*********************************************************************** ☆ 特定・宇宙ニュートリノ第7回研究会のお知らせ、および講演募集 ☆ *********************************************************************** 特定領域研究「ニュートリノ」都立大・東大計画班 宇宙ニュートリノ観測情報融合センター 共催 日時:2001年7月14日(土) 場所:宇宙線研究所(東大柏キャンパス)大セミナー室(6階) 第6回目の研究会が先日終わったばかりですが、次回のご案内を差し上げます。 ご案内を急いで差し上げる理由は、特定科研費による旅費補助のための書類に 対する要求がますます厳しくなっており、補助申し込みの期限を4週間前に設定 せざるを得なくなってきたからです。以下を参照していただき、ご協力お願い 申し上げます。 さて今回のトピックスは「超高エネルギーニュートリノ」です。 この分野はミューニュートリノとタウニュートリノ間のニュートリノ振動の 発見によって、探索方法に大きな転換期を向かえるなど、広い意味でニュート リノ振動と深く関わっている分野です。また、この分野は我が国で小柴さん達に よって創始された「ニュートリノ天文学」の将来の発展の方向の一つです。 一方で太陽、大気等の「低エネルギー」ニュートリノが良く調べられて、大きな 物理的成果を上げているのに比較して、「超高エネルギーニュートリノ」観測は いわば未だ前人未踏の領域です。南極氷中の検出器 AMANDA や バイカル湖に 設置された BAIKAL 等の検出器が稼働を始め、地中海の NESTOR や ANTARES が続こうとしている段階です。 「超高エネルギーニュートリノ」を理解するためには、高エネルギー宇宙線 現象とその起源の理解が不可欠です。しかし我々はこの分野をよく知りません。 そこでこの分野のフロンティアを担っておられる高原さん(阪大)に 「超高エネルギー宇宙線事象理解への基礎的事項」 「粒子加速機構講義」 の二本の講義をお願いしました。 これとタイアップして、AGASA(明野の世界最大の地上アレー)を中心とした 超高エネルギー宇宙線観測、および今までの地下(および水中、氷中)での 実験の現状のまとめ、をそれぞれ吉田さん(宇宙線研)、岡田さん (宇宙ニュートリノセンター)にお願いしました。 また、最近の宇宙ガンマ線観測によって宇宙線の加速機構の解明がどこまで 進んでいるのかについて、この周辺の事情について当事者である 谷森さん(京大)に紹介していただきます。 また、これらと関連がある現象として「最高エネルギー宇宙線」と呼ばれて いる現象があります。AGASA他の観測によって20例におよぶ GZK cutoff (宇宙背景輻射との相互作用によるエネルギーの上限)以上のエネルギー をもった事象が観測されています。これは全く未知の現象で、この正体は謎に つつまれています。この観測の現状についてついては吉田さんの報告でカバー されますし、高原さんから何らかの理論的コメントがあると期待されます。 これらの超高エネルギー領域におけるニュートリノを観測しようという野心的 アイデアが幾つかのグループで議論され始めています。これは超高エネルギー 宇宙線観測の分野でも全くのフロンティアです。これについて、吉田、佐々木 (宇宙線研)の両氏からの報告をいただきます。 この研究会で覆われているトピックスに関連した素粒子、宇宙物理の 理論的講演を募集します。(申し込み方法は以下を参照) ********************************************************************** 特定・宇宙ニュートリノ第7回研究会プログラム ____________________________________________________________________ 午前:10:00 - 12:30 高原:「超高エネルギー宇宙線と高エネルギー宇宙ニュートリノ理解への基礎的事項」 (60 min.) ----------- coffee break (20 min.)------------ 吉田:「AGASAを中心とした超高エネルギー宇宙線観測のレビュー」(30 min.) 岡田:「今までの地下(および水中、氷中)での実験の現状のまとめ」(40 min.) ------------ lunch ----------------------------- 午後 I:13:40 - 15:30 高原:「粒子加速機構講義」(60 min. + 10 min.) 谷森:「カンガルーやその他の実験による宇宙ガンマ線観測と加速機構解明の現状」 (40 min.) ----------- coffee break (20 min.)------------ 午後 II:15:50 - 17:30 (18:00) 吉田 「AGASA における 10^18 eV ニュートリノの探索」(30 min.) 佐々木 「大型大気蛍光検出器を用いた超高エネルギーニュートリノ探索」(40 min.) 関連した話題に関する理論(公募)(30 min. x 1-2) ____________________________________________________________________ ○ 「講演したい」と思った方は躊躇することなく安田さんまでお申し込み下さい。 yasuda [at] phys.metro-u.ac.jp 最終案内を出す関係で、7月5日に締めきらせていただきます。 ○ 宇宙線研への交通について: 以下のホームページをご覧下さい。 http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/intro/shisetsu_kashiwa.html ○ 宿泊について: 東大柏キャンパスの共同利用宿舎での宿泊が必要な方は、 宇宙ニュートリノセンター秘書 福田蓉子さんまで申し込んで下さい。 申し込み先; yoko [at] suketto.icrr.u-tokyo.ac.jp なお、申し込む際、以下の情報を記入して下さい。 氏名: 所属機関: 身分: 宿泊希望日: 到着時刻(時刻によって鍵の受け取り方が変わります): 共同利用宿舎が満室の場合に柏駅周辺のホテルの紹介希望の有無: ○ 旅費補助について: 特定科研費でサポートします。6月15日(金)までに秘書の鈴木多美子さん tamiko [at] phys.metro-u.ac.jp まで以下の情報を添えてお申しで下さい。その際、安田さん (yasuda [at] phys.metro-u.ac.jp)に c.c. をお送り下さい。 お忘れなく。 ・出張希望期間 ・所属機関とその住所(〒番号も) ・御身分 ・御自宅住所と最寄りの駅名 ・これまでの御研究の内容を200字程度でまとめた文章 を添えて下さい。又、飛行機に乗る必要のある場合には航空券の見積書もそれ までに送って下さい。 なお、格安チケットは、正式な見積書と領収書を発行してくれる会社なら大丈夫 です。パック旅行の場合にも運賃部分のみの正式な見積書と領収書があれば いいそうです。 書類手続きに4週間必要とのことですので、締め切り厳守でお願いします。 どうしてこんなに長期間が必要かと思われる方がおれれるかも知れませんが、 こちらからのメールが受け取れない設定になっているなどの理由で、連絡不可能 な期間があるなど様々な予期せぬ出来事があり、安田さんが大変苦労しています。 都立大にはパートタイムアルバイターの秘書さん(月水金)しかいませんので 即日返事があることは期待しないで下さい。 なお、旅費希望者の一部の方について、宇宙線研究所の研究員等旅費からの 旅費とさせていただくかもしれませんので、あらかじめ御承知おき下さい。 (この判断は主催者側でさせていただきます。) なお、他の計画代表の傘下にある方々はそちらの旅費でお願いします。 以上。 宇宙ニュートリノセンター 梶田隆章 特定領域研究都立大計画班 南方久和