CRC会員 各位                          2003年1月20日                       CRC実行委員長 村木 綏     ******************< CRC書面総会の主旨説明 >********************  1月27日締切りでCRC規約改正の書面総会を実施中ですが、昨年9月立教大学で 開かれたCRC総会に出席されなかった方もおられると思いますので、主旨の追加 説明と近況を e-mailでお知らせします。 (1) 今回のCRCの規約改正は2年かけて実行委員会で議論してきました。 昨年9月立教大学でのCRC総会に提案し、書面総会にかけてよいとの承諾が 得られたので実施されているものです。 (2) 科学活動に年齢制限がないことは明白であります。 90才近いハンスベーテ は今も珠玉のような論文を書き国際学会に貢献されていますし、私の周囲に もすばらしい論文を続々と書かれている名誉教授もおられます。(私も敬服 の至りであり微力ながら応援させていただいておりますが、制度的な補償を 今後はCRCとしても考えて行く必要があると思っております。) (3) しかしながらCRC設立時には考えられない事態が今発生しております。それ は医学の進歩です。平均寿命はやがて90才になるでしょう。クローン人間も 作れるようになったと報じられています。規約では80才の宇宙線研究者でも 実行委員になれます。遠い将来を見て、今やはり一定の歯止めの導入が必要 です。CRCは発足当初から、将来計画の企画、立案、検討を主要な委員会の 仕事としてきました。委員は、実際に発言に責任を持ち、実行出来る人がな り、実際そのような運営がなされてきました。 同様な内容は、宇宙科学研 究所の理学委員会の選挙規定にも述べられています。今後、CRCが ICRRなど の将来計画にたいし主導的立場を維持し、責任遂行のパートナーであること を明確に打ち出すためにも年齢制限の導入は必要であると考えます。 (4) 年齢を何歳にするかという件に関しては委員会でも多々議論がありました。 55歳以下にしてはどうかとか、いや60歳以下でよいのではないかと言った 議論でした。 最終的には国民年金支給時と責任遂行可能期間を考慮して、 65才という緩い制限に落ち着いたわけです。 (5) また同一機関を3名にする理由は、最近ICRRの人員が増え、逆不平等が生じ ています。それをある程度是正するための処置です。また宇宙線分野の中心 的プロジェクトからCRC実行委員への参加がない事態が生じ、CRCが宇宙線全 体の意見を反映していないケースがでてきました。 これを是正するための 処置です。 (6) 独法化を控えて大学付置の共同利用の法的立場についても、CRC実行委員会 から原子核専門委員会に問題提起をしました。 最終的には核専門委の矢崎委員長の声明文が出され、KEK物構研木村所長に より文科省の委員会で説明され、昨年12月に出された最終答申案の財政面の 箇所に、我々の提案内容が生かされ明記されています。我々の起草した文に 基づいて答申案が書かれていると思います。 しかしその実施は財源の目途 が立つ21C型COEが終了してからではないかとも思っています。 (7) またCRCは地方大学で活躍する研究者が多く、今後も地方大学自身でも、また 共同利用研を介しても、その活動が十分保障されるよう、CRCは主張してゆく 必要があると思っております。この点はさらに次期CRC実行委員会への継続課 題であります。    以上の主旨を理解して、実行委員改定案の規約改正に賛成又は反対の意思表示 をしていただくようお願い申し上げます。