<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.809:2005年 8月10日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> CRC会員 各位 CRC事務局 宇宙線研支部 *****< 大阪大学核物理研究センター 研究計画検討専門委員会議事録(案) >***** 皆様 平成17年7月25日に開催されました、核物理研究センター 研究計画検討 専門委員会の議事録(案)をお送り致します。 なお、この議事録(案)は、正式承認前の案であることを申し添えておきます。 研究計画検討専門委員会 幹事 阪口篤志、民井淳 ------------------------------------------------------------------------- 大阪大学核物理研究センター 研究計画検討専門委員会議事録(案) 日時: 2005年7月25日(月) 11:00-16:30 場所: 核物理研究センター 本館2階会議室 出席者: 阪口(阪大)、與曽井(RCNP)、若狭(九大)、浅川(阪大)、宇都宮(甲南大)、 松多(阪大)、中村(東工大)、初田(東大)、比連崎(奈良女大)、篠原(阪大理) 二宮(RCNP)、民井(RCNP)、堀田(RCNP)、酒見(RCNP) センター長: 土岐(RCNP) 研究企画室: 畑中(RCNP) 研計委要請: 坂口(京大)、久野(阪大)、矢向(東大) 陪席: 青木(阪大)、佐藤(阪大)、栗山(阪大)、山田(阪大)、中野(RCNP) 欠席者: 八尋(九大)、梶野(甲南大)、飯島(名大) 配布資料: 1. 議事次第 2. Letter of Intent (1件) 3. 平成17年度 P-PAC/B-PAC/Q-PAC 委員名簿 4. 研究会報告(2件) 5. 平成17年度(後期)研究会申請(2件) 6. 前回議事録(案) [1] 委員長について =================== 前回開催の研計委で委員長に選出された與曽井氏がRCNPに異動したこ とに伴い、委員長の人選方法に関する議論が行なわれた。 特に強い理由がない限りはRCNP外の委員から委員長を選出する方針と することについて改めて合意が得られ、委員長の交替を審議することと した。新委員長として3名の候補が推薦され、挙手による多数決にて比 連崎氏を新委員長とすることを決定した。 この決定を受け、以後の議事は新委員長の議事進行のもと行なわれた。 幹事は、RCNP外から阪口氏、RCNP内から民井氏が継続担当することで 合意がとられた。 [2] 報告事項 ============ 1. RCNP各部報告 リングサイクロトロン実験より (坂口(京大)) ------------------------------------------------------------ リングサイクロトロンを用いた実験のトピックスとして、京大の坂口 氏より下記の2つの研究に関するプレゼンテーションがあった。 ・12C(α,α')反応測定によるα Bose-Einstein Condensation の研究 ・陽子非弾性散乱で中性子分布を探る 2. 入射サイクロトロン更新計画報告 (計画責任者: 畑中) -------------------------------------------- 入射サイクロトロン更新計画の進行状況に関して報告が行われた。 新ディー電極、高周波電源、トリムコイル電源、分析ビームライン、超 電導ECRイオン源、照射実験装置が設置された。ディー中心部の若干の手直 し、およびトリム電源の放射線障害対策を要したが、その後のビーム加速は 順調に進んでいる。 夏期に、制御システムの入れ換え、フラットトップの調整、コンソール室 の改修が行なわれる予定。 3. 核運委報告 (研計委幹事: 民井) ------------------------------------- 6月23日に行なわれた核物理研究センター運営委員会の内容に関して報告 があった。詳細は核運委議事録を参照のこと。 前回の研計委の議論で4人に減らしたQ-PAC委員に関して、人数を6人に戻 し、毎年少なくとも一度は開催する方針で検討してほしい旨の依頼が報告さ れた。 4. 2005年度B-PAC/Q-PAC委員について (前研計委委員長: 與曽井) ------------------------------------------------------ B-PACおよびQ-PAC委員のセンター長・委員長推薦委員の決定に関する報告 があった。 5. 研究会報告 (研計委幹事: 民井) ---------------------------------------- 研計委にて採択された研究会2件に関し、実施状況の報告があった。 6. PRISMプロジェクト報告 (研究代表者: 久野(阪大)) ------------------------------------------------------- PRISMプロジェクトの概要、進行状況、今後の計画に関してプレゼンテ ーションがあった。 平成15,16年度に行なったM実験室での高周波電源、RF空洞を用いた試験 により、実用上充分な性能が得られることが確認された。 阪大理学部とRCNPの共同で、平成18年度特別教育研究経費の申請を行なっ ている。4年計画で高強度高輝度ミューオン源の研究を行なう。RCNPの西実 験室を使用することで相談を進めている。 7. Letter of Intent (研究代表者: 矢向(東大)) ------------------------------------------------------- 東大の酒井氏、矢向氏から提出されたLetter of Intent「荷電交換反応に よる二重β崩壊核の中間状態の研究」に関するプレゼンテーションがあった。 特別推進研究「発熱型荷電交換反応による時間的領域でのスピン・アイソ スピン応答」の一環として、RCNPの(p,n)、(n,p)実験装置を利用した2ν二重 β崩壊の換算遷移行列要素の測定実験を計画している。 8. その他 ------------------------------------- RCNPの與曽井氏より、LEPS プロジェクトとして、SPring-8に新ビームラ インを作る可能性を検討している旨、報告があった。 [3] 協議事項 ============ 1. Q-PAC 委員の人数について --------------------------- 核運委からの検討依頼に基づき、Q-PACの開催方法および委員の人数に関し ての議論を行なった。 Q-PACへのプロポーザルはこれまで通り常に受け付けるが、ユーザーへのア ナウンスのため、毎年定期的に期限を設定してプロポーザルの提出を呼びか けることとした。また、Q-PAC委員の人数を6人に戻すこととし、実験状況報告 やレビューなどを含めて、毎年少なくとも一度はQ-PACを開催することとした。 研計委内からのQ-PAC委員については昨年度同様2人とし、既に2人が委員に 入っているため、追加委員2人についてはセンター長・委員長推薦として決定 を委ねることとした。追加委員について研計委の議論で2名の候補の推薦があ り、委員決定の際に考慮してもらうこととした。 研計委終了後、センター長・委員長推薦委員として早野氏(東大理)、慈道 氏(京大基研)が推薦された。 2. 将来計画について (将来計画WG長: 大西(北大)) ------------------------------------------------- 将来計画WGの検討状況に関し、WG長の大西氏より以下の様な説明があった。 次期計画を立てるためには、現在の施設における成果を出すことが必要で あることからリングサイクロトロン実験施設での実験成果に関してのレビュ ーをWG内で行なった。全体を何らかのキーワードで括ることは難しいが、 ISGDRの確立、ガモフテラー遷移強度の抽出、α凝縮状態の候補の発見、3核 子間力の効果の発見、種々の特徴的な励起状態の発見など新しい知見が得ら れて来ている。今後もクォーク核物理、核子中間子多体系という核物理の両 面で実験研究を推し進めていくべきである。 提言の内容としては、現在のビームや測定器を利用できる形での施設の拡 張を進めるべきと考えている。可変エネルギーの高品質ビームを要する。例 として1GeV程度までのビームエネルギーの拡張や、検出器のアップグレード が考えられる。 研計委委員からは以下の様なコメントが出された。 ・今の物理の延長線上として、例えば分解能が桁で上がった場合の物理を exercise してみると良いのでは。 ・他研究所から出た物理を芽をとるのもよい。ただし系統的かつ大々的に 進めなければその研究所の成果とはならない。 ・かゆいところに手が届くデータが出せるか。誰が見ても間違いないとい う結論が出せるかどうかが重要。 ・これだけ精度を上げれば、これができるというものがなければいけない のでは。 ・うまく具体的な提言ができるかどうか。少数だけでなく(業界の)全体を 引きつけるようなテーマをだせるかどうか。 ・精密物理で定義するか、ビームエネルギーで定義するか。 次回の研計委に報告を出す方針で、さらにWG内での検討を進めることとし た。 3. 平成17年度(後期)研究会申請課題採択 --------------------------------------- 平成17年度(後期)研究会募集に2件計100万円の申請があった。 議論の結果、下記の様に2件計100万円を採択することとした。 ・Hadron-nuclear physics probed by photon 連絡責任者: 保坂(RCNP) 開催場所: RCNP 共催: 原研との共催を検討 国際ワークショップ、55人程度 ・マイクロパターン検出器の開発と展望 連絡責任者: 酒見(RCNP) 開催場所: RCNP 共催: なし 国内ワークショップ、35人程度 4. 前回議事録承認 ----------------- 2月23日開催の研計委議事録案について、一部修正の後、承認した。 5. 次回の研計委開催日程に関して ----------------------------------- 次回の研計委を11月28日(月)に開催することとした。 ===================================