線カウンターが日本のロケ ット事情にぴったりであったとの状況を反映していたのではないかと思います。 高エネルギー天文学をやろうとすると、フラックスが減り大面積、大重量の観測 器機を搭載する必要がありました。 そのため日本の宇宙線研究者は外国の活動 を指をくわえて見ていた状況がありました。 その分地上から、或いは気球でが んばっていたと思います。   しかしながら日本の H-IIロケットの衛星搭載能力もトンクラスを超え、 いよいよ宇宙線のテーマに直結するような衛星を上げられる時代が訪れました。 その一部が NASDAを利用した宇宙科学のチャンネルです。 そしてCRCのメン バーの多くがその活動に参加してきております。しかるに宇宙三機関統合という ことになり、この活動も今後どうなるかわからなくなってきております。  三機関統合に関してCRC実行委員会は、鳥居委員を中心に声明を出そうと準 備してきました。 そしてその時期が今訪れていると思います。 CRC会員に関しては、このような事情を踏まえ、是非とも理学委員会の選出母 体に仲間と共に登録され、多数の宇宙線代表を理学委員会に送れる準備をしてい ただきたく、委員長からも要望します。 そして宇宙線物理を主体にした、衛星 が日本から揚がる日がくることを委員長は期待しています。