************ < 平成13年度第5回 CRC実行委員会 議事要録 > ************ 日 時;3月25日 17:10〜17:30 場 所;立命館大学 日本物理学会XD会場 出席者;実行委員 村木、谷森、吉越、水谷、福島、荻尾     事務局  林田、南條 議題  1.CRC総会に報告する事務局報告案について     原案(3/26 総会議事要録 参照)を了承 2.次期CRC事務局について      大阪市大にお願いすることとした。 3.新入会員について     東邦大学理学部助教授 小川了氏の入会を承認した。 4.CRC総会(3/26)の議長について     立候補が無い場合、坂田氏に依頼し、不可能な場合は谷森氏が行う     ことに決定。 5.CRC総会議事運営について    (1)議長選出    (2)報告 宇宙線奨励賞推薦理由         事務局報告         各種委員会報告    (3)議題 宇宙線将来計画         独立行政法人化と共同利用研究所のあり方    ********************************************************************** ************** < 平成13年度第2回 CRC総会 議事要録 > ************* 日 時 3月26日 18:10〜19:35 場 所 立命館大学 日本物理学会XD会場 出席者 (敬称略五十音順)     浅岡陽一、市村雅一、上橋雅志、内堀幸夫、有働慈治、大西宗博、     大橋正健、梶田隆章、荻尾彰一、梶野文義、金行健治、川口和正、     木舟 正、黒田和明、小島浩司、小早川恵三、坂田通徳、櫻井敬久、     佐々木真人、塩見昌司、鈴木敏一、千川道幸、瀧田正人、竹田成宏、     谷森 達、田村忠久、手島政広、鳥居祥二、 長滝重博、永吉 勉、     南條宏肇、西嶋恭司、野崎光昭、林田直明、日比野欣也、普喜満生、     福島正己、藤本和彦、槙野文命、眞子直弘、増田公明、増田正孝、     間瀬圭一、松岡 勝、松原 豊、岬 暁夫、水谷興平、村木 綏、     森 正樹、山本 明、湯田利典、吉越貴紀、吉村太彦 (1)議長選出     会場から推薦・立候補がなく、実行委員会からの推薦で、坂田通徳氏     が選出された。 (2)CRC事務局報告 (林田) (a) 訃報     平成13年9月25日、元大阪市立大学の 勝俣 五男 様が ご逝去されました。     謹んで御冥福をお祈り致します。 (b) CRC活動     (1) 9月22日、平成13年度第2回CRC実行委員会     (2) 9月23日、平成13年度第1回CRC総会     (3)10月24日、連絡誌-速報-7号発行郵送(52通)     (4)11月17日、第2回(2001年度)宇宙線物理学奨励賞選考委員会     (5) 2月04日、平成13年度第3回CRC実行委員会     (6) 2月13日、連絡誌 速報-8号 発行郵送(53通)     (7) 3月07日、平成13年度第4回CRC実行委員会     (8) 3月15日、連絡誌No.283, 速報-9号 発行郵送(330通)     (9) 3月18日、CRC選挙公示     (10) 3月25日、平成13年度第5回CRC実行委員会     (11)「CRC News」メール配信 66件 (詳細は、資料-1 参照) (c) CRC選挙日程(「CRC実行委員長・委員」の選挙)      ○ 3月18日; 選挙公示      ○ 3月19日; 推薦公募      ○ 3月28日; 電子メール投票用紙配信      ○ 4月 8日; 推薦受付締切      ○ 4月10日; 投票締切 (d) 平成13年度 CRC会計収支報告・会計監査報告 (平成14年3月24日現在、会計:宇宙線研 林田直明)   (収入)     前年度繰入 693,269 円     現金会費 92,000     口座振込会費 495,640     預金利息 93     ---------------------------     収入合計 1,281,002 円   (支出)     連絡誌 (No.282,283,速報5〜9号) 645,133 円     実行委員会旅費 (第1回,第3回) 84,310     奨励賞選考委員会経費旅費 (11/17) 35,093     事務経費(作業補助、弔電、郵送等) 23,180     奨励賞賞金 (2名) 200,000     ---------------------------------------------     支出合計 987,716 円     収支残高 (収入合計ー支出合計)  293,286 円   =============================================================   上記の通り、適正に処理されていることを認めます。                          平成14年3月25日   会計監査  堀田直己(宇都宮大)   林 嘉夫(大阪市立大)         ------------------   --------------------   ============================================================= (e) 新入会員紹介    以下10名の新入会員の報告と紹介がなされ、実行委員会で全員が承認 された。 ○ 山元 一広 (4月から宇宙線研 COE研究員) 推薦者; 黒田和明、大橋正健       (研究歴) 東大 理物理卒、2001年3月東大博士課程 修了       重力波レーザー干渉計の鏡熱雑音の推定方法について、これまで       より精度の高い方法及び実現技術を開発し、検出感度の高感度化       に貢献した。 ○ 安東 正樹 (東大理 助手) 推薦者; 黒田和明、大橋正健       (研究歴) 京大 理物理卒、1999年3月東大博士課程 修了       TAMAレーザー干渉計の感度を制限する雑音源を解明し、安定動作       のために必要な制御技術の開発に貢献した。 ○ 片岡 淳 (東工大理 助手) 推薦者; 槇野文命、松岡 勝       (研究歴) 東大 理物理卒、2000年3月東大博士課程 修了       大学院時代は、Astro-E搭載用 硬X線検出器の開発。       X線衛星ASCAとRXTEのデータをAGNについて解析。一年間 CANGAROO       の一員としてオーストラリアで観測し、次世代ガンマ線カメラを       開発。本年4月より東工大で、宇宙ステーション搭載用全天X線モ       ニター(MAXI)のハードウェア開発を担当 ○ 松田 武(KEK 素核研 助教授) 推薦者; 福島正己、佐々木真人       (研究歴) 1969-1976;1.3GeV電子シンクロトロン、12GeV陽子シン       クロトロンによる pion photoproductionの実験的研究。 阪大 Ph.D       ISR(CERN)で Muon Pairproduction実験(R209)。       PETRA(DESY(MARK-J))、TRISTAN(KEK(TOPAZ))、 LEP(CERN(L3))で       電子陽電子消滅の実験的研究。       B-factory(KEK)におけるB中間子崩壊の実験的研究(BELLE)。       2001年より、JLCの準備研究、と Telescope Array計画への参加。 ○ 福永 力 (都立大 理 助教授) 推薦; 梶田隆章、佐々木真人       (研究歴) ARGUS(DORIS e+e-10GeV at DESY)Y(Upsilon)スペクトロ       スコピー研究。OPAL(LEP e+e- 100GeV at CERN)鉛ガラスカウンター       の建設・標準模型の検証。       BELLE(KEK-B e+e- 10GeV at KEK)シリコン検出器開発、B中間子研究       ATLAS(LHC pp 14TeV at CERN)ATLAS lee11 Trigqerの開発。       2001年より、Telescope Array計画への参加。 ○ 長滝重博 (東大 理 学振研究員) 推薦者; 福島正己、佐々木真人       (研究歴) 東大理博。平成9年より学振研究員(東大 宇宙理論研)。       専攻は超新星爆発、ガンマ線バースト。近年、高エネルギー宇宙線       の研究に関連した研究も行っている。       2001年より、Telescope Array計画への参加。 ○ 浅岡陽一 (4月より宇宙線研・助手) 推薦者; 山本明、佐々木真人       (研究歴) BESS 実験における反陽子流束の精密測定。       ハードウェアへの貢献としてはエアロゲルチェレンコフカウンター       の開発と、BESS-TeV用アウタードリフトチェンバーの開発を行った。       また、反陽子流束測定における最大の系統誤差である、検出効率の       絶対較正を、KEK PS におけるビームテスト実験によって行った。 ○ 増田正孝 (4月より東大理 D1) 推薦者; 福島正己、佐々木真人       (研究歴) テレスコープアレイ計画におけるフロントエンドエレキ       の開発。特にアナログ・デジタル変換回路のVLSI化設計。また       LSI技術を用いたアクティブピクセルセンサーの開発も行っている。 ○ 上橋 雅志 (4月より東大理 D1) 推薦者; 福島正己、佐々木真人       (研究歴) TA計画におけるフロントエンドエレキの開発、特にトリガ       ーシステム用のデジタル信号処理プログラムの開発を行ってきた。       加えて、トリガーの性能評価、TA計画におけるニュートリノ検出能       力調査等のための、モンテカルロシミュレーションも行ってきた。   ○ 小川 了 (東邦大学 助教授) 推薦者; 渋谷寛 、佐々木真人       (研究歴) 1985〜 陽子反陽子衝突における重い粒子の研究(CDF)。       1992〜 原子核乾板を用いたボトム粒子の研究(E373)。       ニュートリノの質量に関する研究(CHORUS、OPERA)       CP対称性の破れの研究(BELLE)。       2001年より、Telescope Array計画への参加。 (3)CRC関連研究所、研究組織報告 1.宇宙線研究所報告(吉村所長) ○教官人事 3名 神岡助手:大林氏 理論助教授:久野氏 助手 沢岡氏 ○カミオカンデ事故関連報告     副学長を委員長とする事故対策委員会を3回、吉村所長を委員長とする  事故原因究明等委員会を4回開催した。  原因のまとめとして、「流体シミュレーションと衝撃波発生全般に関わる事故  再現実験を行い、ひとつの爆発による衝撃波により連鎖反応的に爆発した。  しかし最初の球の爆発が何故起きたかは不明である(二つの可能性がある)、  また再発防止対策として、「回収作業の際与えたかも知れない、残留ストレス  を与えない様作業監督員を置き、上面からアクセスするのを下部からアクセス  する様に改める。万一爆発しても衝撃波による連鎖反応防止のため、増倍管を  アクリルの防止ケース内に格納する。アクリル上面に穴を開け、水流を調節し  、衝撃を発生させないようにする」なる案をまとめた。以上の原因のまとめ  及び防止策を評議会に報告、了承された。また物研連の委員長名で「全面復帰  を支援する」との声明が出された。   今後の処置として、排水と壊れたPMTを撤去し、残りのPMTの配置替えを行い、  防止カバーを着けた上で、部分的に残っているもので復帰を行う作業を始める。 ○平成15年概算要求について     従来のテレスコープアレイ、重力波望遠鏡などに加えて、カンガルーの   センター化、アガサ関係の撤去費用の要求を行った。 ○COE研究員制度の廃止について     COE研究員5名、研究所研究員3名は継続だが、今年度は新規には公   募できなくなった。そこで、科学研究費の直接経費を財源として、ニュート   リノ関係で学術研究支援員という形で2名を公募、従来の選考方法に従い新   潟大学の佐井氏が決まった。 ○独立行政法人化     所内に法人化検討委員会を設けた。昨年総長からヒアリングを受け、   最近総長補佐からヒアリングを受けた。内容は「中長期目標を部局としてど   う考えるか。どういうものを考えているか。そしてそれを東大のなかでどう   位置づけていくか。東大全体の法人化をどう考えるか」であった。こちらか   らは「全国共同利用ということを、東大という法人の中でどうやっていくか   をちゃんと考えてほしい。また大型の将来計画を控えていてこれをどういう   風に位置づけていくかが重要である。」ということを強調した。    また研究部の改編については、現在6研究部門があるが、   1.研究内容が変化してきているが、現在の部門はその研究内容が外部から     見えない。    2.法人化を控えて組織を柔軟にしたほうが望ましい。   という理由から、研究部門を改編するという方針を議論した。     研究内容に従って、研究部の人員の配置を行うということで、「ハード   ウエア的なものは、観測所・施設・センターというものでくくっていく」と   いうアイデアで進めている。現在のところ研究部を3つの部門にして「宇宙   ニュートリノ研究(ニュートリノ関係)」、「高エネルギー宇宙線研究(空   気シャワー、エマルション、ガンマ線関係)」、「宇宙基礎物理研究(重力   波、理論、ディジタルスカイサーベイ その他新規大型開発研究)」を考え   ている。法人化に伴って組織も変わってくるがそれ以前に、概算要求を伴わ   ないやりやすい形で改編を進めていきたい。   --------------------------------------------------------------------  質疑応答   ○いままでは主任会議が大きな決定機関だったが、これからはどうなるのか。    → 主任会議は決定機関にはならない。現在研究部4主任おり、それが3人    になるが、この3人以外に方針を決定するのに重要な人たちにも入っても    らうことを考えている   ○独法化後の最高決定機関はどこか。教授会と共同利用運営委員会の関係は    どうなるのか。→ 大学としての決定は教授会である。共同利用について    は、運営委員会が提案して教授会にかけ決定する。    議長:共同利用研究所運営委員会の決定権については議題にしたい。 2.宇宙線研究所実施委員会報告(村木)    共同利用研の2つの問題として乗鞍と明野があげられる。明野のアガサに   ついては運営費が4分の一に減額された。乗鞍観測については 2004年以降   から冬季の常駐をやめることとなった。その他、柏の研究所の地下施設の利   用状況が悪いので、webなどで宣伝が必要である。   --------------------------------------------------------------------  質疑応答   ○重要な結果を出しているアガサが何故4分の一にされたか大問題である。    あとで議論するべきである。    → いかなる機関も10年で半分、次に1/4 次に1/8にするのが国の方針で    あり、それを崩すのは難しい。 3.国際会議準備状況報告(梶田)    来年の開催に向けて準備ということで、科研費の申請をした。一月に組織   委員会を開き、会場の視察および担当の決定をした。募金の受け入れとして、   日本観光振興会を募金の受け入れ先とする申請をして認められた。科学技術   振興調整費の方にもサポートの申請を行った。3/26の組織委員会で担当   準備状況の確認、および今後のすべきことの確認を行った。 4.物研連報告(村木)  ○独法化と共同利用について     独法化されると、大学付置の共同利用研は今までの様にいかなくなる。   共同利用の校費は積算して、大学を通して文部科学省からくることになって   いるが、一回交付金が下りてくると、何に使ってもいいということになるら   しいと聞いている。そうなると、今までのように共同利用研究所を介して、   世界に先進的な研究をしていくという発想法が実現しなくなるのではないか   。KEKや国立天文台のような直轄研究所は研究振興局に属しているから、そ   こからの運営交付金がきて、共同利用のプロジェクトを立てて運営していく   ことはできる。しかし大学付置研は、独法化された大学のカテゴリーとは矛   盾している状況になっている。そこで共同利用のためのファンドを直轄研究   所と同じように作れという要求がある。これは共同利用のために非常に重要   であるので、このファンドを作ってほしいという要望をCRC実行委員会から、   物研連へ出した。物研連では共同利用研究のあり方を検討するWGを作ること   になった。その趣旨は「共同利用研が構想された当時とは研究資源や国際環   境は大きく変化したが、この制度とその精神は日本の物理学の研究環境に深   く浸透している。したがって、この間の事態の推移を考慮しても、この制度   は研究上のネットワーク形成、大型施設の共同利用、国際交流、孤立した研   究者の支援など、今後に維持発展させるべき多くの重要な機能を持っている。   現在進行している種々の制度変更の中でこうした優れた機能が損なわれては   ならないと考える。以上のような認識のもとに、物研連として次のような課   題について問題点を分析・整理して、研究者および関係筋に注意を喚起する   ことにある。」というものである。メンバーは素核からは高崎(史)、吉村   両氏が委員で、政池、長島両氏にも加わってもらうことになった。  ○独法化における法人・組織のあり方について     法人・組織のあり方については、2つの意見に分かれている。高エネル   ギー研は、一法人一機関に非常に固執している。それに対して天文のグルー   プは全機関一法人にすべきであると言っている。全機関一法人を主張する人   達は、「こんどは役人でなく研究者が議論して予算配分を決めるのであるか   ら、合理的にできる。全機関一法人でよい」と言っている。また21世紀型の   共同利用は、共同研究・共同教育であるとも主張している。今後どうなるか   は、はっきりしないが、小平さんを長とする5人の委員会とその下の30人く   らいの専門委員会を作って議論し、一か月以内に何らかの結論を出すという   ことになっている。(結局分野別に数個に纏められることになった)  ○スーパーカミオカンデ支援について     スーパーカミオカンデの完全復帰に対して、物研連からも支援してほし   いということに対して、物研連会長の声明文を出すということで落ち着いた。  ○第4部の研連の再編案について     物研連は現在の定員75名から67名に減らすということが、学術会議で言   われた。物研連などあちこちの研連から削減分を集めた58名を、理学振興と   か、科学と社会、ゲノム科学、環境理学、惑星科学、学術情報発信の新研連   創出に使用する案が出されている状況にある。 5.大阪大学核物理センター報告研究計画検討委員会(増田)     将来計画 MEFの入射器の更新の概算要求を出す方向で準備を進めて   いる。リングサイクロトロンの開発をスプリングエイトとの共同でビームラ   インを作って共同利用を始めたので、その人員を要求したい。大塔コスモの   ローバックの施設の共同利用を考えたい。概算要求にからめて100から400MeV   の範囲で何ができるかを検討する。          6.NASDA報告(牧野)  ○宇宙3機関統合について     この話は平成13年9月、遠山大臣の「宇宙3機関統合」の話から始まっ   た。その背景には行革および、開発事業団のロケット失敗がある。閣議では、   「開発事業団を廃止した上で、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所を統合   して新たに宇宙航空関係の開発研究をする独立行政法人を設置する」と決ま   った。統合は、15年度の早ければ10月、遅くとも3月の予定であるが、まだ骨   格は決まっていない。骨格は本年度中に取りまとめるとある。     今回の統合では、宇宙科学研究所を中心として、科学研究部門・教育部   門ができる。この部門ではいままでの運営システムをできるだけ残したい、   という希望を出しそれが一応認められた形になっている。すなわち現在の、   「評議会に学長が入って、機関長の決定とか、重要事項の審議を行う。その   下に運営協議会があって、職員の採用・昇任、研究計画の決定を行う」とい   う今までと同じ運営システムが残される。重要なことは、人事権が運営協議   会というところが持っているということであり、これはNASDAとはまったく   違うシステムである。運営協議会には大学の教授クラスの人が半分くらい入   って、厳しいチェックを行う。これも現在と同じである。また大学院の教育   については、今まで通りのものを要求しているが、東大側の決定に因るとこ   ろがあり、まだ明らかではない。     共同利用研究の機能を残すことも、文科省に認められているが、従来と   同じ形の共同利用の要望が、うまく通るかどうかについては明らかではない   が、文科省は、一応は認めると言っているそうである。     新組織の大枠については、1.ロケット 2.衛星利用システム    3.先端技術(航空機も含む) 4.宇宙科学研究・教育、 の4部門が上   げられている。 多くの宇宙研に属している部門や、NASDAにある観測   機やステーションに関するものは、第4の部門に入ることを希望している。   この第4の部門に入ると予想されているものとしては、宇宙研の理工学部門   を主体として、NASDAの宇宙環境利用部門、地球観測部門、セレナ(月探査)   ミッションなどがある。しかしこれらがどういう形で入るのか、またこれら   が対等な関係なのか、身分上の問題はどうなるのか、については明らかでな   い。これらについて、CRCなどでまとめて要望書を出してほしい。     いずれにしても宇宙を利用される人にとっては深刻な問題である。統合   後には行革の成果を見せろということで人員の削減がやってくる。そのとき   は、今までやってきたところのどこを削るかという大変微妙な問題になる。   どのミッションを選定するかのやり方まで含めてやると、今までの計画が次   も通るかどうか分からなくなる。利用者の立場からどういうことが望ましい   のか要望があれば出して頂きたい。   --------------------------------------------------------------------  質疑応答   ○要望はどこへ出せばよいのか。    → 私でなく、機関長とかへ出してほしい。   ○今の報告は非常に重要なことなので、CRC実行委員会できっちり議論    してほしい。 7.物理学会実行委員会報告     今の世話人は杉山氏が5月に京都大学の北山氏に、私(荻尾氏)が10月に   千葉大の吉田茂氏に交代する。  ======================================================================== 議題 1.宇宙線将来計画について  ○CRCとしては、今までTAを一位に押してきた。これが通らなかったとき   どうするかを、真剣に考える時期に来ているが、予算が微妙な段階にあるの   で現在はその議論を控えている。しかし実行委員会の中では、計画としてカ   ンガルーとチベットのASを結びつけたものとして、チリのアタカマ砂漠に   宇宙線の基地を作るようなことを考えたらどうかというようなことは議論し   ている。アルマグループ(天文)も正式には概算要求が通らなかった。これ   が通らない段階で、我々の計画は言い出しにくい。今のところTAを前面に押   し出しているが、その方針でいいのか議論したい。  ○神岡は宇宙線研究の中に、外から入ってきたものである。そのために本流   のTAをつぶしてよいのか。  ○議長:神岡は宇宙線の本流の研究である。入ってきてよかったと思っている。  ○TAをつぶしたという岬氏の認識とは全く異なる認識を持っている。  ○議長:この将来計画の議論は実行委員会でもやる。  ○宇宙線の将来計画は戸塚所長の提案した100億という形で将来計画を出して、   TAとか重力波を掲げた。実際はもっと出したかったけれど、出せなかった   ということである。しかし宇宙線研究者の声の中には、もっとみんなで利用   できるものを作りたいと考えもある。そこで別の提案をした。今は、もう一   回議論するいいチャンスである。宇宙線研究所はKEKなどと違っている。   「宇宙線研究所とは別に、もっと大学の自主的立場に立って大学連合という   形で特定領域研究を使うとか、新しい形態を作っていくようなことを考えま   しょう」というのが私の考えである。KEKとの比較は的はずれである。   KEKは直轄研で大学付置の研究所とは自ずと違う。宇宙線の領域すべての   ことを、宇宙線研究所を通してやるということではないはずだ。こういうこ   とを考慮して、進めていった方が、宇宙線の組織が活性化されていいのでは   ないかということである。今までは何でもすぐ共同利用研ということで頼り   すぎた面がある。  ○議長:CRC実行委員会でもう少し詰めて議論したい。またいろいろな意見   を実行委員会で集めたほうがよい。 2.独法化について  ○KEKが一機関一法人を協力に推進しているということについて、高エネル   ギーグループは、はっきりとした立場から主張している。 第一は、全機関   一法人は絵に描いた餅に見えるということである。たとえば全部を一法人に   しておいて、下部機関は各自文部科学省の違うところに予算を相談に行くと   いうことになっている。組織の模式図に線が書いてあるが、一方理事会には   線が書いてない。これは矛盾である。それぞれが勝手に予算を取ってきて、   使うときは皆で相談して仲良く分けるというのは、絵に描いた餅である。   また、全機関一法人にすれば、ひとつの大学院のような形で研究もCOE的   にできるといっている人がいるが、それは共同利用研として忠実にコミュニ   ティの意見に従っていくという共同利用の基本的理念に反するものである。   このような観点からKEKは一機関一法人を主張している。他がこの主張を   しないというのは逆に不思議である。  ○高等教育局からいく運営費交付金と、振興局からいく交付金とがある。大学   が法人化されるとき、大学付置の共同利用研が今までのような形で実現でき   るのは難しいと考えている。この点についての対処として、ひとつは基金   (ファンド、特別運営交付金)の設立が上げられている。また一機関一法人   の形で、たくさんの共同利用機関が法人化されると、付置の共同利用研の手   当てするのは難しかろうということで、統合法人の案が始まったとも聞いて   いる。しかしいっしょくたにしてしまえというのは無理のある話なので、   むしろ付置の共同利用研究所としては、基金をどうするのかという観点から   議論している。しかしこれは直轄研の問題がどうなるかが済んでからになる   であろう。ただこれは7月末ということになっているが、その後時間もあま   りない。 現在はどうなるかは分からない。  ○議長:CRC実行委員会としては核専委にこの共同利用のためのファンドの   保障を取るようにがんばってくれという文章を出して、議論してもらった。 ======================================================================== (資料-1) CRC News メール配信 66 件 (9月23日以降) ○ 委員会報告; 10 件     11月08日、原子核専門委員会報告     11月12日、第25回 KEK運協報告     1月07日、平成13年9月CRC実行委員会・総会 議事要録     1月23日、KEK素核研運協懇談会速報     2月12日、素核研(KEK)運協報告     2月13日、核専委・物研連に対する申し入れ事項     2月22日、物研連報告(要旨速報)     3月14日、平成13年度第3回CRC実行委員会議事要録     3月18日、CRC選挙公示と選挙人名簿     3月19日、CRC選挙推薦公募 ○ 公募案内; 16 件      9月26日、特定領域A「ニュートリノ振動とその起源の解明」公募研究募集     10月22日、KEK加速器研究施設 COE研究員公募     10月22日、KEK加速器研究施設 助手公募     10月22日、平成14年度気球観測募集について     10月29日、理化学研究所・研究員公募     11月06日、東京大学大学院理学系研究科物理学教室教官公募     11月12日、KEK 教官・研究員公募      2月04日、KEK加速器研究施設人事公募3件      2月05日、KEK・素粒子原子核研究所教官公募3件      2月07日、神奈川大学物理学教室研究員公募      2月07日、東京大学宇宙線研究所学術研究支援員の公募      2月07日、第4回(2002年度)高エネルギー物理学奨励賞 推薦及び応募      2月23日、Leeds大学ポスドク募集      3月07日、青山学院大学理工学部物理学科人事公募      3月20日、大阪大学大学院理学研究科原子核実験施設研究員公募      3月22日、名大STE研COE研究員公募 ○ 研究会案内; 29 件     10月11日、特定・宇宙ニュートリノ第8回研究会     10月11日、Tamura International School on Neutrino Physics     10月22日、「大学と科学」公開シンポジウム     10月24日、物理学会・シンポジウムのお知らせ     10月29日、BESS・折戸記念セミナー     11月03日、The second bulletin of Xenon01 Workshop     11月12日、The second bulletin of NOON2001 Workshop     11月22日、宇宙線研究所共同利用研究発表会     11月22日、高地での新たなガンマ線・宇宙線観測 研究会     11月26日、The XVI Particles and Nuclei International Conference     12月01日、「物質の起源」研究会     12月05日、宇宙線所シンポジウム「宇宙線物理学の明日を拓く」     12月06日、宇宙線研究所共同利用研究発表会     12月25日、「物質の起源」研究会アップデート     12月26日、第2回「TAMAシンポジウム」開催のお知らせ      1月08日、「高エネルギー宇宙の総合的理解」研究会      1月11日、第2回「TAMAシンポジウム」開催 (2nd Circ.)      1月16日、第3回Geant4研究会      1月21日、宇宙線研究所シンポジウム「宇宙線物理学の明日を拓く」      1月24日、宇宙線研究所シンポジウム      2月18日、First Sendai International Conference on Neutrino Science      2月22日、「高エネルギー宇宙の総合的理解」研究会      2月25日、名古屋大学STE研宇宙線研究会      2月25日、名古屋大学STE研宇宙線研究会(2nd ver.)      2月26日、RCNP研究会「中間エネルギー・イオンビームによる物理」      3月04日、XXI Texas Symposium on Relativistic Astrophysics      3月11日、The XVI Particles and Nuclei International Conference      3月13日、「高エネルギー宇宙の総合的理解」研究会講演      3月19日、The IAU Symposium 214 "High Energy Processes and Phenomena in Astrophysics" ○ その他; 11 件     10月01日、科学研究費補助金「系・部・分科・細目表」の見直しに関する情報     10月10日、訃報:勝俣五男 様 ご逝去     11月26日、宇宙線研神岡施設の事故関係報告     11月29日、宇宙線研神岡事故に関して     12月19日、KEK陽子加速器の運転スケジュール変更案内     12月26日、ICRRニュース47号のお知らせ      1月10日、平成14年度夏前の KEK 12GeV PSの運転等について      1月31日、物理学会託児室設置のお知らせ      2月05日、平成14年度夏前のKEK 12GeV PSの運転等について      2月19日、訃報;ドブローチン先生(ロシア)御逝去      2月20日、CRC総会案内 ------------------------------------------------------------------------