<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.726:2005年 1月11日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> ********************************< 会 報 >******************************** CRC会員 各位    2005年 1月11日    CRC実行委員長 鳥居 祥二    CRC事務局 宇都宮大学 堀田 直己    hotta [at] utsunomiya-u.ac.jp 「平成16年度第1回 CRC総会 議事要録」を送付致します。 ****************< 平成16年度第1回 CRC総会 議事要録 >**************** 日 時:2004年9月29日 高知大学 17:10−17:30 場 所:高知大学物理学会SF会場 出席者:(順不同、敬称略)吉田 滋、永田勝明、佐藤伸明、川上三郎、小島浩司、     神田展行、金行健治、中畑雅行、柴田槇雄、日比野欣也、梶野文義、     林田直明、土屋晴文、伊藤好孝、吉越貴紀、西嶋恭司、得能久生、有働慈治、     戎崎俊一、小汐由介、佐冶超爾、河内明子、竹田成宏、身内賢太朗、     高田淳司、高木慎一郎、寺沢敏夫、榊 直人、宮本寛子、斎藤敏治、湯田利典、     堀田直己、佐川宏行、鳥居祥二、荻尾彰一、松原 豊、川崎賀也、小澤俊介、     槙野文命、永吉 勉、亀田 純、大林由尚、石塚正基、中山祥英、田村忠久、     さこ隆志、坂田通徳、森山茂栄、関谷洋之、玉川 徹、山元一広、竹内康雄、     (以上 52名) (台風のため時間を早めて開始し、重要な承認・報告事項のみ限られた) (文中敬称略) (1)議長選出 梶野CRC実行委員 を選出 (2)報告(後日集められた報告を、最後にまとめて掲載) (3) 研究グループ報告(後日集められた報告を、最後にまとめて掲載) (4)議題   ○領域化について全体懇談会で確認済み   ○シンポジウム     ポスター講演をさらに募集     締め切りを10月15日くらいまで延長   ○「次世代天文学」シンポジウムの共催について     「共催」すること、SOCに推薦することの報告     12月中ごろ開催される。     申し込み締め切りは10月10日     申し込みの際はCRC実行委員長を通じて、との委員長のお願いあり。 (2)報告 ● 事務局報告(ICRR林田) ○ CRC活動     (1) 7月03日  ; 2004年度第1回CRC実行委員会     (2) 7月05日  ; 会費お知らせ便郵送     (3) 7月14日  ; 第5回(2004年度)宇宙線物理学奨励賞受賞候補者の募集     (4) 随 時    ; CRC News 配信 (資料1参照) ----------------------------------------------------------------- ○ 新入会員 ◇高柳 昌弘 (たかやなぎ まさひろ)(宇宙航空研 副主任研究員)  推薦者:槙野文命、鳥居祥二 (研究歴):1983-87年度東京大学大学院にて、深海底堆積物中の希ガスの存在度、 同位体比の研究を行い、特にヘリウムの同位体異常が観測されることを 発見、この異常が宇宙線のインプランテーション等による圏外物質の存 在により説明できること発表して、理学博士を取得(主査、山越教授、 宇宙線研)。富士通株式会社、宇宙開発事業団をへて、2003年10月より 現職。2001年よりJSF地上公募研究「高エネルギー 電子・ガンマ線観測 装置(CALET)」の研究に参加し、CALETのISS/JEMにおけるシステムインタ ーフェースを中心に研究を行い、このテーマで宇宙線国際会議、物理学 会等で数回の発表がある。 ◇佐川 宏行 (さがわ ひろゆき) (宇宙線研TA 助教授) 推薦者:福島正己、林田直明 (研究歴):1985年4月に高エネルギー物理学研究所(KEK)に所属した。トリスタン 加速器実験に参加し、ハドロン生成反応においてトップクォーク探索、 電弱相互作用および強い相互作用の研究を行った。その後KEKB加速器に よるBファクトリー実験を行い、B中間子におけるCP非保存の発見をした。 2004年2月に宇宙線研究所に異動し、テレスコープアレイ実験の建設に 参加している。 ◇玉川 徹 (たまがわ とおる) (理化学研究所 研究員) 推薦者:森 正樹、河内明子 (研究歴):東大理博。2000年10月から理研。この間の研究テーマは、 A. HETE-2の打ち上げ当初から、X線検出器の較正、データ解析、衛星の 運用体制の構築を行ない、ガンマ線バーストが超新星爆発と関連して いる証拠を発見した。また、X線が優勢なバーストが数多く存在する ことを明らかにした。 B. ガンマ線バーストの発生機構解明のために、全天の1/10の広視野を 観測する自動望遠鏡を開発し、明野観測所に設置して運用している。 C. 50umの位置分解能のガス電子増幅(GEM)フォイルを開発した。 入射X線の偏光を測定して、X線天体の磁場構造などの解明を目指す。 ◇関谷 洋之 (せきや ひろゆき) (京大理 リサーチフェロー(PD)) 推薦者:谷森 達、身内賢太朗 (研究歴):1998-1999 二重ベータ崩壊探索用CdZnTe検出器の開発 1999-2003 極低温検出器を用いた暗黒物質探索実験 2002- 有機単結晶を利用した方向に感度をもつ暗黒物質探索 2004- 微細加工技術を用いたマイクロピクセルガス検出器を用いた TPC,ガンマ線カメラの開発およびガンマ線天文学、暗黒物質 探索、医学への応用 以上の4名の方について、昨日の実行委員会で審議した結果、入会が承認された。 ----------------------------------------------------------------- ○ 退会者 ○ 昭和 信孝 ( 茨城大 ) 実行委員会で、退会が了承された。 ----------------------------------------------------------------- ● (資料1)「CRC News」メール配信 ( 7月02日以降 13件) ○ 委員会報告;1件    9月13日、平成16年度第1回CRC実行委員会議事要録 ○ 公募案内 ;4件    7月06日、東京大学21世紀COE研究員公募    7月28日、大阪市立大学大学院理学研究科数物系専攻講師公募    9月01日、千葉大学理学部物理学科助手公募    9月24日、東京大学宇宙線研究所教員公募 ○ 研究会案内;3件    7月02日、第3回坂田・早川記念レクチャー講演者推薦のお願い    9月10日、宇宙線将来計画シンポジウムのお知らせ    9月17日、シンポジウム「物質の創生と発展」開催のお知らせ ○ その他 ;5件    7月02日、日本物理学会宇宙線分科と講演プログラムのWebページ    7月14日、第5回(2004年度)宇宙線物理学奨励賞 受賞候補者募集    7月28日、宇宙線研共同利用査定一覧    9月06日、只今、宇宙線物理学奨励賞 受賞候補者募集中    9月14日、CRC総会・宇宙線分科全体懇談会の案内 ----------------------------------------------------------------- ● 宇宙線研報告(ICRR黒田) 1)人事関係  ○神岡: 助手 亀田 純  4月1日 採用 助教授 塩澤真人  6月1日 昇任(神岡助手) 助教授 伊藤好孝  7月16日 転任・昇任(名古屋大学太陽 地球研究所・教授)  ○理論: 教授 川崎雅裕  5月1日 配置換(大学院理学系研究科 付属ビッグバン宇宙国際研究 センター教授)  ○カンガルー:助教授 吉越貴紀  5月1日 採用(大阪市立大学大学院 理学研究科講師) 2)予算関連  ○16年度予算は、前年度とほぼ同額。  ○ただし、運営費交付金で措置されない経常経費(損害保険料、銀行手数料等)など   が、経常物件費の7%に相当しこれを部局配分の経常物件費から差し引いている。   ただ、H16年度に限り、同額が、総長裁量経費で部局に措置されている。  ○来年度以降、この7%が減額され、さらに、効率化係数、全学協力係数分減額さ   れる可能性がある。 3)共同利用に関して  ○今年度は、昨年並み、  ○来年度は、2)に関連してかなりシビヤーになる。  ○海外3件は、来年度から、他の課題と同様に審査(関係者には連絡済み)  ○海外旅費は、研究所の海外観測拠点に行くことのみ認める。 4)乗鞍観測所  ○今年から冬季閉鎖を行う(11月から4月)。今後のことは、現在議論中。 5)明野観測所  ○AGASAにかかわる部分の撤去作業を開始している。 6)4月からの法人化にともない安全衛生管理が重要になっている。共同利用者の   安全管理に関するルールつくりをはじめているが、共同利用者におかれまして   は、それぞれの関連部門と良く相談の上、安全衛生に努めてください。 ● 物研連報告(神奈川大鳥居) 原子核専門委員会(第19期・4回)   (文責 鳥居) 日時:9月21日 13:30-17:00  場所:学術会議第6部会議室 ○諸報告(共同利用研、グループ) ○審議事項   共同利用研のあり方 ○諸報告 共同利用研 1. 基礎物理学研究所(二宮) 1-1 国際交流     2004年5月、KIAS(Korea Institute of Advanced Study)との研究交流    協定締結。 1-2 国際会議    2004年11月1日—19日:YKIS2004「強相関電子系物理」    2005年6月27日—7月1日:YKIS005「The Next Chapter in Einstein's Legacy」 (宇宙) 1-3 人事公募    原子核分野の助教授、助手各1名。(10月15日締め切り) 1−4 共同利用研究計画募集     2005年度前期共同利用計画公募(11月30日締め切り) 1-5 運営体制    現在の、研究部員会議と運営委員会という運営体制を、運営委員会と共同利用    委員会という運営体制に移行することが、7月の研究部員会議で提案、承認さ    れた。2005年4月1日から、新体制に移行。    運営委員会が運営に関する議論の場となり、所長の諮問機関として最終決定を    行う。 1−6将来計画    教授の任期性をはずすことについて議論を行っている。    国際的活動という観点につちえ、財政及び支援体制を考慮、検討しながら、    可能なものから実現を目指す。 2. 素粒子原子核研究所(高崎、所長代理)  2−1 人事異動 (2004年5月以降)  2−2 法人化関係      機構長選考会議(山崎敏光委員長)が発足。      法人化後の諸問題を検討するために、法人化推進委員会を設置。 2−3 研究活動    KEKBは連続入射モードで順調に運転。Belleグループは、解析結果を8月の北京    での国際会議で成果を発表。PSは9月30日よりK2K実験再開。Linear Collider    関係では、5月に第4回のITRPがKEKで開催された。その後に、ITRPは超伝導    加速空洞による“cold Technology”を選択した。KEKでは、この決定に対応する    体制つくりを進める。 2−4 概算要求    特別研究経費の新規概算要求事項は、    ○ 大強度陽子加速器による準備実験     ○ アトラス測定器による準備実験     ○ 加速器総合支援センター事業    ○ 放射光施設の高度化     ○ リニアコライダーの研究開発 2−5 総研大    加速器科学研究科において、平成18年度より5年一貫教育を導入すべく準備    作業を行っている。    3.J-PARC(永宮)  以下の項目について資料に基づく報告があった。   3-1 概算要求、ヒアリング   3-2 利用者協議会   3-3 施設完成後の運営体制   3-4 茨城県中性子ビームライン   3-5 施設関連建設状況   3-6 埋蔵文化財発掘調査 4. 理研(本山)   ○原子番号113核の生成を1事象観測した。これは、既知の原子核への崩壊により    確認されたものとして一番重い元素である。JPSJに投稿。   ○RIビームファクトリー(RIBF)の建設の第一期分は、2006年度中の1st beamを    目指して、順調に進んでいる。   ○SPRING8は、平成17年度7月に理研へ移管の予定である。 5.SPRING8(上坪)    自由電子レーザに関する報告があった。 6.素粒子物理国際研究センター(駒宮)   ○これまでのLEP実験を主な目的とした全国共同利用施設としてのICEPPは2004年     3月末で時限になり、4月よりLHC/ATLAS実験を主な目的とする全国共同利用施     設として新たに発足した(時限10年)。   ○LHC実験地域データ解析センターのR&Dを実施。   ○MEG実験は、スイスPSI研究所で予定通り準備が進んでいる。   ○科研費特定領域で、「ヒッグス粒子と超対称性の発見が切り開く21世紀の素粒    子物理学(平成16~21年度)」が認められた。   ○講演会、シンポを開催予定   ○共同研究(平成16年度分)を公募中。     http://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/info/kyoudou/16/ 7.宇宙線研(福嶋、所長代理)    人事に関する報告があった。(詳細は、CRC総会議事録参照。) 研究グループ 1.CRC(鳥居)    宇宙線奨励賞の公募中。    CRC主催将来計画シンポの開催予定(2005年1月5,6日)。    物理学会領域化にともなう領域名称を、「宇宙線・宇宙物理」に決定。    (詳細は、CRC総会議事録参照。) 2.高エネルギー物理学研究者会議 3.原子核談話会 4.素粒子論グループ   (2.3.4.のグループは報告なし) ○ 審議事項    平成15年7月15日に、日本学術会議から出された要望書「国立大学法人化と大学    附置共同利用研究所等のあり方について」が報告され、以下のような審議を行っ    た。   ・共同利用機関として、全国共同利用機構、大学附置研、旧科技庁系(SPRING8    など)があるが、統一的に共同利用について検討すべきである。   ・基研から学術会議に対して改組支援の要望書がでているが、このようなサポー    トを単独にやるやり方は現在はおかしいのではないか?   ・基研の要望は、他への波及効果も含めて慎重に検討する必要がある。 物理学研究連絡委員会(第19期・第4回)  日時:9月22日 10:00-17:00  場所: 学術会議 大会議室 議題等 報告  1) 専門委員会報告(IUPAP,核物理、物性、物理学一般)  2) 第4部会報告  3) 若者の理科離れ問題特別委員会報告  4) 各小委員会報告(放射光、AMO,物理教育他)  5) ワーキンググループ報告(WYP2005、小規模科学・零細研究グループ他)  6) その他 議題 1)基礎物理学研究所の国際交流計画について   基研の九後所長から、「滞在型研究所」への移行と「アジアから第3極の情報発   信拠点」として改組したいという説明があり、学術会議の支援が要請された。   それに対して、学術会議のあり方として「陳情組織」になっていることが、学術   会議に対する批判の大きな問題であるので、今回の要請が「陳情」に当たるかど   うかの慎重な審議が必要であるとの指摘があった。このままでは運審を通る見込   みが少ないのではないか、個別問題としてではなく普遍性を持った要求にするべ   きでは、予算要求の手段として使うのはよくない、などの意見が出された。 2)共同利用研のあり方について   学術会議の要望書に基づいて議論がなされた。 3)学術情報発信について 4)その他 ● 阪大RCNP報告(甲南大梶野) 核物理研究センター 研究計画検討専門委員会議事録 日時: 2004年4月6日(火)13:00 - 17:00 場所: 核物理研究センター 会議室(2階) 出席者: 岡村(東北大CYRIC)、與曽井(京大)、篠原(阪大)、阪口(阪大)、 堀田(阪大RCNP)、上坂(東大CNS)、比連崎(奈良女大)、大西(北大) 若狭(九大)、酒見(阪大RCNP)、二宮(阪大RCNP)、福田(大阪電通大)、 櫻木(大阪市大)、初田(東大)、梶野(甲南大)、民井(阪大RCNP) RCNPセンター長: 土岐(阪大RCNP) RCNP研究企画室: 畑中(阪大RCNP) 研計委要請: 中野(阪大RCNP)、保坂(阪大RCNP) 欠席者: 飯嶋(名大)、 配布資料: 1. P-PAC/B-PAC/Q-PAC名簿 2. 研究会プログラム 3. 2003年度一般実験費執行に関する資料 4. 前回議事録(2004.2.23) [1] 報告事項 ============ 1. 研計委、核運委の任期に関しての確認 (研計委委員長:岡村) -------------------------------------   大阪大学の独立法人化に伴い、研計委、核運委の任期が4月1日から3月31日までに   変更された。現在は過渡期にあたるため平成16年2月に改選された研計委委員の任   期が平成16年2月16日から平成18年3月31日である旨、確認があった。 2. RCNP 各部報告 ---------------- ・核物理実験研究部門 LEPS (LEPS代表:中野)   θ+ 粒子の発見、ビームタイムの進行状況、新装置の開発状況など、   LEPSグループの活動に関する報告があった。 ・計算機室 (計算機室長:保坂)   平成18年3月の汎用計算機更新に向けて作業を開始している旨、報告があった。     仕様作成の締切は平成17年3月頃。広く意見を集めたい。 3. B-PAC報告 (B-PAC委員長:上坂) ------------- 2月24日に開催したB-PAC委員会に関して、審議内容の詳細に関する報告があった。 今回の申請は15の課題申請があり、11課題を採択、4課題をサスペンドとした。 採択日数は90.0日、採択実験予算は325万円およびSn標的の購入費用。 4. 2004年度 B-PAC/Q-PAC委員に関して (研計委委員長:岡村) ----------------------------------- 2004年度B-PAC及びQ-PACの研計委委員長・センター長推薦委員が報告された。 前回決定した P-PACからの委員と合わせて本年度B-PAC及びQ-PACは下記の委員 によって運営される。 B-PAC: 上坂(東大CNS)、與曽井(京大)、櫻木(大阪市大)、比連崎(奈良女大)、 民井(阪大RCNP) (以上 P-PAC内) 青井(理研重イオン)、松多(阪大理)、前田(東北大理)、相良(九大理)、 板垣(東大理) (以上 委員長・センター長推薦) Q-PAC: 阪口(阪大理)、初田(東大理) (以上 P-PAC内) 早野(東大理)、齊藤(京大理)、保坂(阪大RCNP)、堀田(阪大RCNP) (以上 委員長・センター長推薦) 5. 2003年度研計委採択研究会報告 (前研計委幹事:酒見) ------------------------------- 2003年度に研計委により採択されたRCNP研究会の開催状況に関して報告があった。 [2] 協議事項 ============ 1. 長期プロジェクトの提案・採択に関して (若狭) --------------------------------------- 長期プロジェクトの提案、採択方法に関して、若狭委員、酒見委員より修正案が 提案された。議論の後、委員内の合意が得られた。 ・長期プロジェクトの定義 - 2年以内にプロジェクト(実験データ取得)が終了しないもの - RCNPから支出する予算が1000万円を越えるもの - 装置/物理に関して共通性/汎用性が高いもの - ビームタイムが30日/年を越えるもの ・提案は常時受け付ける。募集については、B-PAC Call の際に付記することとし、 RCNPホームページに詳細を載せる。 ・提案には、予算の使い方、プロジェクト進行のロードマップ、外部資金との関係 を明記する。必要に応じてRCNP内担当者を置く。 ・P-PAC内に審査委員会を設置し審議を行う。審査委員会はP-PACそのものでも良い 。審査委員会において必要に応じて外部審査委員を任命する。 ・審査委員会の答申を踏まえ、P-PACにおいて審議を行い、センター長に答申する。 センター長が採択の決定を行う。 ・プロジェクト採択後、2年経過時にレビューを行う。この時、状況に応じて ロードマップの修正やプロジェクトの解消を行い、また、次のレビューの時期 を決める(1年または2年後に設定)。 2. 予算等に関して ------------------ 2.1 平成16年度RCNPの予算に関して (センター長: 土岐) 平成16年度のRCNPの予算概要と予算配分案に関して、土岐センター長から説明が あり、質疑応答が行われた。 2.2 一般実験費に関して (一般実験費執行責任者: 民井) 平成15年度の一般実験費執行の内訳に関して、添付資料とともに説明があった。 平成16年度前半の各実験グループの予算執行計画については、例年よりも募集 時期が早まったこともあり、まだ集め切れていない旨の報告があった。 2.3 Q-PAC 実験費 (堀田) 昨年度の予算の概略状況に関して説明があった。旅費を必要としているが、共同 利用とLEPSグループのオーバーラップが大きいので LEPS経費の配分予算内から やりくりしており、特に共同利用旅費という枠で増やしてほしいという要望はま だない。大型装置に関しては Q-PAC 実験費という形では対応できない。むしろ 人を付けて欲しい旨の要望があった。 2.4 入射サイクロトロン更新計画予算に関して (更新計画責任者: 畑中) 入射サイクロトロン更新計画に関わる予算、および現在進行中見積もり作業の おおまかな内訳に関して説明があった。更新計画の主要項目は、ディー電極の 改造等による高周波加速部の改良、電源の更新、及び制御系の刷新である。 P-PAC主催で開催された「入射サイクロトロンの更新と展開する物理およびその 応用」での提案および内容に関して審議が行われた。具体的な予算配分を審議で きる状況ではないため、優先度の審議を行い、サイクロトロン更新計画の主要部 の予算内容の結果を踏まえ、優先度に応じて提案を反映させるという議論が行わ れた。 以下、具体的な実験機器建設の提案に関する議論 A. できるだけ更新計画の中に含めて建設を推進 ○ 核化学等の実験の為のIコースの整備 ・実際に使われており、必要性も高い。 ○ RINGサイクロトロンを迂回するビームライン ・具体的な実験提案もいくつかあり、前向きに建設を検討。 ・EN、ES、N0コースだけでなく、WSビームラインへも通せるようにするべき。 ○ 重イオン源増強のための超伝導ECRイオン源 ・更新計画によってユーザー層をひろげるためにも建設は必要。 ・重イオンユーザーに建設への積極的な参加を呼び掛ける必要あり。 ・建設に際しては偏極6Liへの利用も視野に。 B. 予算の使用情况に応じて考慮 ○ ENセパレータコース第2焦点面下流へのQ磁石の増設 ・東北大の680用マグネットを移設するのはどうか。 ・WienFilter を入れるという方法も良い ・理研に対するアドバンテージを示して欲しい。プラスαを考えて欲しい。 ○ 偏極6Liイオン源 ・Feasibility Study としての位置付け。P-PAC では認められている。 ・複合核散乱の反応メカニズムの物理も興味深い。低エネルギーからの エネルギー変化を系統的に測定するのも面白いのでは。 ・実現すればRCNPの独壇上になると予想される。 C. 要検討もしくは別プロジェクトとしての提案を勧める ○ WSコースのディスパージョンを鉛直方向に回転させる為の7連Q ・(p,2p)反応の高分解能測定は実現できれば物理としては面白い ・7連Qの必要があるかどうか、本当に分解能が上るかどうか、について より詳細な検討を求めたい ○ 偏極3Heイオン源 ・実現すれば面白いが、今回の更新計画に入れるのは妥当でない。 ・別途、長期プロジェクトとして考える方が良い。 ・スピン交換断面積の予想に対する実験的裏付けが欲しい。 ○ フランシウム原子の EDM 測定 ・プロジェクトとしては面白いが、今回の更新計画に入れるのは厳しい。 ・組織をまとめる必要あり。実際に進めるにはRCNP全体からの強いサポート が必要では。 ・更新計画での物理としての目玉を考えるとき、こうしたテーマを真剣に 考えるべきという意見もあり。 今回の議論にのっとって、センター側に更新計画に関する作業を進めてもらう。 3. 将来計画委員会に関して ------------------------ 前回の研計委からの期間が短く案が煮詰まっていないこと、および議論の時間が 十分に取れないことから、次回の研計委に持ち越すこととして、議論の結果了承 された。 4. 前回の議事録について ------------------------ 前回平成16年2月23日開催の議事録は、提出案をもって了承された。 5. 次回研計委日程と議題について -------------------------------- 次回は8月6日(金)に開催される予定。 場所は核物理研究センター本館2階会議室。 [3] 補足事項 ============ 独立法人化に伴い、研計委委員の任期を年度の区切りに合わせる変更が進められ ている。現在は過渡期にあたる。委員の任期は下記の通り。 任期 備考 H15.2.16-H17.2.15 H16.2.16-H18.3.31 法人化に伴いH15.12.15に規程改正 H17.2.16-H19.3.31 規程不備の為、次回核運委で改正予定 H18.4.1 -H20.3.31 ============ 2004年8月6日の核物理研究センター 研究計画検討専門委員会の議題 (議事録はまだできていないので次回報告予定) LOIプレゼンテーション 1. 藤原氏(RCNP) プロジェクト申請プレゼンテーション 1. 松多氏(阪大理)、福田氏(阪大理) 2. 下田氏(阪大理) プレゼンテーションは古川氏(阪大理) 3. 増田氏(KEK) 報告事項: 1. 核運委報告 研計委委員長: 岡村 2. 入射サイクロトロン更新計画に関して 更新計画責任者: 畑中 3. 研究会報告 研計委幹事: 民井 4. B-PAC(8/5)報告 B-PAC 委員長 5. その他 協議事項: 1. プロジェクト申請に関して 2. 将来計画委員会に関して 3. RCNP研究会申請課題採択 4. 平成16年度の研計委開催日程に関して 5. 前回議事録確認 6. その他 ● 物理学会報告(ICRR森) 宇宙線分科全体懇談会での報告・承認事項をまとめて報告する。 1.素粒子・原子核・宇宙線分野の領域化 2005年3月より領域化され、「宇宙線」分科は「宇宙線・宇宙物理」領域となる。 領域代表は、前大会の宇宙線分科全体懇談会で承認されたように、森正樹(東大 宇宙線研)がもう一期務める。(任期 2004年10月より1年)代表は、年次大会 ・秋季(春季)大会の内容およびこれらの大会に関する諸問題を審議する「領域 委員会」に委員として参加する。 2.領域副代表 領域委員会、プログラム編成、領域インフォーマルミーティングが円滑に運営さ れるよう領域代表委員を補佐するために領域副代表が置かれることになり、杉山 直氏(国立天文台)を次期領域代表予定者として選出した。 3.次期世話人 さこ隆志(名古屋大学太陽地球環境研究所) 任期 2004年11月〜2005年11月 白水徹也 (東京工業大学) 任期 2005年5月〜2006年4月 4.宇宙線・宇宙物理領域運営委員会 領域代表と、各研究者団体の間の調整を行い、物理学会年会のシンポジウムや 招待講演を企画するため、領域運営委員会を設け、宇宙線研究者会議(CRC)から 3名、理論天文懇談会から2名、高エネルギー宇宙物理連絡会から1名の代表と 、領域代表をメンバーとする。オブザーバーとして領域副代表も参加する。 この委員会で次期領域代表・領域副代表の推薦も行う。 今回のメンバー:  ・CRC 神田展行(大阪市大理)、戎崎俊一(理研)、西嶋恭司(東海大理)  ・理論懇 長澤倫康(神奈川大理)、白水徹也(東工大理)  ・高宇連 満田和久(JAXA/ISAS)  ・領域代表、オブザーバーとして領域副代表   日本物理学会宇宙線分科Webサイト(領域として更新予定)   http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/JPSCR/ ● 宇宙科学研究本部報告(神奈川大鳥居) 宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 宇宙理学委員会(第4回) 日時:6月28日 13:30-17:00  場所: 本館大会議場 ○ 諸報告 1.委員会報告    宇宙工学、宇宙環境利用科学委員会、観測ロケット選定評価委員会 2.実験報告    大気球第1次実験 (高高度気球、スーパプレッシャー気球の開発、観測実験) 3.運用中の衛星観測計画について、    あけぼの、ジオテイル、はるか、はやぶさ 4.運用終了後の衛星計画    のぞみ、ようこう(宇宙開発委へ停止報告) 5.開発中の衛星計画    ASTROE-2(2005年1月の打ち上げ予定、公募観測の応募依頼),SELENE,    SOLAR-B, PLANET-C, Bepi-Colombo(国際公募を実施), ASTRO-F(来夏に打ち    上げ予定) 議事 1.新研究班員の承認    理学委員会の新規研究班員の承認を行った。 2.LUNAR−Aについて    LUNAR−Aの現状と今後の対策について審議した。 3.次期ミッションの取り扱いについて 4.宇宙科学プログラムについて    JAXA統合後の宇宙科学本部における宇宙科学プログラムの再編成と新たな   ミッション機会(中、小型ミッション)の創出について、井上一研究総主幹から   の提案に基づいて審議した。(継続審議) 5. 戦略的開発研究費のガイドライン 6. その他 -------------------------------------------------------------------------- (3)研究グループ報告 ○重力波(ICRR黒田) 1)TAMAの進捗状況 単純なマイケルソン干渉計での雑音解析 今後の使用計画(H17年) 2)CLIOの建設状況 モードクリーナー真空槽の設置 低温クライオスタットの製造と設置(9月) 3)LCGT計画 設置形態の検討(2基真空装置→1基) 経費縮減の検討(180億円→100億円) ○TA(大阪市大川上・ICRR福島)    公募研究(上限300万円、17年度より2年間)についてアナウンス 特定領域科研費によるTAの建設は、4年の建設計画のうち、第2年目に入った。 望遠鏡サイトとしては、ユタ州政府管理地3ヶ所が確保された。このうちの一ヵ所 で8月からコンクリート基礎等のインフラ工事を行い(ユタ大の貢献)、最初の望 遠鏡格納庫を建設する。昨年度予算で製作した望遠鏡6台をここに設置し、そのう ちの2台にカメラを取り付けて、本年度中に空気シャワー観測を目指す。 高圧デバイダとFADCモジュールのプロトは現在試作・試験中である。トラックフ ァインダーは米国と共同で開発している。 地表検出器設置場所の8割を占める連邦政府所有地の使用許可を得るために、6月 に現地調査と場所確認の杭打ち作業を行った。1000キロ以上をATV車で走る強行軍 であったが、ユタ大の支援と日本の若手研究者の頑張りで、10日間で520箇所の杭 打ちを行った。今後、稀少植物やインディアン遺跡の調査を経て、使用許可が得ら れる予定である。並行して、砂漠の環境破壊にならないよう、ヘリコプター及び特 殊バギー車を用いた運搬設置方法を検討している。 地表検出器は、大学での要素開発を統合したプロトタイプを明野で製作中である。 明野での試験を経たのち、20台規模のアレイを現地に設置して、本年度中に空気 シャワーの観測を行うことを目指している。日本における2.4GHz無線LAN試験は 終了し、最終モデルでは20km以上の到達距離があることを確認した。米国での電 波管理法規に基づいた試験無線局の開局申請を米国側で準備中である。 特定領域内のLHC較正実験は正式にCERNの実験として認められ、今夏にはプロト 検出器のビーム試験を行う。 ○CANGAROO(ICRR吉越) ○ 科研費COE 経費で建設を進めてきた CANGAROO-III の 4 台の望遠鏡が完成し、 2004 年 3 月からステレオ観測を開始した。2003 年度で COE 経費が終了 したため、今年度以降の望遠鏡維持改良経費が無く、今年度は観測旅費も 何とか工面している状態。科研費等で是非ご支援をお願いしたい。 ○ 7 月末に Heidelberg で Gamma 2004 という国際シンポジウムがあり、 H.E.S.S.グループが南天の TeV ガンマ線天体に関する追観測の結果を発表した。 まだ多くは予備的結果であるが、H.E.S.S.は RX J1713.7-3946、銀河中心、 PKS 2155-304 からのガンマ線信号を確認し、PSR 1706-44、SN1006、Vela、 NGC 253 からは有意な信号を得ていない。彼らの PSR 1706-44、SN 1006、Vela に関するフラックスの上限値は、CANGAROO-I, IIが提出したフラックスより約 5 〜 10 倍低い。 H.E.S.S. の結果を受け、我々は矛盾を解決するべく以下のような方針で検討を 開始した: 1. CANGAROO-II の最近の結果について、H.E.S.S.と矛盾するものは再解析を 開始した。CANGAROO-II の SN 1006 の解析では較正にバグが見つかり、 また、PSR 1706-44 の解析について再検討した結果、フラックスが下がる 可能性があることがわかった。他の天体を含め、引き続き調査中である。 2. CANGAROO-III のステレオシステムで、H.E.S.S. と結果の矛盾する天体を 追観測する。PSR 1706-44、SN 1006 はそれぞれ 36 時間、39 時間のデー タを取得済みで現在解析中。NGC 253 は 10 月の観測を予定している。 3. グループ内で独立解析の体制を強化し、結果を公表する前にクロスチェック を行なう。 CANGAROO-III のステレオシステムは CANGAROO-I, II の monocular 望遠鏡よ りガンマ線検出感度が高いため、ステレオシステムによるフラックスの確認を 当面の最優先課題とする。 ○TIBET(ICRR瀧田) 平成14年度に完成した3万7千平方メートルのTibet-III観測装置を用いて、デー タを蓄積している。今年度はmulti-TeV領域宇宙線の太陽時異方性に関するエネ ルギー依存性を世界で初めて観測することに成功し、PRLに発表した。 また、1996年から1999年にかけて行った写真乾板、バースト検出器、空気シ ャワー観測装置を用いた連動実験の解析結果が纏まり、陽子成分のエネルギー スペクトルが求まった。knee領域一次宇宙線の化学組成は、heavy dominantで あることが確認された。大型科研費が今年度で切れるため、主として科研費ベ ースの次期計画に関する議論がグループ内で活発に行われている。 *************************************************************************** 以上 ===================================