物研連関係報告(速報)     (文責:村木)  本報告は5月6、7日に開催されました物研連関係の報告です、会議の要旨はなく、 あくまでも個人的なメモの速報として流します。 詳細は出席されていた 荒船、伊藤、松岡、山本、湯田の各委員にお聞き下さい。 ◎(郷委員)学術会議の改革問題が報告された。 行革委から、学術会議を   総務省に設置することが提言されているが、学術会議側は内閣の元に置くよう   に要望する。 総務省設置の話は、ある日突然決まっていた。科学技術会議は、   文系も入れて総合科学技術会議となり、学術会議のあり方を議論することになる。   学術会議側も吉川会長の元に未来懇談会が設置され、俯瞰的に見る学術会議を   目指す改革の報告書が出ている。学術会議としては、今まで300人以上の学会は   登録されていたが、今後は1000人以上にするという改革案が出ている。 ◎議題  科研費について(1)   科研費の基盤研究や奨励研究の取扱が文部省から日本学術振興会(JSPS)に移管   されたのを機に、科研費審査委員の倍増が JSPS側から日本学術会議になされた。   日本学術会議は旧来審査委員の選考は各学会に依頼していた経緯がある。  (物理の分野では物理学会の理事会が決めていた)しかし今回、結晶研連から   結晶学会関係の審査委員を推薦したいという要望があり、物研連としても審議   したが、平成12年度、科研費審査委員の回答を7月末に研連委から学術会議   事務局へ候補者名簿を回答する必要があり、時間的余裕がないので今回は旧来   どうりにすることになった。  科研費について(2)   核専委では選考方法についても議論した。 (A)案:今までどうり物理学会の   理事会で決める。 この案に対しては、13人もの推薦を少数の理事で決めるのは、   負担が大きすぎると言う意見が出た。 (B)案:核専委で決める。各分野の代表   で議論する場としてはよいが、少なくとも1年間はレフリーは名前を公表しない   ことになっているので、その秘密が保てないのではないか。 (C)案:学会の理事   と各分野の代表で決める。 11月(次回)までに決める。 ◎核融合炉(ITER計画)ワーキンググループ報告   イータ計画検討委員会(上坪、池田、玉野、永嶺、西川、政池、若谷)の検討結果   の報告があった。次世代の核融合炉イータは、まともに作ると1兆円の資金が要る 。   米国は降りたと言っており、仏は日本で作るならお金は出さないと言っている。   これを日本で引き受けることについて、物研連としても核融合研連とは別に、   検討した。    イータは初期にはプラズマ電流21mA、持続時間1000秒を実現するよう設計され   たが、コストダウンのため、プラズマ電流の50%を自発的に発生するブート   ストラップ電流で、残り50%は外部から駆動電流で長時間持続を目指している。   低コストイータは、定常核燃料プラズマを実現し、炉工学技術開発のための装置   で、本格的な発電と、DT炉の設計に必要なデータを取るために必要である。    本試験炉は、重要な大型基礎研究の一つとして実現を検討すべきである。   しかしその実現にあたっては、日本の科学技術研究全体を振興するという立場から   、他の基礎研究施設計画にも十分配慮する必要がある。    以上の報告書を物研連として了承した。トリウムを使った原子炉(原子力発電) の可能性や、太陽光発電との将来性について俯瞰的な鳥瞰図がいるのではないか。   人口増加問題、食糧問題、森林伐採、砂漠化問題とも議論は切り放せないのでは   ないかというコメントが出た。 ◎物理教育に関する小委員会設置の提案を了承した。   委員は笠、西尾、兵頭、渡辺靖志、覧具各氏   (現在1970年代に比べて理科教育は1048時間→640時間に減っている。) ◎その他、K2K実験の現状報告(中村)、JHFの進行状況について報告があった。 ◎データベースについて。核専委では取得データの公開について話し合われた。 天文では半年後は公開になっているらしい。高エネルギーは1年位か。 宇宙線は? ---------------------------------------------------------------- ◎5月6日の夜、物研連委員と物理学会役員との懇談会があった。   (CRC関係からの出席者:荒船、村木、佐藤文隆)   1. 法人を継続するためには、50%の総会出席が要るらしい。    ---> 代議員会を作るよう準備中。   2. 結晶研連からの科研費委員推薦について議論した。    ---> 我々についても天文研連との関係がないわけではない。   3. 科研費審査委員の推薦は、物理学会か、物研連かの議論をかわした。  以上