高エネルギー,宇宙線、原子核,実験,理論のみなさま   「物質の起源」研究会のアップデート第二報です.関心ある方は忘れないう ちにご登録ください.広くみなさまの参加をお待ちしています.                    長島順清 IIAS 研究会のお知らせ テーマ: 物質の起源 日 時: 2002年1月16日(水)ー18日(金) 場 所: 国際高等研究所(IIAS)レクチャーホール 研究会の趣旨  最近の素粒子物理学のホットニュースとして、ニュートリノ質量の発見、CP対 称性の破れでは小林−益川モデルがほぼ確立したこと、そして余剰次元理論の発 展などが上げられます。宇宙物理においては暗黒物質の正体はいまだに不明です が、平坦宇宙、暗黒エネルギーの存在の確認があり、新しい宇宙のパラダイムで は、既知の物質は宇宙エネルギーのわずか5%を占めるに過ぎません。 ビッグバン宇宙からどのようにして反物質が消えて物質が生き残り、どのように して質量を獲得したか、そもそも暗黒エネルギーや暗黒物質の正体は何なのか、 「物質の起源」解明を、{ニュートリノ}、{香りの謎}、{宇宙}の三つの切 り口から試みます。実験的には向こう10−20年間にどこまで追求可能か、理 論的にはどんな可能性があるかを、多角的に考察したいというのが趣旨です。 標準理論の彼方への道は、エネルギーフロンティアが王道ですが、ニュートリノ 振動は、具体的な手がかりを始めて与えるとともに、レプトン3世代混合のMNS (牧-中川-坂田)行列解明の可能性を開きました。香りの謎の追求は、理論的な 道しるべが乏しいだけに、予想外の展開が起きる可能性が大です。  追求課題をお持ちの方は発表を歓迎します。各研究課題の全体像の中での位置 付けが他の人にも理解できるよう、招待講演を主催者側でいくつか用意しまし た。発表課題をお持ちでなくも、勉強の機会になると思いますので、若手の方は ふるって参加をお願いします(もちろんベテランも大歓迎です)。  参加方法や詳細については   http://osksn2.hep.sci.osaka-u.ac.jp/~naga/iias_ws/ をご覧ください. 2001年11月29日     組織委員会: 長島順清(IIASフェロー)     久野良孝(大阪大学理学部)     山中 卓(大阪大学理学部) 主な招待後援者とタイトル(タイトルは暫定的なものです) 吉村浩司(KEK)         :   ニュートリノファクトリー 高杉英一(大阪大学理学部):      ニュートリノ質量とCPの破れ 久野純治(KEK)           :   レプトンの香り 益川敏英(京都大学基礎物理学研究所):   場の理論とCPの破れ 羽澄昌史(大阪大学理学部/KEK):   CPの破れ(実験レビュー) 岡田安弘(KEK)            :   ヒッグスと超対称性 駒宮幸男(東大素粒子国際センター):  エネルギーフロンティア 川村嘉春(信州大学理学部):           高次元世界 川崎雅弘(東大ビッグバン宇宙国際センター): バリオ(レプト)ジェネシス 岸本忠史(大阪大学理学部):         暗黒物質探索の現状と展望 佐藤文隆(甲南大学理学部):         最近の宇宙論の展開 講師未定     :            ニュートリノ物理の発展と動向