<<<<<<<<<<<<<<<<<<< CRC News No.1995:2012年 12月 7日 >>>>>>>>>>>>>>>>>>>>> CRC会員 各位                             CRC事務局 ****************< [RCNP P-PAC] 2012年8月3日研計委議事録 >**************** 各位、 師走の候、いかがお過ごしでしょうか。 さて、2012年11月26日に開催された大阪大学核物理研究センター 研究計画検討専門委員会にて承認致しました、2012年8月3日研計委 会議の議事録をお送り致します。 添付した議事録は近々ホームページにアップロードして公開致します。 尚、過去の議事録は下記のURLより閲読できます。 http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/Divisions/plan/p-pac/giji_index.html よろしくお願い致します。 大阪大学・核物理研究センター・研究計画検討専門委員会 委員長 川畑貴裕 幹事  秋宗秀俊、王惠仁 --------------------------------------------------------------------- RCNP-Z-748 平成24年11月26日 大阪大学核物理研究センター研究計画検討専門委員会議事録 日時:2012 年8 月3 日(金) 10:00‐17:00 場所:核物理研究センター本館2 階会議室 出席者: ・委員:青井(RCNP) 、秋宗(甲南大理、幹事)、石野(京大理)、延與(京大理)、  大西(理研)、緒方(RCNP) 、小沢(KEK) 、オン(RCNP 、幹事)、  川畑(京大理、委員長)、慈道(京大基研)、須田(東北大電子光セ)、  竹内(神戸大理)、民井(RCNP) 、野海(RCNP) 、明(大阪工大)、羽場(理研)、  保坂(RCNP) 、若狭(九大理) ・センター長:岸本(RCNP) ・研計委要請:小田原厚子(阪大理)、中野貴志(RCNP) 、佐藤朗(阪大理) 配布資料:議事次第 (資料1) 核物理研究センター・運営委員会会議(7 月19 日)議事録(案) (資料2) 平成24 年前期研究会報告(2 件) (資料3) EN コース新設Q 電磁石用電源のテスト報告 (資料4) Q-PAC の役割に関するガイドライン(案) (資料5) 平成24 年後期研究会公募申請書(2 件) (資料6) 将来計画検討委員会「リングサイクロトロン施設の将来」報告書 (資料7) 前回(2012 年4 月12 日)議事録(案) [1] 報告事項 1.一般報告(人事、耐震工事など)(センター長 岸本)  岸本センター長より人事及び耐震工事について報告があった。 ・人事に関して、5 月1 日付けで、准教授として井手口栄治氏、助教として白鳥  昂太郎氏、また5 月16 日付けで、特任助教として陳家益氏が着任されたことに  ついて報告があった。 ・AVF 実験棟の耐震工事に関して、工事の実施に向けて着々と準備を進めている  ことについて報告があった。 ・予算に関して、平成24 年度予算は既に配分されたものの、AVF 実験棟の耐震  工事等不定要素が多いため、後期に入ってから明確な見通しが立つと予想され  ることについて報告があった。 ・宇宙核物理学講座に関して、核物理研究センターは教授会や運営委員会での議論  を経て、新たに特任講師のポストを設けて公募をし、実験研究部門のサブプロジ  ェクトとして再出発する方針を決めたことについて報告があった。 2.核運営報告 (川畑 委員長)  川畑委員長より、平成24 年7 月19 日に行われた核物理研究センター運営委員会  (核運委)に同席されたこと、また、核運委からRCNP が主導する「J-PARC 高運動  量ビームラインにおける新しい共同研究」プロジェクトに関して、研計委でプロ  ジェクトの物理的な意義をきちんと議論すべきだという意見があったことについ  て報告があった。 3.プロジェクト及びRCNP 各部・拠点研究報告 3.1 理論部報告(緒方 RCNP)   RCNP の緒方氏より、常勤教員3名とポスドク3名を含む理論部のメンバー、  理論部がかかわっているHPCI 戦略プログラム及び科研費・新学術領域研究課題  「多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究」、ならびに、  理論部が「サブアトミック物理の探求を通じて、宇宙進化の謎解きに挑戦する」  という研究課題を掲げており、その目標に向けてハドロン物理学及び原子核物理  学の理論研究を精力的に展開していること、について紹介があった。また、原子  核理論研究において、核構造・核反応・有効相互作用の三位一体の研究体制の構  築に取り組んでいること、その研究内容及び研究活動について詳しい報告があった。 3.2 プロジェクト報告(小田原 阪大理)   阪大理の小田原氏より、2005 年及び2007 年に2度研計委で予算申請が認めら  れた「Gamma ray spectroscopy using heavy ion beams at RCNP」プロジェクト  について説明があり、Ge 検出器を主とするガンマ線検出器群の構築、研究グル  ープ体制及び国際協力、ならびに、これまでRCNP のEN コースにて実施された実  験及びその研究成果について報告があった。特に、二次(不安定核)ビームを用い  た(二次)核融合反応により中性子過剰核の高スピン状態を生成する実験手法を開  発されており、この手法を用いて2度実験を行い、よい成果が期待できると報告  された。 3.3 LEPS2 報告(中野 RCNP)   RCNP の中野氏より、検出器開発・テストビームタイム、ガンマ線ビームの高  強度化に向けたテストビームタイム、新たに中性子スタートカウンターを導入し  たΘ+実験や偏極HD 標的を用いた実験等2012年度のLEPS ビームタイム予定につ  いて報告された後、LEPS2 計画について説明をされ、LEPS2 の始動に向け、  Brookhaven(LBL)に譲渡されたソレノイドを輸送してLEPS2 建家に搬入したこと、  同LBL 研究所からもらった鉛・プラスチックガンマ線検出器を補修して組み立て  たこと、更にLEPS2 のロードマップ及びLEPS2 で予定されている最初の実験につ  いて報告があった。LEPS2 では、LEPS に引き続き直線偏光ガンマ線を利用した  物理の推進、特にη’の崩壊ガンマ線の測定によりη’のマスの変化やη’原子  核等を調べていく方針である。 3.4 MUSIC 報告(佐藤 阪大理)   阪大理の佐藤氏より、MUSIC 計画についての紹介があり、大立体角超伝導π捕  獲システムの建設及び大口径超伝導ソレノイドの建設により、従来のμ施設より  数千倍のμ生成効率及び1000 倍以上のμビーム輸送効率を達成することを目指  していることについて説明があった。また、建設の段階で確認すべき2点のうち  、μの生成効率が設計に用いたシミュレーション通りに数千倍であることは既に  1 nA、392 MeV の陽子ビームを用いたテスト実験で確認されたこと、今後 400  ワット陽子ビームにより高放射線環境下で超伝導ソレノイド等システムが正常に  動作するかどうかは調べる必要があることについて報告された。MUSIC が完成す  れば、毎秒10^8 個のDCμビームが提供でき、μビームを用いた素粒子物理、原  子核物理、物性物理、核化学についての研究及び加速器のR&D が展開できること  から、様々な分野から早期の完成が期待されていることについて詳しい報告があ  った。 4.平成24 年度(前期)研究会報告   明委員及び王幹事より平成24 年度(前期)研究会について報告があった。 a)「The 4th International Symposium on Neutrinos and Dark Matter in Nuclear Physics (NDM12)」   開催日:2012年6月11日〜15日   開催場所:東大寺 総合文化センター 金鐘ホール   参加者:74名(国内33名、海外41名)   URL: http://web.ias.tokushima-u.ac.jp/physics/nucl/NDM12/NDM12.html b) 「原子核の閾値近傍における共鳴現象と反応ダイナミクス」   開催日:2012年7月18日(水)〜20日(金)   開催場所:RCNP   参加者:約60名   URL: http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/.yuma/threshold12/ 5.その他   RCNP の王氏より、EN コース新設Q 電磁石に使用する予定のAgilent 社製電源  について、同社製の異なるスペックの電源を用いてテストを行ったこと、また、  電源から有意なノイズが見られなかったことについて報告があった。このテスト  結果をもって、Agilent 社製の電源を導入することが決まった。 [2] 協議事項 1.Q-PAC の役割に関するガイドライン(案)について   京大理の川畑委員長より、Q-PAC の役割に関するガイドライン(案)について説  明があった。Q-PAC の役割について、RCNP の中野氏から、重点的にLEPS グルー  プのプロジェクト、特にLEPS2 プロジェクトに対して長期にわたりテクニカル的  及び物理的な助言がほしいこと、また効率よく役割を果たすためには継続性が重  要であるため、委員の任期を複数年度に変えてほしいという要望があった。また、  LEPS プロジェクトを重点的且つ優先的に推進するためには、LEPS プロジェクト  のセットアップを変えるような新規実験課題を公募・採択しないでほしいという  意見があった。研計委から、全国共同利用研であるRCNPが定期的に広く実験課題  を公募し、Q-PAC はそれらの課題を審議し、採択の可否をセンター長に答申する  のが好ましいという意見がある一方、LEPS プロジェクトの重要性、LEPS 実験の  効率を考慮し、Q-PACはLEPS 実験セットアップを大きく変えない実験課題のみを  認めるように配慮すべきだという意見もあった。協議した結果、公募する新規実  験課題はLEPS ビームラインにおける(LEPS グループとの)共同研究であることを  前提とすること、Q-PAC はその実験課題について審議し、採択の可否をセンター  長に答申することをガイドラインに明記することに決定した。 2.平成24 年度後期研究会公募申請審議   平成24 年度の研究会公募(後期)に2件の申請があり、協議の結果、採択された。 ・「International School for Strangeness Nuclear Physics (SNP School) 2012」  連絡責任者:中村 哲(東北大)  開催場所:茨城量子ビーム研究センター及び東北大学川内キャンパス  スタイル:国際研究スクール、共催、国外30 人、国内30 人程度 ・「Physics Opportunities using Compton Suppressed Ge Clover Array」  連絡責任者:井手口 栄治(RCNP)  開催場所:阪大RCNP  スタイル:国際ワークショップ、国外10 人、 国内50 人程度 ※ H24 年度に採択された研究会は下記のホームページに公開されている。   http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/Divisions/plan/p-pac/saitaku_index.html 3.J-PARC 高運動量ビームラインの物理の議論について   川畑委員長により、核運委からRCNP が主導する「J-PARC 高運動量ビームライン  における新しい共同研究」プロジェクトに関して、研計委でプロジェクトの物理的  な意義をきちんと議論すべきだという意見があったことについて説明された後、外  部有識者を1、2名招き、次回の研計委にてプロジェクト関係者にプロジェクトの  説明をしてもらい、物理的な意義について議論することが提案された。委員の中か  ら、次回の研計委の前に、少人数でレビューを行う提案があった。協議した結果、  川畑委員長、岸本センター及び野海委員が協議してレビューワーの人数及び人選を  決めることに決定した。 ※研計委後、研計委の中から慈道委員、須田委員、青井委員及び大西委員、また研計  委外部からは理研の初田氏及び奈良女子大の宮林氏がレビューワーの候補者として  提案され、候補者達にレビューの要請をしたところ、快諾された。尚、レビューは  11 月9 日(金)13:00 - 16:00 にRCNP の4 階講義室にて開催することに決定した。 4.将来計画について 4.1「リングサイクロトロン施設の将来」報告書について  川畑将来計画検討会委員会委員長より、「リングサイクロトロン施設の将来」報告書  の改訂について報告があり、第1期計画として Recoil Mass Spectrometer を建設し、  立体角1πを覆うトラッキングゲルマ検出器を用いたガンマ線分光及びBRILLIANT の  開発を推進することを提案するという説明があった。 4.2 議論 ・次回概算要求に盛り込んでほしいものは何かという質問に対し、Recoil Mass Spectrometer 及びトラッキングゲルマであるという返事があった。 ・概算要求を行う場合、Recoil Mass Spectrometer、トラッキングゲルマ及びBRILLIANT  のうち、優先準位をどうつけるかという質問に対し、トラッキングゲルマを優先的に  推進するという返事があった。 ・新たに概算要求を行う場合、現在進行中のプロジェクトとの整合性について熟考する  必要があるコメントがあった。 ※最終報告書は次回の研計委までに完成し、研計委にて承認する後、英訳して外部評価  委員会に提出する予定である。 5.前回(2012/6/14)議事録承認   2012 年6 月14 日に開催された臨時研計委の議事録(案)を承認した。 6.その他   12 月14 日、15 日に開催される予定の外部評価委員会を考慮して、次回の研計委は  2012 年11 月26日(月)に開催することを決めた。 =====================================