%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% ☆ 特定・宇宙ニュートリノ第8回研究会のお知らせ ☆ %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% 特定領域研究「ニュートリノ」都立大・東大計画班 宇宙ニュートリノ観測情報融合センター 共催 第8回特定・宇宙ニュートリノ研究会を下記の日程で行います。 この研究会は宇宙線研と都立大での交代での開催を基本とし ていますが、今回は順番を変えて宇宙線研究所での開催です。 日時:2001年11月9日(金) 場所:宇宙線研究所(柏) 大セミナー室 今回のトピックスは「将来のニュートリノ振動実験」です。 ニュートリノ振動の発見以降、ニュートリノ振動現象と、将来のニュートリノ 振動実験の検討が世界中で急速に進みつつあります。現在は、第1世代と第3 世代のニュートリノ間の混合角 θ_13, Δ m^2_{23} の符合、レプトン セクターでのCP violation などの非常に大切な物理量の測定が議論の中心に なっています。特に、スーパーカミオカンデにおける太陽ニュートリノのエネ ルギー分布の精密測定とSNOの結果から、太陽ニュートリノ問題のいわゆる 「小混合角解」が約3シグマで否定され、レプトンセクターでのCP violation 測定の可能性が一層現実味を帯びてきました。 特に今回の研究会は、このテーマに関する将来の実験、特に日本の将来計画の 現実的な可能性を踏まえて、将来の測定のために理論家の方が何を考えているかを 実験家が認識し、逆に、実験的にどこらあたりが難しいのかを実験家に話してもら い、それを理論家が認識するという、理論・実験の相互理解を深め、将来の研究の 発展に役立てようという考えの下に企画されました。 Δ m^2_{23} の符合はニュートリノ振動における物質効果を用いて 始めて測定可能になるのですが、一方、混合角 θ_13 やレプトンセクター での CP violation の測定の際は、物質効果が測定の邪魔者になり、大きな系統 誤差の要因となりうるので、物質効果についてきちんと理解するとは非常に大切 です。そこで、今回の研究会では、まず、混合角 θ_13, Δ m_{23}^2 の符合、レプトンセクターでのCP violation の測定と物質効果の関わりについて の講義を用意しました。 御存じのように、大強度陽子加速器JHFの建設が東海村で進められており、 この加速器と、スーパーカミオカンデ(及び第2期計画として約1メガトンの 有感体積をもつハイパーカミオカンデ)を用いた、ニュートリノ振動実験で 上記の物理に手が届くものと期待されています。実験開始はまだ先ですが、既に この加速器を用いたニュートリノ振動実験についてかなり研究が進んでいます ので、KEKの大林さんんと小林さんに、現在検討中のニュートリノ振動実験に 関する検討状況を話していただきます。また、JHF加速器を用いたより長い基線長 をもつニュートリノ振動実験の場合に考えられる物理についてKEKの萩原さんに 話していただきます。 もちろん、我々は世界の他の実験の進展にも目を向ける必要があります。 最初の講義のあと、世界で進行中/検討中の近未来のニュートリノ振動 実験の紹介も用意しました。 一方、より長い目では、ミューオンストーレッジリングでの ミューオンの崩壊で生成されるニュートリノ(ニュートリノファクトリー) を用いたニュートリノ振動実験の検討も非常に精力的に進められています。 今回の研究会でも、このテーマについてKEKの吉村さんに現状をレビューして いただきます。 以下にpreliminary プログラムを示します。 _______________________________________________________________________ 午前:10:00 - 12:35 * θ_13、 Δ m^2 の符合 CP-phase の測定と物質効果 (南方久和(都立大)、 60分) 休憩15分 * 様々なニュートリノ振動実験における θ_13 と Δ m^2 の符合の測定の現状と将来の可能性 (梶田隆章(宇宙線研)、 40分) * スーパーカミオカンデおける θ_13 探索の現状と JHFにおける探索の可能性 (大林由尚(KEK), 40分) 昼食 午後 I:13:40 - 16:20 *JHFのビームと第2期おける CP phase 測定の可能性 (小林隆(KEK), 50分) * Physics potential of LBL experiments between JHF and China/Korea (萩原薫(KEK)、40分) 休憩20分 * ニュートリノファクトリーのデザイン、ビーム、物理 (吉村浩司(KEK)、50分) --------------------------------------------------- ○ 参加費用: 無料 ○ 宇宙線研への交通について: 以下のホームページをご覧下さい。 http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/intro/shisetsu_kashiwa.html ○ 宿泊/旅費補助について: 今回の研究会について、研究会の期日が迫っており、 科研費特定領域(都立大)からの支給は事務的に間に合わない 可能性が高いので、旅費希望者の方については、宇宙線研究所の 研究員等旅費からの支給します。旅費補助および東大柏キャンパスの 共同利用宿舎での宿泊が必要な方は、宇宙ニュートリノセンター秘書 福田蓉子さんまで申し込んで下さい。 申し込み先; yoko [at] suketto.icrr.u-tokyo.ac.jp なお、申し込む際、以下の情報を記入して下さい。 氏名: 所属機関: 身分: 宿泊希望日: 到着時刻(時刻によって鍵の受け取り方が変わります): 共同利用宿舎が満室の場合に柏駅周辺のホテルの紹介希望の有無: 旅費補助希望の有無と、有の場合の旅行日程: なお、自分で旅費をお持ちの方は、そちらの旅費でお願いします。 以上。 宇宙ニュートリノセンター 梶田隆章 特定領域研究都立大計画班 南方久和